2-35 今度こそ、この戦いを終わらせます
~~~ ラプラス城:管理室前 ~~~~~~~~~
フリード氏の自爆によって、管理室は全壊した。
メーティスを制御できる機器は原型を留めていない。
そう、メーティスへの指示が出来なくなってしまった
ということだ。
フリード氏による自爆の目的はおそらく2つ。
メーティスを制御できないようにすることと、
サララを道連れにすることだ。
どうやら道連れは失敗に終わったようだ。
サララの全身を包む圧縮空気壁が彼女を守った。
だが他の5名は巻沿いを食らい命を落とすことに。
ミュー>>サララ!怪我してない?
サララ>>元気。元気。どこも怪我してないよ。
サララ>>私はミューミューの方が心配だよ。
ミューミューは一瞬とは言え、高出力レーザの
直撃を受けたのだ。平気でいられるはずもない。
ミュー>>時間が経ったから平気。
サララ>>ならいいけど。
ミューミューとサララは、互いの現在位置と
健康状態を知ることができる。
数値上健康値であることを示してはいるが、
かたや爆心地に居て、もう片方は高出力レーザを
受けたのだ。
お互いの元気な声を聴けて、安心することが
出来たようだ。
ミュー>>大変なことになった。
アストロ国とサイ国への光供給が
止まってしまったの。
サララ>>うん、知ってる。
どうなるの?
ミュー>>予備発光に切り替わったんだけど。
1時間して持たないらしく、
それを過ぎたら数百万人が死ぬって。
サララ>>えぇ、それは大変急がないと。
ここの部屋は自動修復対象だから
1ヵ月すれば元に戻るけど、
それじゃあ、全然間に合わないね。
ミュー>>そうなの。
地下3000mのメーティスのところに行って
直接命令するしか手がないわ。
サララ>>分かった。今から地下へ行くよ。
ミュー>>私の方が近いから私が行く。
サララ>>まだ本調子じゃないんでしょ。私に任せて。
こっちには親衛隊とウイングがいるから。
ミュー>>問題は1万のレグよね。
味方のレグが800体ほどあるから、
これを使って1階に敵レグを集中させるわ。
サララ>>それ助かる。それじゃ、後で!
ミュー>>うん。
サララは、ミューミューとの通信を切ると
ウィリーへ顔を向ける。
サララ 「メーティスのところへ行くよ。」
ウィリー「かしこまりました。
それでどのようにして、お進みになるか?
通路の左右200m先にレグが数百体おります。
そこを突破するのは厳しいかと。」
サララ 「ウイングにミサイル積んでる?」
ウィリー「はい、1体に2発つづ搭載しております。 」
サララ 「なら左右のレグに2発つづ食らわして。」
ウィリー「了解しました。ですが、それではせいぜい
5、6体しか破壊できませんが。 」
サララ 「それで十分よ。目的は7階に出来るだけ多くの
レグを呼び寄せたいだけだから。
私達はワイヤーを使って、外から6階へ降ります。」
ウィリー「なるほど。
であれば5階までならワイヤーが届くかと。」
サララ 「素晴らしいわ。5階なら隠し通路も近いし、
一気に地下都市まで行ける。聖域に入れれば、
レグ達も入ることはできないはずだわ。
それで行きましょう。」
ウィリー「了解。全員、出撃準備。」
全隊員 「了解。」
ラプラス城は主に3つのブロックから形成されている。
皇族区、市民区、聖域区の3つ。
皇族区は、城の部分で王家の居住エリアとなっている。
ミューミューとサララが地下の瓦礫で閉じ込められていた
地下400mから地上の城部分を指す。
市民区は、一般市民用の居住エリアであり、
地下都市と呼ばれている。
約50万人が収容できるとされており、
現在住民は1人もいない。
ゴーストタウンとなっている。
聖域区は、メーティス本体が設置されている場所だ。
基本、王族または管理者しか立ち入ることができない。
内部はスーパーコンピュータと記憶装置で敷き詰め
られている。
ちなみに、コンピュータの処理性能は、
1処理30ys(ヨクト秒)の性能を誇る。
<<ラプラス城:簡略図>>
+ー+800m
| |皇族区:城
ー| |ーー(地上)
+ー+400m
+ー+1000m
| |
| |市民区:地下都市
| |
+ー+2000m
+ー+2400m
| |
| |聖域区:メーティス
| |
+ー+3000m
~~~ ラプラス城:正門 ~~~~~~~~~
ミュー「サモスさん、いっしょに居たサララが、
地下3000mのメーティスの
ところへ行って何とかするって!」
サモス「そこへ行けば命令できるのだな。」
ミュー「そうです。そこで、お願いがあります。」
サモス「何だね?言ってみなさい。」
ミュー「ウイングって何体ありますか?」
サモス「後方も合わせると10体ある。」
ミュー「お城の正面口を開けるので、
また敵レグを攻撃して欲しいの。
もちろん周囲の800体の味方レグは
私が命令できるから協力させるわ。」
サモス「理解した。
正面口を囲んで、敵レグが現れたところを
次々に破壊すればいいのだな。」
ミュー「はい。」
サモス「ところで、その敵レグは何体くらい
いるのかね。」
ミュー「約1万です。」
サモス「1万!
全て破壊する前にこちらがやられるぞ。」
ミュー「はい、敵レグを全て破壊するのは無理です。
サララがメーティスに到着できれば
敵レグを止めることができます。
それまでこちらがもてばいいのです。」
サモス「理解した。
要するに、サララ殿をメーティスへ
向かわせるのに我々が敵レグを引き付ける
役目を果たすということだな。」
ミュー「そうです。そう言えばよかった。
説明が下手でしたね。」
サモス「なら迷うまでもない。
それを決行しなければ国民の命が危うい。
すぐに実施しよう。」
正面口を3列の味方レグで囲い。
その外側を多国籍軍のウイングで包囲する。
余った味方レグは更にその外で待機し、
味方レグの戦闘不能に応じて補強に回る
役目とした。
♪ドーーン
上空でまたしても爆発音が鳴る。
管理室で爆発が発生したようだ。
黒煙が噴き出たと同時に、何かがワイヤで
降りてきている。
おそらくサララ達だろうとサモスは察した。
サモス「戦闘準備!」
多国籍軍の兵士たちは、この任務が危険である
ため国境の外で待機させている。
正面口にいるのは、ミューミュー、サモス、
ライト、味方レグ約800体、ウイング10体
である。
サモス「扉を開けよ。」
♪バリバリバリバリバリバリ
扉が開くと同時に双方の攻撃が開始された。
敵レグの姿はまだ見えないが、城内から
猛攻撃をしかけてる。
我々の動向を察してか、1階に敵レグが既に
1000体ほど集結していた。
だが、これでは1割にしか達していない。
もっと、1階に敵レグ達を集めなければ、
とミューミューは感じてる。
ミュー「サモスさん、ここをお願いします。」
サモス「ミュー殿!」
ミューミューは、サモスへ一言いうと、なんと
正面口から城の内部へと単独で入って行った。
ライト「死ぬ気か。あの小娘。」
~~~ ラプラス城:7階 ~~~~~~~~~
サララはウイングの足につかまり、地上700m
の所からワイヤーを使って、ウイングと共に
降下中である。
正直、恐怖でしかない。
ウイングの重さは約1トン。
それを1本の細いワイヤーだけで支えている。
考えたくはないが、もしワイヤーが切れて
落ちたら即死するのは確実だ。
そして風が強い。ウイングは重量があるため
風でなびくことはないが、サララは違う。
素手でウイングにしがみついてる上、
身体はむき出しだ。
気を抜くと飛ばされそうになる。
ウイングを操縦する親衛隊は恐怖を感じているが
サララはそれ以上の恐怖を味わっていた。




