表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/103

3-16 TVだったら主人公に発砲しないんだけど

~~~ OTM本社19階 ~~~~~~~~~~~

男は、サララに銃口を向けたまま、

ゆっくりと後ずさりをする。


サララ(もう1人はどこ?)


見つけた。

がれきの下敷きになっており、

その上にサララが乗っていたのだ。


サララ「ごめん、痛かった!」(^_-)


返事もなければ身動きもしない。

正面の男の方へと見返す。


サララ「会話できそうなの、あなただけのようね。」


足元がぐらつき、サララはよろめく。


サララ「きゃ!」(>_< )


下敷きの男が抜け出し、床を1回転して立ち上がる。

正面の男は、胸元から出した親指サイズの

何かを取り出すと、床へ放り投げる。


サララは、投げた物を目で追って行く。


♪キーーン。


それが床に接触すると、頭に響くかん高い音を出した。

サララは慌てて目をつぶり、両手で耳を押さえる。


床や天井、壁にひびが入っていく。

通路全体の照明が消え、闇に包まれた。

消えたのは一瞬で、照明は再点灯し通路全体の

視界が鮮明になる。


照明の再点灯とともに音もなくなっていた。


サララ「ちょっ何するのよ、もう!」


2人組の男は、視界から消えていた。

まっすぐ伸びた通路の先にも2人はいない。


サララ(うっそ。)


アラートモニタで2人の現在位置を確認すると、

左の会議室に居ることを把握する。

会議室の扉は閉まったままだ。

だが、その扉には直径1mほどの真円の穴が

開いている。


サララ(この穴から入ったのね。

    こんな大きな穴、一瞬でどうやって

    開けたのかしら。) (‥?)


不思議なことに、丸く空いた部分の破片が

どこにも見当たらない。


         │   │

 +───+───+   +

 窓   /   /   \

 窓 男 │   │ サ │

 窓 男 │   │ ラ │

 +───+───+ ラ +

         │   │


左上に映り出されているアラートモニタで

部屋の図面を確認する。

2人は奥の部屋に居る。

そこには隠れる場所がなければ、

他に逃げる通路もない。

出入り口は1つのみ。彼らは八方塞がりの状況だ。


サララ(そっちに逃げたのは失敗ね。

    今頃、あせってるんじゃないかしら。)(^^ )


サララは扉の穴に飛び込み、

床を一回転して立ち上がる。

2人組はもう一つ奥の部屋に居る。

奥の扉は不用心にも全開だ。

中の様子が丸見えである。

だが、サララの位置からは2人組の姿は見えない。


♪バギーーン。ゴォォォーー。


何かが破損し、外の風が吹き込んで来る音が聞こえる。


サララ(やられた!)


サララは慌てて奥の部屋へと入ると。

窓ガラスが粉々に砕け散っている光景を目にする。

あの2人はビルの外に飛び出したのだ。


サララは壊れた窓から顔を出し、見下ろす。


サララ(居た!)


男2人は、ビルの壁を地面であるかのように

垂直に走って、降りていく姿が見える。


サララ(うそ。なんでその靴持っている?)


チッタニウム(反重力物質)を用いて作られた靴で、

サララの靴と同等の機能をもっているようだ。

ミューミューとサララは、人の動きとは思えない

早さで走ったり、ジャンプしたり、壁を歩いたりと

人間離れした動きが出来たのは、全てこの

靴のおかげである。

今までミューミューとサララしか持っていないと

思っていたが、どうも違ったらしい。


サララ「ちょっと、待ちなさいよ!」(--#)


大声で叫ぶ。

2人の後を追おうと一瞬考えるも、ちゅうちょする。

窓ガラスの破壊音に気づいたのか、路上にいる

警備隊が集まり出し、上を見上げているではないか。

もしかしたら知り合いがいるかもしれない。

そう考えると、ここで外に飛び出す訳にはいかない。

後を追うのをあきらめた。


逆に2人を泳がした方が、新たな人物が出てる

かもと頭をよぎる。


サララ>>ポポ?2人を追跡して。

ポポ >>既に追跡するようメーティスに依頼

    してあります。

サララ>>ありがとう。

    あと、彼らの行き先が気になるわ。

    警備隊に捕まらないよう逃がしてあげて。

ポポ >>了解しました。


♪カラーン。


何かを蹴っ飛ばした音だ。

サララが足元を見ると親指サイズで

明らかに窓ガラスの一部でない物が転がっていた。

何も考えずにそれを拾い上げる。


サララ>>何かの部品?どこか外れたのかしたら?

ポポ >>いえ、それは彼らが仕掛けたタイマー式

    の爆弾です。

    起爆しないよう止めておきました。

サララ>>あっそ。ありがとう。


サララは、どこかで使えるかもと思い

その時限爆弾をポケットにしまう。


もう一度外に顔を出し路上を見ると、

メディアの車があちこちに見える。

やじうまも集まり出した。


サララ(そろそろ限界ね。ここを脱出しますか。)


サララ>>ポポ?

    警備隊に見つからないようにして

    このビルから脱出することって出来る?


ポポ >>可能です。

サララ>>じゃあ、案内をお願い。

    あと、ビルのコントロールは完全に

    解除していいわ。


サララはナビに従って走り出す。


逃げている2人組の男は、警戒なステップで

ビルの壁を真下に掛け降りる。

地上にいる1人の警備隊は、ビル側面を動く

2つの黒い影に気づく。


男1「やるか(あの警備隊を殺すか)」

男2「騒ぎを大きくするのはまづい。」

男1「了解。南側に車を呼んだぜ。」

男2「次のフロアで中から南を目指そう。」

男1「だな。」


2人はマイク付きイヤホンで走りながら会話をする。


男2「飛ぶぞ」


地上100mのところで2人は同時にジャンプする。

ジャンプといっても彼らの場合、ビルの壁に

垂直に立っている訳だから、地上から見ている

人にとってはビルから外に向かって大きく

ダイブしているように見える。

がしかし、彼らの重力は壁面方向に効かしているため、

弧を描いて3階の窓ガラスに吸い付くようにして

着地する。

そして、彼らを中心に窓ガラスが部屋の

内側へと湾曲し、粉々に破裂した。

2人は吸い込まれるようにして部屋の中へと

入って行く。


床を1回転して立ちがり、ちゅうちょなく

出入り口へと向かう。

ここは研究室であるから認証を通さないと

部屋から出ることもできない。


一人の男かブラックライトをドアに向かって

1回フラッシュさせる。

するとライトが当たった部分が、

シャボン玉が破裂したような感覚で消滅した。

気づくとドアに直径1mほどの穴が空く。

穴が開いた部分の鉄は気化したのか、

どこにも残骸が残ってない。

男達は立ち止まることなく、

空いた穴をくぐり通路へと出る。


謎の男2「さっきの女、何者だ。」

謎の男1「天井から現れた奴か。

     見たか、手のひらで弾丸を受けやがった。

     ありゃ人間じゃない。

     ここの番犬だろう。」

謎の男2「あんなリアルなアンドロイド

     見たことない。」

謎の男1「社長の趣味だろ。」

謎の男2「ロリコンが趣味なのか。

     他もこの先で待ち構えている

     ことはないよな。」

謎の男1「あるかもな。一体だけとは限らない。

     あの感じだと戦闘になったら

     勝ち目はないだろう。」

謎の男2「OK。出くわしたら逃げるってこと

     でいいな。」

謎の男1「だな。」

謎の男2「警戒しながら進むとしよう。」


隔壁で行き先を遮断されていても、

彼らは立ち止まることはなかった。

行き先に壁があろうと迂回することなく、

ブラックライトを使って、

直線で目的地へ進み続ける。


~~~ OTM社16階 ~~~~~~~~~~~~

1階まで続く真っ暗で直線な空洞の中を、

壁を走りながら下へ向かう少女の姿があった。

サララである。

彼女もまた謎の男たちと同じ重力制御の

シューズを履いているので、

側面の壁を垂直に立つことが出来る。

今どこを走っているかというとエレベータの通路。

人が入り込まない場所とは言え、

防犯用のセンサーは設置してある。

現にカメラがサララの姿をキャッチし

追いかける光景が見える。

通常ならば即見つかってしまうところだが、

ポポがセンサーに割り込んで1分前のデータに

差し替えているため、集中管理室では

異常が検出されていない。


サララ>>ポポ?19Fで撃たれた人、どうなった?

ポポ >>ジョン氏は打たれた直後に入ってきた

    人物ににって、応急処置が施され

    命を取り留めたようです。

    集中管理室の方でも把握しており、

    もう間もなく医療班が現場に到着します。

    銃撃戦および爆破があったことから

    テロ事件と断定され、ランナーとフォース

    のZAT2部隊が派遣されました。

    既に1階のフロアにおり、エレベータで

    上へ昇るところです。


サララ>>追跡している2人組は捕まってない?

ポポ >>3階からビル内へ再侵入しました。

    現在南に向かって逃走中です。


サララ>>それって管理室にバレバレなんじゃないの?

ポポ >>はい、管理室の方で彼らの位置は

    把握されております。

    捕らえようと人を送り込んでいますが、

    彼らは管理室の通信を傍受しているようで

    その裏をかきながら逃走しています。


サララ>>わかった。手助けしなくても自力で

    逃げ切れそうね。

    もしかして、ポポの監視も2人に

    バレてるんじゃないの?

ポポ >>彼らのタグに侵入しておりません。

    彼らの位置は、メーティスのログから

    確認しているため、

    2人には気づかれてないと思われます。


サララ>>OK.引き続き、彼らを追って。

ポポ >>了解しました。


~~~ OTN本社集中管理室 ~~~

ランナー隊長>>こちらランナー1。管理室応答せよ。

オペレータ >>管理室。ランナー1どうぞ。


ランナー隊長>>20階に到着した。

       記者と名乗る謎の少女を追いたい。

       どこへ向かえばいいか指示してくれ。


オペレータ >>管理室。こちらの監視システム

       には反応がなく現在どこに居るか

       消息不明。

       少女が当ビル内に侵入してから現在に

       至るまでの記録が一切ありません。

       分かっていることは、社長秘書から

       の情報のみです。

       秘書によると10分前に社長室前まで

       来たそうですが、

       社長が居ないことを知り引き返した

       とのことです。


ランナー隊長>>どういうことだ。

       なぜ少女の居場所がわからない。

       ここの監視システムは大丈夫なのか?

オペレータ >>先ほどまで一時的にシステムが

       制御不能となっておりましたが、

       現在は復旧し正常に稼働して

       おります。

       なぜ制御不能となったかは調査中

       ではありますが、

       少女の居場所特定を最優先に

       作業しております。


ランナー隊長>>正常?

       なぜ少女の居場所が分からない。

       おかしいだろう。

オペレータ >>おそらく、センサーを無効化する

       機器を携帯しているのではないかと

       推測されます。


ランナー隊長>>監視カメラの映像は記録し

       続けていると伺っている。

       どこにも写ってないとは

       どうゆうことだ。

オペレータ >>それが、こちらでも原因を

       つかめておりません。


ランナー隊長>>なら、その少女とやらは

       エレベータ使って既に下へ降りた

       という可能性はないのか?

オペレータ >>エレベータが動いた形跡は

       ありません。

       また、館内全ての隔壁をロック

       してありますので、下のフロアへ

       移動することなど不可能です。

       当然階段も使えません。

       推測ではありますが、

       20階付近で身を隠しているもの

       と思われます。


ランナー隊長>>19階での殺害容疑者(二人組)

       もまだ逃走しているそうじゃないか。

       なぜ、そいつらも食い止められない。

       大丈夫なのか、ここのシステムは。

オペレータ >>2人組は、3階のS2ブロックに

       居ると把握できております。

       今までの移動経路も全て記録が

       残っております。

       このことからもセキュリティは

       問題なく正常に動作している

       ものと言えます。(;--)


ランナー隊長>>信頼していいのだな。

       彼らの行動をみると、

       我々の会話が筒抜けとしか

       思えないのだが。

オペレータ >>我々の通信がハッキング

       された形跡はありません。

       警備隊の中にスパイが居て

       彼らを手引きしている者が

       居るということは考えられない

       でしょうか?


ランナー隊長>>我々を疑うのか。 (--#)

オペレータ >>可能性の話をしております。


ランナー隊長>>追跡中の2人組と同じように、

       謎の少女も社長室から窓をぶち

       破って外へ逃げたのではないか。

オペレータ >>それはありません。

       当システムは外側も監視

       しております。

       容疑者の2人組は、外に出た形跡が

       監視システムに

       記録が残っています。

       ですが少女の方は痕跡がりません。

       ですので、まだ20階に潜んでいる

       ものと思われます。


フォース隊長>>こちらフォース1。

       割り込みで済まない。

       3階へ到着した。二人組がいる

       ところまで案内してくれ。

オペレータ >>管理室。了解しました。


ランナー隊長>>状況は把握した。

       東のE3ブロックと西のW2

       ブロックから2班に別れて

       社長室を目指し、挟み撃ちにする。

       我々が通る通路の隔壁を開けてくれ。


オペレータ >>お待ちください。

ランナー隊長>>どうした。


・・・


オペレータ >>たった今、少女の居場所が

       特定できました。

       情報を転送します。

ランナー隊長>>なるほど倉庫か。近いな。


オペレータ >>まだこちらの監視に気づいて

       いないようです。

ランナー隊長>>作戦は変わらない。

       2班で挟み撃ちにする。

       ではそのまま監視を続けてくれ。


オペレータ >>了解しました。


そんなやり取りの最中、サララはというと、

エレベータの通り道を駆け下りていた。


サララ(早く1Fに着かないかな。寂しいよ。)(;^^)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ