表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/103

2-39 わたし、罪と向き合います

■■■ 2021年12月5日 ■■■■■■■

♪ジリジリジリ・・・ (アラーム音)


ミュー(アラーム?この音、私の部屋?)


目を閉じたまま、頭上に手を伸ばし、手探りで

置き時計のアラーム音を止める。

ゆっくりと目を開け、自分の部屋であることを

確認する。


ミューミューは久しぶりに自分の部屋へと戻ってきた。

というか現実世界に戻ってきた。

戻って来たと言っても現実世界を基準に考えると、

一晩での出来事。

たが、向こうの世界では数日を過ごした。

いったい何日間、滞在していたか覚えていない。

向こう側の方が長く、インパクトもあったので

現実世界での昨日の事を覚えていない。

昨日どころか、現実世界での記憶が欠落しつつあり

一種の記憶喪失のような感じになっている。


ミューミューは現在高校3年生。

大学へ進学する人にっとっては受験生であり

大事な時期である。

ミューミューは、向こうでの活動がメインにであり

勉強など遥か昔な感じがして、社会人のような

感覚である。

逆に受験にまったく関係のない、軍事的な知識が

豊富に身についてしまっている。

頭はそんなに悪い方ではない。

成績は中の上という感じ。

ミューミューが今日から気合を入れて勉強

したところで、寝てしまったら向こう側の世界で

数日は滞在するだろうから、勉強で覚えたことなど

忘れてしまうこととなるだろう。

進学を考えている身としては本来ならば、ヤバイ状況だ。


だが幸いなことに、ミューミューは付属大学の

推薦入学を既に獲得している。

このため受験勉強などする必要はないため、

あせってはいなかった。


ミュー(あ!学校。)


ミューミューは時計を見てあわてる。

アラーム音は、ギリギリ遅刻しない時間に設定

してある。

受験について、あれこれ考えていたら目覚めてから

大分時間が経過していることに気づく。

今から急いで準備しても何合わないかも知れない。

ミューミューはあせる。

ベットから飛び起き。授業の時間割表を確認する。


ミュー(日曜じゃん。)


ミューミューは今日が日曜日である事実を知る。

そうだった。

昨日は土曜日で、親友のマスミンとデートしてた

ことを思い出す。

急に力が抜け、布団の中へと戻る。

2度寝しようと目をつむるも、向こう側の出来事が

フラッシュバックし、眠気などどこかに

飛んで行ってしまった。


向こうの世界での自分の最後を思い返す。

マイクロ波爆弾にって錯乱するレグ達が乱射する

銃撃の真っただ中に居た。

身動きが取れず、ライトとかいうフィジ国軍人の

盾となっていた。

彼が助けに来てくれたのは嬉しかった。

だけれども結果、ミューミューが彼を守ることに

なった。

何のために彼が助けに来たのかよく分からない。

だけど、もし彼が来なかったら死んでいた

可能性は高い。

だからは感謝はしてる。


ミューミューは、サララがメーティスへの制御権を

奪い返したところまでは確認している。

その確認によって気が抜けたのか、我慢できないほどの

睡魔が襲って来て眠りについてしまったようだ。

そして、現実世界へと先ほど戻って来て今に至る。

だが本当に眠ったのだろうか?

もしかしたら気絶したのかもしれない。

最悪死んだ可能性もある。


眠りにつく直前、無意識にライブゲージを確認した。

死んだ可能性は低い。

健康状態は危機レベルであったが、サモス総長の

手によって、あのあと医務室に運ばれたはずである。

ならば助かっていると推測される。


ミューミューはむしろあのまま死んで

くれてた方がいいと感じていた。

どの道生きていたところで、テロの主犯者

として拘束され、死刑となるのは見えている。


テロによって多くの死者が出た。

しかも、全世界の人々に恐怖を与えた事件である。

冷静になって自分の行動を思い返すと死刑は

当然であると思う。


テロに参加すると決めた時点で、自分の結末は

どうなってもいいと思っていた。

死刑になる想定もあった。

だが、いざ死刑を実感すると恐怖が襲ってくる。

向こうの世界で死んでも本当に死ぬ訳ではない。

そこは理解してはいる。

でも、死刑台に立つことを想像すると怖い。


ミューミューは悩む。

自分の行動は正しかったのだろうかと。

テロに参加せず、自分は王女であると名乗れば

良かったのではないかと。

散々、議論したことではあるが、これだけ多くの

人が亡くなると自分の行動が間違っていたかもと

思えて来る。

そもそも王宮から出なければ良かったのか。

自分が一般市民になりたいと願ったから

こんなことになったのか?

でも一般市民にならなかったらアストロ国や

サイ国が苦しんでいることを知り得なかっただろう。


死者を一人も出さずに解決できた方法が分からない。

起こってしまったことを悔やんでもしかなたい。

これから自分の処遇がどのような結果となろうと、

それを受け入れる覚悟でいる。


ダメだ。

自分の部屋にいるとテロの事が頭から離れない。

特に、死んでいった人達が鮮明に焼き付いている。

遺体を沢山見た。

そして、その人達は自分が殺したという自覚がある。


あのときは必至だった。

半分ゲーム感覚でいたというのは否定できない。

こうして冷静に思い返すと胸が締め付けられる。


死者には申し訳ないけど、今はテロの事を忘れたい。

ミューミューは気晴らしにショッピングへ出かける

こととした。


いざ、外に出ても部屋にいるのと大差はなかった。

散歩しても、ショッピングで小物や洋服を見ても

テロ事件が頭から離れない。

そして自分は死刑になると。

頭の中でエンドレスループする。


気持ち悪い。食欲がない。


ここは日本だ。どこを見渡しても戦争とは無縁だ。

軍人を見かけることもなければ、銃による発砲もない。

死体など転がってる訳もない。

平和な世界にいる。

周囲はエンターテイメントであふれている。

外に出歩かなくても、スマホ1つあれば、

ゲームや動画を楽しめる。


そんな世界に居るのに忘れることができない。

これをPTSDというのだろうか。

自分は魔法少女で何も怖くないと、後先考えずに

はしゃいだ結果がこれだ。


結局一日、テロ事件に悩まされることに。

親友のマスミンに電話で相談しようかと何度も

頭を過ったが、結局電話しなかった。

おそらくマスミンはこの話をしたら楽しむと思う。

自分は、楽しめないし、話したら根掘り葉掘り

聞いて来ることは間違いない。

さらに気分が悪くなるなったことだろう。


自分がしたとこに後悔はしていない。

この締め付けられる思いが、自分への罰だと思っている。

そして、もし死刑にならないのなら、今後は

人のためになる活動をして懺悔しとうようと思い立った。


今夜は続きを見ることになるに違いない。

戦争は終結している。

もう悪いことは起こらないはずだ。

これ以上、こんな思いをしたくない。

逃げずに前に進もうと決意した。


明日は、マスミンに楽しい報告ができる展開になって

くれたらとミューミューは願うのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ