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2-5 初めての海外旅行

~~~ フィジ国:アソ地区 ~~~~~~~~~~~~

見渡す限りの草原。

低い家が数件固まって集落を形成し、

その塊がまばらに点々としているのが見える。


ミューミューとサララは、フィジ国に立つ。

初めて外国に足を踏み入れたのである。

本来ならば検問所での審査を経て

入国しなければならないところではあるが、

国境の壁を飛び越えて不正入国したて来てしまった。


犯罪者な気分がぬぐえず、他国へ足を踏み入れた

というのに感動は半減していた。


2人は既に個人情報を上書きし、

フィジ国人の偽装は完了している。

これで、堂々と町を歩ける。


サララ「テレスさんにデータ渡しに行くんでしょ。」

ミュー「そうなんだけど。

    今、会社に居るね。仕事中かな?」(^^;)


ミュー「どうする?

    行ってみないと分からないけど、

    職場には入れてもらえないかもね。」( ^^)

サララ「受付で呼んで、直接手渡せば!」

ミュー「そうだね。そうしましょう。」(^^ )


サララが手配した無人タクシーが到着する。

2人はタクシーに乗り、市街地へと目指す。


~~~ フィジ国:タカ地区 ~~~~~~~~

ミューミューとサララが乗るタクシーは、

1本道で何もない草原をひたすらまっすぐ走行している。


サララ「ここ、本当に大都市なの?」(..)

ミュー「何もない寂しいところね。」( ‥)


サララ「うそでしょ。

    人が居なさ過ぎてメチャメチャ寂しい。」

ミュー「700万人が住んでるはずなんですけど。」


サララ「黒い建物群が見えてきた。何あれ!不気味。」

ミュー「どうやらあの建物の中に人が住んでるみたい。」


サララ「へぇ~。

    あの中に700万人もの人が居るんだ!

    すごい世界だね。

    東京のようなビルが立ち並んでると思ってたのに。」

ミュー「私も。」


黒い建物は、ステーションと呼ばれる巨大な建築物。

その中には、ビルや一軒家、公園や川も流れ、

動植物の栽培、飼育もあり1つのコロニーを形成してる。


ステーションへ出入りは、地下から中へと入る。

内部はビルが立ち並ぶ都市となっていた。

サララが想像してた風景が目に映る。


ミュー「城の中に似てるね。」

サララ「こっちの世界は建物の中に町があるんだ。」


ステーション内へ入っても寂しさは変わらない。

たまたま今居る場所がそうなのか、

住民をまったく目撃していない。

多くの車は行き来しているが、果たして車の中に

人が居るかは怪しい。

ステーション内に、人は本当に存在するのだろうか。

疑問を生じる始める。


サララ「人が沢山集まってる。

    ほとんどの子が10代だ。」

ミュー「止めて!」


タクシーが停車する。

サララは、タグを通じて左の建物の裏にある

広場に人が集まっているのを見つけた。


ミュー「見に行ってみない?」

サララ「そうだね。ここまで人を見ないと不安になる。

    本当に住民が居るのか確認したいわ。」


ミュー「どうする?全員ゾンビだったら。」

サララ「怖い。人類は滅亡してて、私達以外

    だれも生存してないこともあり得るもんね。」


2人は車を降りる。


ミュー「3000人ほどの人が集まってる。」

サララ「危ないくなったら、タクシー集合ね。」

ミュー「そうしましょう。」


ビルの隙間を歩くと、次第に音楽が聞こえて来る。


サララ「お祭りかな。」

ミュー「やだー、何ここ。かわいい。」


お店やファストフードが並び、10代の若者で

ごったかえしていた。


サララ「アイスあるかな?」


ミューミューとサララのところに人が集まり出す。


少女1「すみません。洋服可愛いですね。

    どこのブランドですか?」


ミューミューは少女の言葉にハッ!とする。

自分達はメイドのような服装をしているのに対し、

周囲はボディラインが分かるような薄い身なり

な格好をしていると。

かなり目立つし、浮いている。


少女2「芸能人ですか?モデルさんですか?」

少女3「お人形さん見たいですよね。

    写真取っていいですか?」

少女4「ステージでパフォーマンスするの?」


ミューミューとサララは1歩、2歩と壁際にまで

後退りする。もう、逃げ道はない。

サララ達の服装が可愛いらしく。

人が次ぐ次と押し寄せて来る。


演奏が突然止まる。

頭上のスクリーンに緊急速報と文字が現れ、

一人のキャスターが映し出される。

広場の若者達はスクリーンに注目する。


キャスタ「緊急速報です。

     マス国最後の王女であるナーシャ姫と

     アリーシャ姫がたった今事故に逢い

     亡くなられたという情報が入りました。

     事故原因は不明。

     詳細が入り次第お知らせ致します。

     繰り返します。

     マス国最後の王女である・・・」


モニターに2人の女王の写真が映し出される。


ミューミューとサララを囲んでいる若者達は、

一斉に振り向き2人を確認する。

顔も服装もニュースに映し出された写真と同じだ。


少女2「そっくりさんですか?」


ミューミューはかなり動揺する。

無言で首を上下に振ることしかできない。

助けを求めサララに目を向けると、

サララは無言で逃げようとアイコンタクトする。


2人は同時に180度回転して、

壁を正面にして2歩昇って蹴る。

すると、集団を飛び越えるようながら大きくバク宙する。

2人の息はピッタリ、一連の動作をシンクロして見せた。

着地すると、人に当たらないよう

蛇行しながら走り去ってしまったのである。


広場を抜けると、人目がないところへ入り込み、

マンションの側面を垂直に登る。

そして、空き屋を見つけると、かってに侵入する。

空き家とはいえ、セキュリティが掛けてあり、

自由に出入りすることなど不可能なのだが、

彼女らにとってセキュリティなど関係ない。


ミューミューとサララは、休憩することもなく

自分達に関するニュースを再確認する。


サララ「自分達が、死んでるニュース見ると

    変な感じがする。」(‥;)

ミュー「ほんと、こうして生きているのにね。」( ^_^)


サララ「第二の人生が成功したってことだよね。」

ミュー「うん。これからは一般人として、

    普通の10代の女子として楽しみましょ。」


サララ「ほんとよかったのかな?」(.. )

ミュー「何で?」


サララ「だって、うちらもうマス国には戻れないんだよ。」

ミュー「いつでも戻れるよ。

    あら、王女って呼ばれたいの?」


サララ「そうじゃなくて。なんて言えばいいのかぁ。

    王家が居なくなって大丈夫なのかなって。」

ミュー「言いたいことは何となく分かるけど。

    私たちは生まれ変わったの。

    マス国のことは忘れよ。」

サララ「もやもやするけど、そうだね。」


サララ「で、これからどうする?」

ミュー「うーん、この格好じゃ出歩けないから

    洋服を買いに行きましょう。」


サララ「さっき、みんな可愛い服着てたよね。

    ああいうのいい。」

ミュー「えー、露出しすぎしゃない?

    わたしはやだー」


サララ「確かに向こうの世界だったら私もやだけど。

    こっちはいいって気になる。」

ミュー「私はならない。」


サララはタグ使ってお店を検索し始める。


サララ「服屋さん見つけた。意外と近い。

    お金持ってる?」(^^ )

ミュー「持ってない。どうしよう。」( >_<)


サララ「口座作って、銀行から少しお金貰っちゃおうか。」

ミュー「それはダメだよ。」( --)


サララ「ですよね。

    タクシーはただだからよかったけど。

    食べ物も部屋を借りるにもお金か必要よね。

    私達が身に付けてるアクセサリとか

    売れないかな。」

ミュー「それいい。ああ、でもダメだ。」


サララ「どうしてよ。高く売れそうですけど。」

ミュー「多分高く売れると思う。

    でも、マス国王家の品ってバレちゃう。

    私達が売りに出したら誰が見ても

    盗難品って疑われるでしょうね。

    ちょっと待って。」


・・・


ミュー「やっぱり。

    兄の口座にお金あった。

    これ使わしてもらおう。」

サララ「沢山あるの?」


ミュー「各国のお金がある。

    一生使い切れない額だ。」

サララ「そっか、各国に回ってたもんね。

    持ってて当然か。

    だけどそんなにお金持ってたとは。」


ミュー「ここで注文して。

    店には取りに行くだけにしましょう。」

サララ「そうだね。」


2人は部屋に備え付けてあるモニタを使って

洋服選びを始める。


サララ「これ、ミューミュー似合うじゃない?」

ミュー「絶対いや。」


サララ「なんで、露出少ないよ。」

ミュー「へそ出ててる。」


サララ「動いた時にちょっと見えるだけじゃん。

    そこが可愛いのに。」


ミュー「変態の服しかないじゃない。」

サララ「さっきも広場で見たでしょ。

    これが普通なの。」

ミュー「えーー。」


ミュー「サララに、この短パン似合うと思う。」

サララ「かわいい。

    でもこっちのミニスカートも捨てがたい。」


サララ「この胸元開いてるのと組み合わせれば、いい感じ。」

ミュー「もうコスプレだよ。

    ほんとに着れるの。これ?」


サララ「こっちの世界なら大丈夫。

    っていうかこっちの世界だから着てみたい。」

ミュー「ならサララはそれにすれば。

    私はもっと地味なのにする。」


その後、服をネットで注文して、ミューミューが

1人でお店に行き、品物を受け取る。

部屋に戻って、すぐに着替え、元着ていた服や

アクセサリは泣く泣く処分することにした。


ミュー「夕方になっちゃたね。」

サララ「テレスさんはまだ働いてるみたい。」


ミュー「遠回りしたけど、時間的にちょうどいいかも。

    データ渡すだけだし。

    今からテレスさんの職場に行きましょう。」

サララ「そうね。その後、レストランで夕飯ね。」


ミュー「相変わらず。

    食べることしか考えてないよね。」

サララ「いいでしょ。

    食べることが生きがいなんだから。」


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