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3-37 今日はなんだか最高の気分です

~~~ ドメニコ軍事施設:東棟1階 ~~~~~~~~~~

ドメニコ火災特別会議。

当初は、いやいや出席した会議だったが、

部下に勲章が授与されて、部下にとっては

出席してよかったといえる。

この仕事は出来てあたりまえ。

命を張ったところで評価などされることはない。


今回の勲章によって、次へのモチベーションにつながるし、

何と言ってもシルキー小隊に肩書がついたと言える。

地位や名誉が欲しくてZATになった訳ではない。

だが、部下が周りから敬意を払われるのは素直に嬉しいし、

会議の冒頭のように変な輩が絡んでくることもなくなる。


部下が死なずにすんでよかったと

満足してはいけないと痛感する。

今後も見える形で評価されるよう頑張ろうと

ミューミューは自分自身に誓うのであった。


会議の後、そのままサララの支援に向うつもりでいたが、

サモス司令官の休めという言葉を受け、

確かに部下たちはだいぶ疲弊していることを考慮し、

このまま戦場へ向かわせるのは危険だと判断し、

部下達にはここでセンターで待機してもらうこととした。


ミューミューは、1人でサララの元へと駆け付ける決心をする。

出撃の前に顔を見ておきたい人物がいる。

そう、ライトとルソンだ。

2人供、東棟1階の病室でおとなしくしている。

彼らに勲章をもらえることと、状況報告も兼ねて

お見舞いに行くこととした。


彼らは同室ではない。

ミューミューは、今いる位置から近い方の

ルソンの病室へと足を運んでいるが足取りは重い。

理由は、本人の怪我の具合をどう報告するか、だ。

あと『お前は隊長に向いていない。』という

ロック隊長の言葉がいまだに引きずっている。


団長「おまえ、なにやってるんだ。」(#--)

青年「すみません!」(-- )


団長「すいませんじゃねぇ。

   返事だけはいいな。

   お前のせいで、オレが怒られてんのが

   わかってるのか?」

青年「次から気を付けます。」


団長「気を付けますじゃねぇ。

   出来ねぇならするな。

   何度言わせるな!」

青年「すみません。」


団長「お前、この仕事向いてない。

   止めちまえ。」

青年「止めません。」


ミューミューが廊下を歩いていると、

外からこぼれて来るおじさんの怒鳴り声が聞こえる。

声の方へと視線を向けると、

凛々しく規律する青年の後ろ姿が見える。

どうやら窓際に立つその青年が注意れてるようだ。

後姿だが、どう見ても自分と同い年くらいの印象である。


団長「明日から来なくていい。」

青年「止めません。

   僕は多くの人を助けたいんです。」

団長「やる気だけは一人前だな。

   何もできないくせに

   大口叩いてるんじゃねぇ。」


同い年の子が、怒鳴られてもなお歯を食いしばって

ついて行こうとしている。

メンタルはなんて強いんだろうと感じた。


青年「必ずZATの隊員になります。」


青年の言葉にミューミューは心を更に痛める。

ZATの一員として恥ずかしくなって

逃げるようにして早歩きでその場を去る。


気がつくとルソンの病室に到着していた。

個室である。

先ほどの青年の言葉はダメージが大きい。

涙を拭きとり、心を落ちるかせる。


ミュー(いろいろと考えても仕方ない。

やるべきことはルソンを元気づけること。

よし。)


それだけを心掛けることを決め、

大きく深呼吸をして、中へと入る。


♪ジリジリジリ (来客音)


ミューミューは中へと入る。

正面にベッドがあり、全身包帯で巻かれた

人物が横たわる姿が見えた。

ルソンだ。


ルソン「隊長、こんな姿ですみません。」(‥;)

ミュー「ミイラ見たい。うふふ」( ^^)


ルソン「ゾンビですよ。」(^^;)

ミュー「元気そうでよかった。」( ^^)


ミュー「ごめんね。起こしちゃった?」

ルソン「起きてました。

    じっとしてるのも暇ですね。

    こんなボロボロになったのは初めてですよ。」


ミュー「生きててくれてよかった。」


ミュー(ヤバイ、泣きそう。)


ミュー「私が医務室まで運んだの覚えてる?

    見つけた時、ひどい姿だったんだよ。」


ルソン「死んだら泣いてくれましたかね。」

ミュー「死ななくても。見つけたとき大泣きしたんだからね。

    もう心配かけないでよ。」


ルソン「すみません。隊長の命令を無視して。」

ミュー「うんうん。ルソンの行動は正しかった。

    最後に救助した人。元気よ。」

ルソン「それは、よかったです。」


ミュー「優秀な部下をもって誇らしいです。」( ^^)

ルソン「優秀な部下は、怪我なんてしませんよ。」(^^ )


ミュー「そうかも。」

ルソン「そこは否定してください。」


ルソン「隊長もご無事でよかった。聞きましたよ。

    怪我人を抱えて8階から飛び降りたって。

    相変わらず斜め上をいく人ですよね。」


ルソン「心配はしてませんけど。」

ミュー「そこは心配してください。」


ルソン「さっき確認しましたが、メンバーも怪我をして

    ないようで安心しました。」

ミュー「みんな元気よ。心配は要らないわ。」


ルソン「今回のことでいろいろと学びました。

    当分復帰は無理だけど。

    治ったらハイテク機器を駆使した方法で

    救助しようと考えてます。」

ミュー「期待してる。ライトも負傷して

    メンバー少ないんだから早く復帰してよね。」


メンバーの健康状態を確認したということは、

自分の診断結果も見てるということだ。

ということは、普通ならZATに復帰できないことを

理解したはずである。

さっきの青年と同じだ。

なにも身体を使うだけが人命救助になるとは限らない。

人とを救いたい。

その気持ちがあればこの仕事につくに

ふさわしい人物と言える。


既にルソンも答えを出しているではないか。

『ハイテク機器を駆使した方法で救助したい』と。

これはミューミューを安心させるための発言ではない。

自分の能力を理解した上で、復帰可能なことを

模索した結果なのだ。

自分の部下が誇らしい。

尊敬に値する部下達ぞろいだと改めて再確認できた。


ミュー「名誉勲章おめでとう。

    唐突だけど、ルソン。

    あなた、名誉勲章が授与されたわ。

    アブル館長がもう少ししたら来ると思う。」

ルソン「勲章なんてどうでもいいんだが。」


ミュー「だめよ。ちゃんと受け取りなさい。

    私にあなたを自慢させてよ。

    後輩の目標になって欲しいし。」

ルソン「分かりました。

    隊長が喜んでくれるなら。

    ありがたく受理します。」


ミュー「ごめん。

    一目見るだけだったのに長くなっちゃった。」

ルソン「現場に戻るんですか。」


ミュー「うんうん。ここでの作業は終わり。

    部隊はセンターへ戻るわ。」

ルソン「そうですか。」

ミュー「時間が空いたらまた来るから。」


ミューミューは病室を出る。

ルソンは強い人間だと感じた。

自分は入室するまで何を心配してたんだかと

バカバカしく思えて来る。

結果、ルソンを元気づけようと生き込んだものの

自分が元気づけられてしまった。


気が付くと正面に青年が立っている。


カイ 「ミューミューさん、じゃないですか。

    久しぶりです。」( ^^)

ミュー「!?」


ミュー(あれ!さっき外で怒られてた子だ。)(-o- )


カイ 「カイですよ。」

ミュー「カイくん!カイくんなの?

    雰囲気変わったね。背も伸びた?」(o_o")


久しぶりに再会したカイくん。

アストロ国へ入国してした時に

初めて知り合った同年代の男の子。

出会ったときは少年のような印象を受けたが、

見ないうちに大人っぽくなってて別人に見えた。


カイ 「髪型が変わっただけで、

    何も変わってないと思うけど。」

ミュー「その格好って。警備隊に入隊したの?」


カイ 「そうなんですよ。

    実は1ヶ月前に入隊しまして。

    恥ずかしい話、まだ見習い中です。」

ミュー「恥ずかしいことなんてないよ。

    知らなかった。ビックリ。」


カイ 「警備隊にいれば、いつか会えると思ってたけど、

    こんなこ所で、再会できるとは驚きです。」

ミュー「私もだよ。警備隊入隊したの知らないから

    まかさこんなところで会うなんてって感じ。」


カイ 「実はZAT目指してます。

    待っててくださいよ。

    ミューミューの部隊入りますから。」


ミュー(上司にどれだけ罵倒されても

    めげずにいたのはこのためだったのか。)


さっき、あれだけ罵倒されて、それをみじんも感じさせない。

夢を実現させるために頑張ってます、

というのが凄く伝わる。

理由は分からないが、涙が頬を伝わる。


ミュー「うれしい。すごくうれしい。」(T_T )

カイ 「え、え。どうしました。」(;‥)


ミュー「ごめんね。」(^_^ )

カイ 「大丈夫ですか。」(;‥)


ミュー「さっきまで落ち込んでたんだけど、

    カイくん見たら何でつまらないことで

    悩んでたんだろうって思っちゃって。」

カイ 「ミューミューさんでも落ち込むことあるんだ!」


ミュー「あるよ。小さなことでもへこむんだから。」

カイ 「だめだぜ、ZATの隊長なんだから。

    しっかりしないと。

    オレがZATに加わって支えてやるから。

    それまで負けるなよ。」

ミュー「うん。待ってる。」


カイ 「やばい。隊長から呼び出しが来てた。

    行かなきゃ。」

ミュー「カイくんに会えて良かった。

    すごく元気もらえたよ。」

カイ 「おう。」


カイは笑顔で手を振って走っていった。


数分前まで憂鬱で、今日は最悪な日だと思っていたが、

打って変わって、今は最高の日だと感じている。

隊員や、カイくんに元気を沢山もらった。


なんで自分がこの仕事を選んだのかを

考え直すいいきっかけにもなった。

誰にどう思われようが、何を言われようがいいではないか。

隊員達だってきっと同じ考えのはず。


1人でも多くの人を救う。

だから自分はZATになったのではないか。

カイくんの方が私より警備隊員らしいと感じた。


カイくんがZATを目指している。

憧れの場所を汚さないためにも頑張ろうという

気持ちで溢れでてきた。


なんだか足取りが軽くなる。

ミューミューは、ライトの病室へと向かうのであった。

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