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2-22 テロ開始です。ドキドキ!

~~~ レジノ研究所:会議室 ~~~~~~~~~

ミュー「私にやらせてください。」


1人の少女が立ち上がった。

そしてサララも。


サララ「私も奇襲チームに参加します。」


・・・


軍人B「ハハハハハ。笑っちまうぜ。

    この会議に参加した時点で死を覚悟していたはず。

    俺達はいつからふ抜けになっちまったんだ!

    こんな少女に思い知らされるとはな。

    この作戦が成功するか否かは

    奇襲部隊に掛かっている。

    強い思いがあるなら、ここを選ぶべきだ。

    俺はあなた達2人を尊敬する。

    オレも仲間に加えさせてくれ!」


軍人Bの挙手を皮切りに次々と手が挙がり、

最終的に全員が挙手する結果となった。


ミュー「ちょっと待って下さい。

    奇襲は私1人に任せてください。」

サララ「ダメよ。ミューミュー1人にはさせられないわ。

    私も一緒に戦います。」


ミュー「サララは突入部隊に参加して!お願い。

    城の案内役になって欲しい。

    あと、何かあった時に絶対サララが必要なる。」

サララ「でもミューミュー1人は危険だよ。」


ミュー「私が必ず5分引き付けておく。

    だからサララは5分以内に城に入って!」

サララ「無茶しないと約束する?」


ミュー「します。」

サララ「分かった。私が監視塔の制御を奪うわ。」


サモス「君達2人の気持ちは嬉しいが。

    危険だ。参加を認める訳にはいかない。」

モカリス「サモスくんの言う通り。

     君達は王家や城の内情に詳しい。

     その知識を失わせる訳にはいかない。

     当日は、後方支援として突入部隊と

     通信しながら情報提供に従事して頂きたい。」


サララ「通信するより、私がその場に居た方が

    いいと思うけど。」


モカリス「君達の言葉で兵士たちがふるい立たされた。

     感謝を述べる。

     君達を失う訳にはいかないのだ。

     理解して頂きたい。」


モカリスが頭を下げる。


サララ>>どうする?

ミュー>>何を言ってもダメそうね。


サララ>>ここは諦めたふりして、

    無理やり加わっちゃいますか?

ミュー>>そうね。そうしましょう。


ミュー「頭を上げてください。分かりましたから。

    ただ、いざという時は、私達が居た方が

    役に立つと思うんです。

    なのでギリギリの場所にはいさせてください。」


サモス「確かに、通話だけでは対処できないケースが

    発生するかもしれない。

    もしかしたらサイ国まで来て頂くことに

    なるかもしれない。

    時間はあるので検討させてくれ。」


ミュー「はい。サララもいいよね。」

サララ「指示に従うわ。」


一連のやり取りの末、突入部隊は最初に挙手した

軍人Bからの順に10名が選ばれた。

残りの軍人10名は、突入部隊となる。


このあと、奇襲チームと突入チームに分かれ、

細かな打ち合わせが行われた。


そして、次の日。

ついに追悼式が始まる。

初日は長打の列となり、なかなか進まない。

列の先頭は昨日の夕方から並んでいたという。

会場は正門と城のちょうど中間に位置する

中央広場にて、2人の王女の特大顔写真のパネルと

献花台が設置されていた。


一般の参列者は、参列用の列に並び、

正門で荷物チェックを受け、まっすぐ500m

ほど歩いて献花台まで行く。

荷物チェックは、人がバッグの中を見で

判断する訳ではない。

正門に各種センサーが設置されており、

通過するときに爆破物や銃などの危険物を

持ってないかスキャンされるというもの。


著名人や政治家、軍の幹部らは、同じ正門を

通るのだが、列に並ぶ必要はなく、

車で献花台の所まで行くことが出来る。


警備はというと、かなり厳重だ。

正門から献花台まで、銃を持ったフィジ国兵が

10m間隔で通路の両サイドに立っている。

正門の外である排他領域においても、

100名ほどの兵がおり、列を整えたり、

進ませたり指示している。


当初、平日より兵が多く投入されると想定していたが

意外にもそんなことはなかった。

逆に300名近い兵が中央広場に集中されたため

本当に最大のチャンスとなったのである。

フィジ国サイドも、テロが起こるかもしれない

といのは想定済みだ。

だが、人よりも戦闘ロボを過信していたので

人員を増やすことはしなったようだ。


ミューミューとサララの2人はテロ決行の数日まで、

研究所内でおとなしくしていた。

心配してカイくんは毎日学校帰りに寄ってくれてて

一緒に遊んでくれた。

彼なりの気遣いなのだろう。

テロのことを忘れさせようと頑張って楽しませて

くれるのを感じ取れた。

自分は最悪死んでもいいと思っている。

現実世界に戻るだけだからと。

だけど、テロで敵兵を殺してしまうとか

味方が死んでしまうとか、

考えていると不安が増して行く。


カイくんが居る間は、その不安を忘れることができた。

口にはしなかったけど凄く感謝している。

そして、これをきっかけに距離がかなり縮まった。


ーー テロ当日 ーー

突入部隊は朝一からサイ国へ渡り、

サイ国の検問所で待機中である。

ミューミューとサララも後方支援ということで

結果検問所までは来ることとなり、

突入部隊と共に待機している。

奇襲部隊はというと、おのおので行動し、最終受付の

15時に参列先で集結することとなっている。


作戦開始は、奇襲部隊が献花台に到着したらだ。

ただし、突入部隊は献花台での騒ぎが

ニュースとなったら開始という手はずになっている。


ミュー「14時だからそろそろ行くね。」

サララ「無茶しないでよ。」


ミュー「私はサララの方が心配。」

サララ「ミューミューが引き付けて

    くれるんだもん。私は安全だよ。」


ミュー「何が起こるか分からないんだから。」

サララ「はいはい。気を付けます。」

ミュー「じゃ、ラプラス城で会いましょう。」


お互い手を振り、ミューミューは去って行った。


軍人1「あれ!彼女はどこへ?」

サララ「ちょっと気分転換に散歩して来るって、

    直ぐ戻ってくるよ。」


軍人1「不安なのは分かる。分かるよ。

    君達はその若さで尊敬するよ。」


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