3-28 隊員が大変な事態に!
~~~ ミューミュー作業場所(爆破1分前) ~~~~~~~~
ミューミューは、救助者を背負って部屋を出る。
考えても正解が見つからない。
とりあえず、グランドを目指して走り出す。
ミュー(ワイヤー使って4階まで降りよう。)
真正面に外の景色が見える。
外まで、あと30m。
人を背負っていても重力制御シューズを履いているので、
一人の時と同じ早さで走ることができる。
だが、平地とは異なり、足場が悪く突起物もある。
中腰になったり、段差を上がったりとなかなか先に進めない。
時間がない。
いつ大爆発が起こってもおかしくない状況だ。
外まで、あと5m。
♪ドーーン。
大爆発が起こった。
ミュー(これはヤバ目のやつだ。)
ミュー>>発光炉の爆発?
ネロ >>いえ、違います。爆風が来ます。
空気圧が後ろから物凄い勢いて襲ってくる。
負傷者を正面に御姫様抱っこするようにして持ち帰る。
ワイヤーを引っ掻ける余裕などない。
ミュー>>ネロ、ジャンプするから下のマットに着地できるよう調整して。
ネロ >>了解しました。
2歩大きくステップを踏んで、ミューミューはジャンプする。
と同時に熱風が背中を押す。
その時、負傷者がその熱風に当たらないよう抱きかかえる。
ミューミュー自体は圧縮空気で身体全体を保護しているため
爆風にる影響はない。だが一瞬浮いたよう感覚を得る。
グランドに居た者は、もの凄い爆発音で一斉に見上げると、
人が落ちて来るのを目にする。
C班 「シルキー隊長だ!」(>_<;)
ネロ >>今の爆風によって、着地点がずれました。
このままだとマットからギリギリ外れる可能性があります。
ミュー>>私はいいからこの人を助けてあげて。
ネロ >>了解したまた。
落下の途中で、ミューミューは負傷者を投げ飛ばす。
マットは、20m四方で高さ2mもある救助用のエアーマットだ。
本来なら十分な大きさだが、8階からの軌道のズレは無視できない。
ネロのアシストは適格だ。
投げ飛ばされた救助者は、マット中央に的確に着地し、
深く沈み衝撃を吸収した。
その直後、ミューミューはマットに端に運良くあたり、
こすり滑るようにして地面へと落ちる。
2回転転して、すぐに立ち上がった。
ネロ >>発光炉が爆発します。
♪ドッカーーン。
ついに発光炉が爆発した。
休憩する間もなく、1回のジャンプでマットの中央へ行き
救助者をマットから引きずり下ろす。
そして、彼を背負って走り出す。
ミューミューは爆発には気にもとめず、まっすぐ前を見て走る。
走るというより反重力シューズにより飛んでいるに近い。
人を背負っているにも関わらず軽快な足取りで走る。
ネロの予想通り、南棟6階から上部が吹き飛び、
ミューミューの遥か後ろで大量の鉄くずが落ちてゆく。
ミューミューはタグを見て、メンバーの状況を把握する。
そして、ルソンが危険な状態であることをここで知る。
C班 「ミュー隊長殿。お怪我は?」
聞くまでもない。見るからに怪我がない。
作業中圧縮空気で保護してたため、服装も綺麗なままだ。
ミュー「私は大丈夫です。
この人を医務室に運んでください。」
C班 「分かりまいた。」
ルソン以外は、無事であることに少し安堵する。
だが、ルソンはかなり重症だ。
いつ亡くなってもおかしくない。
タグで見る限り、酷い状態であることが分かる。
早く応急処置をしないと思う反面、
現場を見たくないという感情もあり揺れ動く。
この事態は、メンバーを放置して単独行動してた
私のせいだと自覚する。
今はそんなことを考えている場合ではない。
一刻も早くルソンに応急処置を施すのが先決。
ミューミューは、涙で視界がはっきりしない中、ルソンの元へと走る。
C班は、尋常でないスピードで走り去ったていく隊長の姿を
目で追うだけしかできないでいた。
ミュー(お願い。死なないで!)
~~~ Z地区 ~~~~~~~~~~
我アストロ国は、環境汚染により人が住めない地域が存在する。
そのエリアをZ地区と呼ぶ。
Z地区内でも、かつては多くの人々が住んでる地域もあった。
環境汚染は、世界規模で進行中でアストロ国も例外なく
侵食され続けている。
現在は、アストロ国とフィジ国の協力によって、
高さ10mの壁を立てられ、汚染の進行をなんとか食い止めている。
ミスト小隊の隊長を含む6名は、まづは第3発光炉を目指す。
移動はウイングを使う。
手続きを経て、門を通り抜けZ地区へ出た。
サララは手続き後、搭乗せず、ウイングの足に捕まり、
遠隔操作で走り出す。
操縦席に乗るのが面倒だったのと、
外の景色を肉眼で見たかったというのが理由だ。
Z地区に出るのは、サララも含めて隊員全員初めてのことだった。
だが、その光景を目にもしても特に感動はない。
塀の中も外も風景は何も変わらないからだ。
Z地区との違いは無音で人がだれもいないとうことだけ。
無人になってから2年しか経過していない。
近代的なビルが立ち並び、道路もきれいに整備されたままだ。
無人の無音というものは、寂しい気持ちにさせる。
移動体形は、サララを先頭に等間隔を保って一列で走行している。
サララ>>隊員全員い告ぐ。
ミッションの再確認をする。
我々の目的地は第3発光炉。
進行中の調査団が発光炉を目指しているのかを確認。
もし、そこを目指しているならば、目的を探る。
調査団は、武装している可能性があるため、
いつでも戦闘できるよう備えること。
状況によって全員バラバラになることも想定される。
単独となった際はセンターへ帰還すること。
また、救助が必要となった際は赤の発煙灯を使うこと。
隊員 >>ラジャー
サララは、ウイングを走行させたまま操縦席へと乗り込む。
そして、更にスピードを上げ突き進む。
しばらく走り、門を出てから4kmほど離れたところ。
ポポ >>ここから先は、メーティスとの通信が取れなくなります。
サララ>>もうぉ!早くない?
サララ(ミューミューと話したかったな。
後から来るからいいか。)
サララ>>メンバー全員に告ぐ。
ここから先はセンターと連絡が取れなくなります。
フォーメーションCに切り替えます。
通信は、タグ同士のダイレクトでしかできません。
通信の範囲は1km圏内なので随時メンバーの
位置を確認するように。
隊員 >>ラジャー
フォーメーションCとは、各人が自由気ままに目的地に向かって
単独行動で進む移動方法である。
隊列を崩した理由は、敵からの襲撃を恐れたからだ。
固まっていると、集中攻撃される恐れがある。
今のところ生物反応および移動物体の検出はないが、
もし調査団が武装集団ならいつ襲撃されてもおかしくない。
ここはまだ旧市街地である。
高層ビルが立ち並び、隠れる所は豊富に存在する。
もし相手が襲撃を考えているなら、
本部との通信が取れない、この場所が最適である。
もう少し進むと高層ビルがなくなるのと同時に平地となるので
隠れる場所が限定されてくる。
サララは特に何も語らないが、メンバーは理解したようで、
四方にセンサーを張り巡らせて警戒しながら進んだ。
10kmほど進むと、景色は1階立ての家がぽつぽつと
立ち並ぶ風景となる。
サララ>>フォーメーションAに戻します
隊員 >>ラジャー
隊員達が、サララの元へと集結してきた。
サララを先頭に一列に等間隔の隊列へと戻る。
何も起こらなかった事にサララは安堵する。
気がつくと、見渡す限りが草原が広がり
人工物は道路のみとなっていた。
ここまで来ると身を隠す場所はない。
さすがに近距離からの攻撃はないだろうと予想する。
サララは緊張感がほどけると、
ちょっと物足りなさを感じてしまった。
どうも最近戦闘続きで、戦うことを望んでいる節がある。
自分は万能ではない。ましてやメンバーも居る。
危険がないことがベストではある。
そう自分に言い聞かせるサララであった。
そんな矢先に、2km先に2体のウイングが現れた。
道を塞ぐようにして横に並んで立ち止まっている。
サララ>>正面のウイング、人乗ってる?
ポポ >>通信できる距離に入ったところで調査します。
・・・
ポポ >>OTMから逃亡したが2人が乗っております。
サララがこちらに向かってきているのを
キャッチしたようで、ここで待機していたようです。
サララ>>調査団と繋がってるの?
ポポ >>はい、調査団から食い止めろと指示が出てます。
サララ>>それって、追い返せってこと?
それとも、抹殺しろということ?
ポポ >>それは分かりません。
見張り1>>そこの者、何者だ。ここは通行禁止だ。
無線で相手側から直接通信が入ってきた。
サララ>>こちらは国防軍直轄のミスト小隊です。
そちらこそここで何をしている?
Z地区には許可がなければ外出できないはずですが。
見張り1>>女性のようだが、本当に軍の関係者なのか。
証拠を見せよ。
ポポ >>調査団は、すでに第3発光炉付近に到着して
何か作業を開始してるようです。
サララ>>なぜ分かるの?
ポポ >>調査団は移動の際、フィジ国と通信が取れるよう
1km毎に中継路を立てたようです。
そして、正面の彼らとも連絡が取れるようです。
そのネットワークに侵入して知り得ました。
サララ>>へぇ。
調査団がフィジ国のだれと会話しているか逆探知できる?
ポポ >>フィジ国との通信が発生すれば経路を辿ることは可能です。
サララ>>OK。
サララはメンバーへ連絡する。
サララ >>全員、ここで待機。
メンバー>>ラジャー
隊員達のウイングは一斉に停止する。
敵との距離は200m。
サララだけがゆっくり移動し、敵二体のウイングへと接近する。




