2-29 管理室奪還作戦⑤
~~~ ラプラス城:正門付近 ~~~~~~~~~
味方にしたレグは200体ほど。
対して攻撃してくるレグは数えきれない。
圧倒的な戦力差でミューミュー達を
追い詰めてゆく。
1体、そのまた1体と、
次々に味方のレグが破壊され不安が増す。
ネロ >>ミュー様。監視塔からマリエン砲が
発射されるようです。
ここから退避してください。
ミュー>>え!どこを狙ってるって?
ネロ >>おそらく、ここの市民全員と
予想されます。
ミューミューはどこか逃げる所がないか
周囲を見渡すも、四方からの攻撃は激しく、
逃げ場などどこにも存在しないことを再認識する。
ミュー>>私がマリエン砲を全身で受けたら
ここの人達助けられる?
ネロ >>ミュー様は98%の確率で死亡します。
ミュー>>私は死んでいい。
市民は助らるかって聞いてるの?
ネロ >>反射シールドを使えばマリエン砲を
90%分散させることができます。
この時、30%の市民が助る見込みです。
ミュー>>分かったネロ、それでお願い。
30%の数値は、本来なら納得できるものではない。
でも何もしなければ全員死ぬだけ。
この状況下で1人でも多くを救う方法があるのなら
ミューミューはそれに掛けることにした。
ミュー「ライト隊長!」
ミューミューは立ち上がり、マリエン砲の
出力先へと立つ。
そして、両手を左右に広げる。
ライト「ばか。危ない。座れ!」
ミュー「マリエン砲を一般市民に向けてます。」
ライト「そんなバカな!」
ミュー「私が盾になります。出来るだけ市民を
私の後ろに固めてください。」
ライト「それが本当の事ならお前の後ろに
隠れたところで意味ないだろう。」
ミュー「ロックオンされました。急いで!」
ライト「みんなさん。聞いてくれ!
隣同士くっつて。
できるだけ横幅を狭めて。急げ。
もっと、もっと。」
ライト「うっ。」
ライトの左肩に流れ弾が貫通する。
ライト(くっそ。
他に出来ることはないのか!)
~~~ ラプラス城:突入部隊側 ~~~~~~~~~
サララは監視塔制御室を目指し、1人先行して
2階へ掛け上がっている。
突入部隊のメンバーはというと、同じ制御室を
目指しサララを追いかける状況だ。
ミュー>>サララ大変!
サララ>>どうしたの?
ミュー>>マリエン砲を一般市民に向けて撃とうと
してるの。みんな死んじゃう。
サララ>>もう目の前だらか待って!
~~~ ラプラス城:2階 監視塔 ~~~~~~~~~
レイモン所長と助手ハンスの2人はマリエン砲の
出力先をモニタで確認中。
少女が両手を広げ、撃たないでと主張してる
映像が映し出されている。
レイモン「撃て!」
ハンス 「できません。
少女が撃つなと言ってます。」
レイモン「バカか!あれは人間じゃない。
お前もさっき見ただろう。
撃て!」
ハンスは発射ボタンに指を触れるも。
ハンス 「撃てません。」(>_<)
レイモン「これは命令だ!」
ハンス 「できません。民間人が皆死にます。」
レイモン「今更なに言ってる。」
ミューミューの行動が功を制した。
ハンスの心を動かしたのだ。
レイモン「私の命令が聴けんのか!」
ハンス 「できません。」
レイモン「もういい!」(#--)
レイモンはハンスにタックルし、無理やり払いのける。
そして出力先を再確認し、発射ボタンに指が触れる。
♪ウィー―ン
レイモンの後ろで扉が開く音がした。
誰が入って来たのかと振り向き確認すると、
1人の少女が立っている。
サララだ。
サララは、モニタを確認すると
ミューミューへロックオンしてることを知る。
何事にも動じない温厚なサララの表情が豹変し、
レイモンへ飛び掛かる。
サララ「止めろーー」
レイモンはサララの行動に反応し、ボタンを押す。
マリエン砲が放たれた。
サララは、レイモンへタックルすると
同時に出力先をズラず操作をする。
だがコンマ数秒、高出力レーザーがミューミューへ
直撃した。
放出先が移動し、正門の一部を消滅させ、
続けて両国の国境の壁をも削っていった。
結果、フィジ国の住宅街へ被害をもたらしたのである。
サララのタックルによって床に転んでだ
レイモンは立ち上がる。
サララはモニタから目が離せない。
コンマ数秒とは言え、ミューミューに直撃したのだから。
モニタ越しに、ミューミュが地面へと倒れる姿が
映し出された。
サララは左拳を強く握り、人生最大の怒りに達する。
サララ「あああーーーー」
サララは立ち上がったレイモンに連続パンチを入れる。
もはやレイモンに反撃する隙などない。
サララにされるがまま、彼の足は宙を舞い
サンドバックと化した。
ミュー>>サララ。殺しちゃだめ。
殺しちゃだめ。
ミューミューの声で、サララは我を取り戻す。
♪ドッサ
レイモンはその場に崩れ、
ピクリとも動かず床に転がる。
サララ>>ミューミュー。
ミュー>>私は大丈夫だから。
班長「お嬢さん、大丈夫か!」
突入部隊の面々が監視塔制御室へ到着した。
班長は、床に倒れるレイモンを確認する。
外傷がないようなので目の前の少女が
殴ったかなにかで倒したのだろうと察する。
班長「彼に手錠を。
ニールス!レグを止めろ!」
ニールス「今やってます。」
サララ「私がもう止めたわ。」
その場の全員が外を眺めると、
全てレグがピタリと停止していた。
~~~ ラプラス城:門付近 ~~~~~~~~~
ライトは少女の行く末を見届けた。
ラプラス城2階から放たれたマリエン砲は
少女を直撃を直撃した。
そこで驚くべき光景を目の辺りにする。
少女の手前に見えない壁があったのだろうか、
少女を消滅させて突き進むはずのレーザー束が
四方へはじいたのだ。
そしてレーザー束は軌道を変え、
フィジ国までも破壊していくことに。
少女は本当に人間の壁となって後方の人を
守り抜いたのだ。
いったいどうやって、高出力レーザーを
防御したというのだ。ライトは疑問に思う。
そして、少女はその場に倒れた。
ライト「お嬢さん、生きてるか!
お嬢さん」
改めて少女を見ると、どこにでもいそうな
10代の女の子だ。
なぜこんな行動をしたのか理解できない。
少女はゆっくりと目を開ける。
ミュー「私は動かなければ大丈夫です。
他の人を優先してください。」
気付くとレグによる攻撃は全て止まっていた。
ライトは立ち上がり、周囲を見渡たす。
隊員達は、レーザーの餌食となって全員死亡した。
というか消滅してしまった。
市民はと言うと無傷という訳ではない。
ぱっとみ3名が死亡し、5名が負傷している。
それでもこの少女は100名近い人を
自らの身体を使って助けたのだ。
ライト「動ける者は全員、門の外へ
避難してください。
残った者は治療します。
その場を離れないように。」
ライトは、医療道具と仲間を呼びに検問所へと
走った。
マリエン砲が放たれたところが目に入り、
全て消滅している。
改めて恐ろしい兵器だと再認識する。
~~~ ラプラス城:2階 監視塔 ~~~~~~~~~
フリード>>レイモン応答せよ。レイモン!
7階の集中管理室にいるフリード氏からレイモン長官へ
お怒りの通信を入れて来た。
それに気づいたサララ、は通信を室内放送へと切り替える。
フリード「フリードだ!レイモン、なぜ応答しない。」
サララ 「フリード!あなたの責任は重大よ。」
フリード「貴様はだれだ?レイモンはいないのか?」
サララ 「レイモンは逮捕したわ。」
フリード「まさかアリーシャ殿か?」




