第1話-4 現れし脅威。
「ぼ……が……だっむだ…」「「ぼ……が……だっむだ…」」
ぐ ん そ う が あ ら わ れ た。
アリア:がぼがぼ!
し か し ぐ ん そ う の よ う す が お か し い。
アンバー:「皆さん、気を付けて!」
アリア:おや? 軍曹のようすが……?
にんじん:BBBB。
GM:既に変化しきっております。一見するとボガード種。しかし、皮膚はウロコ状で、頭部には角、そして背中に皮膜状の未熟な翼が生えている。
GM:そして、その動きはヨタついて洗練さに欠ける。また、周囲に霧をまとっている。
にんじん:「あれは!? あの変化は、リビの動物たちに起こっていた異変と同じだ!」
GM:「ぼが……?」
GM:君たちを見つけると、飛びかかってくる!
アンバー:「来ますっ!」
アリア:「えっ、あれなに?」
ゴン:「まずは迎え撃つ、でち!」
GM:というわけで、魔物知識判定どうぞ。
GM:あと、ゴンさんも振ってみて。君の場合ボーナスが20付く。
にんじん:ボーナス20(笑)。
アリア:20すごい。私の達成値は15!
アンバー:(ころころ)やったぜ!
GM:50てーん
にんじん:自動失敗(笑)。
GM:ではアリアにわかること。
GM:ボガードサージェントとボガードトルーパーが基礎になっている。ボガード種に何らかの異変が発生したもので、素体のデータがわかっただけだ。
アリア:「ボガードだけど……でもなんか違うよね?」
GM:んで、一向に振らないゴンさん。知識を完全に放棄しないで振ってください(笑)。
ゴン:えー(ころころ)。
GM:(計算して)29ですね。
ゴン:え、僕に+20付くの?(知力を完全放棄していた)
にんじん:(爆笑)。
GM:では、ゴンさんはズキンと頭が痛みます。
ゴン:「あ、あいつら……覚えがっ」
GM:フラッシュバック的なサムシングの結果「竜屍兵」 という、生物がある変化をした総称を思い出します。
GM:変質の影響で、動きが乱暴になっているため、回避値が2下がり、打撃力が4点上昇しています。HPはもとより高くなっていそうだ。
ゴン:「……という特徴があるでち!みんな、気をつけて!」
にんじん:ダムドー!
GM:そして、竜屍兵に殺害されると、生物はみな竜屍兵になってしまいます。
アリア:ぞんびー?
GM:ゾンビとはまた別の存在のようです。この世界、魂に穢れ点というものがありまして、それが高くなるとアンデッドになりますが、竜屍兵はまた別のものです
アリア:じゃあどの種族でもぬっこされたら鱗生えちゃうんだね!
ゴン:「ボクは何故、こんなことを知ってるのでちか……?」
アリア:「ゴンちゃん物知りだね! 何だか目が怖いなぁ……」
GM:ゴンさんはそれ以上のことを今は思い出せません。ただ、何故こんなことが分かるかというと、原因は昨夜の適当なキャラ設定によるものだということは、ハッキリとわかります。(笑)。
にんじん:(笑)。
ゴン:意味深な設定を拾ってくれてありがとうGM!(笑)。じゃあそれっぽいことを言うよ!
GM:よろしく(笑)。
ゴン:「あいつはっ……あいつらは……倒さなければならない……っ。じゃないと……世界が終わってしまうでち!」
アリア:「ええっ! じゃああれが、占い師さんが言ってた世界の終わりかな?」 繋げてみる。
GM:ユーリス「ゴン様がPC1をしてらっしゃいますわ!」
ゴン:「ボクは…そのためにっ そう、そうでち。ボクはそのために製造された最後のっ」
にんじん:「せ、世界が!? 最後のっ!?」
ゴン:「ボクは世界を守るために生まれてきた最後のルーンフォース!」
GM:フォーク。
アリア:冷静なツッコミはいっちゃったー!(笑)。
アンバー:「な、なんだってーっ」
アリア:「ゴンくん格好良い!」 目がキラキラ略
ゴン:「この世界を! お前らの思い通りになんかさせるでちかっ! オープンコンバットでち!」
GM:といったコントをしたところで、戦闘開始ですが……。ゴンさんが盛り上がっているところ、申し訳ないのですけど。
ゴン:?
GM:カット。
ゴン:ファッ!?
アンバー:なんでや(笑)。
にんじん:(爆笑)
GM:いや、一回戦った再生怪人で、負ける要素ないし(笑)。
ゴン:そうだね。攻撃力+4程度じゃ怖くないもんね。
GM:ユーリスの魔法使用回数を4回減らしたら丁度いい感じかな。
にんじん:んじゃ、回数減らしとく。
GM:では、断末魔。
GM:サージェント「ダームダムダムダムダム……」
アリア:だむだむ(笑)。
ゴン:ひどい鳴き声だ(笑)。
GM:戦ってわかったことなんですが、彼ら知性がとっても低そうでした。会話は成立しませんでした。
にんじん:「この霧があれらを変質させたのであれば、私たちもマズいかもしれん」
にんじん:「しかし、この霧の発生源を突き止めなければ……」 でも、霧の中で時間のかかることはしたくないよ(笑)。
GM:ユーリス「たしかに、危険を排除するのが洗い流しの目的です。むしろ、戦力が整っている今がチャンスです」
アリア:「でも、この霧にいたらあたしもああなっちゃうの? 鱗肌はやだなぁ。」
ゴン:「いいえ、大丈夫でち。この霧は生きているものにはほぼ効果ありませんでち(きっぱり)」
GM:あ。ゴンさんちょっと違う。生物にも影響はある。でも二十四時間は大丈夫って保障をゴンさんの知識はくれる。
にんじん:(笑)。
GM:なので、探索を続行です。
アリア:「一日は大丈夫なんだ。じゃあその間に片付けちゃえばオッケーだね」
アンバー:「難しい……ですが、かといって作戦を中止できませんし、仕方ありませんか……」
にんじん:「二十四時間か。よし! 頼むぞ、冒険者たちよ!」
GM:んで、イベントシーンです。
ゴン:あいさ。
GM:「おーい、みんな! こっちにきてくれ!!」 と先行するレンジャーから声がかけられる。
アンバー:「皆さん、行きましょう」
GM:んで、声をかけられた方へ行くと、見たことも無い状況が広がっている。
GM:倒れて動かないボガードの群れを発見する。その数十や二十じゃきかない。
ゴン:とりあえずトドメを刺していこうか。
にんじん:(笑)。
アリア:二十体を倒したのかしら?
GM:レンジャー「いや、争った後は無い。そして、全部生きているようだ」
アリア:「えっこれ生きてるんだ。」
ゴン:霧を二十四時間以上吸ってるとか予想でち。竜屍兵に変化中っぽい? 調べていい?
GM:OK調査して。
ゴン:判定はセージかな?
GM:見識で。ゴンさんは+20。
にんじん:見識~(ころころ)22。
アンバー:(ころころ)13。
アリア:(ころころ)20~。
ゴン:ひらめけ灰色の頭脳!(ころころ)27。
GM:では、これは共通でわかること。
GM:様子を見るなら、彼らはまだ生きているが一様に衰弱しており、そして目から水晶のような涙を流している。
GM:そして、達成値13以上でわかる。
アリア:「キラキラ!?」
GM:この涙はマナの結晶体だ。
GM:マナの結晶体としてポピュラーなものに魔晶石がある。だが、魔晶石は通常紫色だ。
GM:いうなれば“透明な魔晶石”。
にんじん:「!? 先ほどの透明な魔晶石!」
アンバー:「これは、この……」
ゴン:懐のもらったヤツと比較しようか。
GM:大きさこそ違えど、同じものだと言える。
アリア:「えっ。このキラキラさっきの石と同じなの?」
GM:いま、ボガードが生産しているのは、MP1にも満たないものだけどね。
GM:んで、これは達成値23以上。つまりゴンさんがわかること。
GM:竜刃星が現れるとき、魔竜が現れる。魔竜に滅ぼされた者は竜屍兵と呼ばれる動くナニカとなり、あらゆるものに仇為す存在となる。
GM:ということをゴンさんは思い出す。便利だなゴンさん(笑)。
ゴン:「…ということでち、みんな!」
アリア:「えっと、じゃあ魔竜が現れたってことなのかな?」
にんじん:「むぅ、この光景を見てしまうと、単なる脳内設定とも言い捨てられないな……」
ゴン:脳内設定だがな!(笑)
GM:ユーリス「いえ、私もゴン様がおっしゃったおことと、同じようなことを聞いたことがありますわ」
ゴン:「そう、この魔竜にみんなやられていったんでち……」
ゴン:とか、過去というか未来のことを思い出してなんか悲壮な決意とかしてみてるゴンさん。脳内設定だがな。
アリア:「凄いな、じゃあドラゴンをこの目で見られるのかな!」
にんじん:アリアは本当に前向きだなぁ(笑)。
アリア:「どんな時でもロマンを探す! 其処にロマンがあるのなら!(胸はってる)」
GM:といったところで、ムクリ。ニヤリ。と何体かが竜屍兵として立ち上がり、襲い掛かってくる!
ゴン:「さっきとどめさしておけばでちーっ」
ゴン:と戦闘かな?
GM:まあ、起き上がったのLv3ボガードなんで、君たちの敵ではなかったな。
にんじん:(笑)。
GM:カットォオ!!
ゴン:はいグシャー(笑)。
GM:しかし、「うわーー!!助けてくれえええい!!」
GM:と駆け出しパーティが崩壊している。また、熟練パーティの方も上位のボガード種が出たようでピンチだ。
アリア:わあ、大変だー!
ゴン:助けて回ろうかでち。
アンバー:「皆さん、気を付けてっ!」
GM:では、アンバーの方にずっしりと力強い手が置かれる。
アンバー:ぬ?
GM:「君たちは駆け出しのほうを助けてやってくれ。俺は手強い方をやる」
GM:バトエルデンだ。
アンバー:「こ、これはっ! 大司教様っ」
アリア:「! バトエルデン様っ」
ゴン:「あ、これが伝説の……」
にんじん:「!?」 突然出てきた(笑)。
GM:あ、調査の中にずーっといたよ。引率役です(笑)。
にんじん:いたのか(笑)。
GM:バトエルデン「走るぞ。ルーフェリアの神官戦士の力をみせてやれ」
にんじん:「おい、冒険者達、惚けている場合ではないぞ!」
アンバー:「しょ、承知しましたっ」 と、テンパリつつ助けにいく?
ゴン:「必殺! 鎧袖一触!!」
アリア:あ、バトエルデンに大失恋したことにしよう。勝手に。
この娘は唐突に何を言い出すんだ(笑)。
アリア:勝手に片思いして勝手に失恋したアリア。でも今でも憧れ。
GM:バトやんだと神がライバルだなあ(笑)。とまあ、君たちの奮迅により竜屍兵はすべて排除できました。
GM:ただですね。
GM:駆け出しとか熟練を戦闘から救って様子を確認すると、そのうちの数名が呻きながら、透明な魔晶石の涙を流し倒れている。アウェイクンしても動けないようだ。
にんじん:「む……」
アリア:「! この子たち……もうダメなの?!」
アンバー:「これはっ……」
ゴン:「いいえっ まだ助かるでち! 急いでこの霧から脱出でち!」
ゴン:であってる?
GM:あってるよー。
アリア:じゃあ弱ってる子を背負って脱出かな。
ゴン:「早く運ぶでち!」 筋力25でたくさん運ぶよ!
GM:じゃあ、被害者をまとめておいてください。さて、
GM:バトエルデン「各パーティの代表者は集合せよ!」
GM:と召集をかけています。
アリア:「やっぱりバトエルデン様格好良いなぁ……」
アリア:代表は誰だろ。
アンバー:一応、神殿所属だから俺でいいん?
GM:神官だしアンバーじゃないかな。
アンバー:わかりました。
GM:アリアもくっついてきたければいいんじゃね?
ゴン:アンバー! 君に決めたっ!
アンバー:じゃあ、「は、はいっ」 と珍しく緊張した面持ちでいくよー。
GM:ゴンさんとにんじんは救助と調査をしているということで。
アリア:わーい、じゃあバトエルデン様を見に、ちゃっかり付いて行く。
GM:では、バトが各パーティの状況を聞き終えたところで言うね。
GM:バトエルデン「明らかに未知の異常事態が発生している。よって、此度の洗い流しはここまでとし、撤収を行う。」
にんじん:そんなー。
アリア:うんうん頷きながらもバトエルデン様ガン見で多分聞いてない。
GM:バト「魔晶石の涙を流している者の治療をしたいところだが、その数は10人を超える。この場でレストレーション(最高の回復魔法)するMP的な余裕はない。そこで、最大速度で撤退を行う。これまでの洗い流しで退路の安全は確保されている筈だ。」
アンバー:「はっ、承知到しました」
GM:バト「隊列は私(ウォーリーダー11Lv)が指揮する」
アンバー:ウォリあったっけ(笑)。
GM:と、順次配置を指示してゆく。高レベルウォーリーダーらしく、見事な采配といえよう。
GM:そして、バト殿は俺が務める」
GM:あ。
ゴン:(爆笑)
アンバー:バトどのぉぉぉぉぉ(笑)。
オンラインセッション特有の悲劇です(泣)
GM:ギャグになっちゃったなー(笑)。
アリア:最後が決まらなかった! でもバトエルデン様は格好良い(確信)。
GM:気を取り直して、バト「しんがりは俺が勤める」 そしてアンバーとアリアのほうを向き、言う。
GM:バト「現状のパーティとしての最大戦力であるお前たちは、俺のバックアップだ。乱戦エリアを迂回されたとき、お前たちがそれを止め、排除してくれ」
アリア:「(きゃー、バトエルデン様と目があっちゃった!) はいっ! 任せてください!」
アンバー:「はっ、ルーフェリア様に誓い、全力を尽くします」
GM:バト「頼むぞ。では、撤収開始は十分後。それまでに各戦術単位をまとめること。解散!」
GM:といって撤退を開始します。
アンバー:わかりました。
GM:十分でなにかする? 多幸感を覚える薬草とか使えるけど。
にんじん:誰かMP減ってる?
アリア:MP9減ってるー。
ゴン:おk。(ころころ)お、ちょうど9回復でち。
アリア:わあい全快! 「ゴンくんありがとう~!」 鎧にとびついて喜ぶアリア。
GM:以上だね?
ゴン:以上でちっ。
にんじん:じゃあ魔香草を減らしとくねん。
GM:では、バトエルデンが彫像化していたドラゴンの封印を解き、騎乗し、剣を振り上げる。
GM:バトエルデン「それでは全軍、後ろに向かって前進せよ!」
アリア:「ドラゴンに乗ってるバトエルデン様も格好良い……! はーい!」
GM:といって、愛騎クラウン三世を駆って最後尾に付く。
にんじん:レンタルじゃなかったっけ……(笑)。
GM:ルルブⅢ改定でビルドを変更したんだ(笑)。
にんじん:(笑)。
GM:んで、まあ、さすが英雄。やはり、竜屍兵が追ってくるが、いずれもバトエルデンの敵ではない。
アリア:バトエルデン様強い!
GM:攻撃は全部ハジきーのドラゴンのブレスぶっぱしーので君たちの出番はなかなか来ない。
アンバー:「さすがです」
にんじん:「あれが人族にできる動きなのか……!」 と驚愕しつつのたのた走る。
GM:あと僅かで街道だね。
ゴン:「街道が見えてきたでち! やったでちー」
ゴン:とか言って走っていくとフラグがたつんじゃないだろーか。
アリア:「もうちょっとだね!」 フラグ2。
GM:フラグありがとう(笑)。
GM:もうすぐ帰れる、といったところで、巨大な羽音がする。
にんじん:「ん、羽音?」
GM:それは空高くから降下してきた、竜だ。
アリア:「えぇっ?!」
GM:六眼四翼。そして瘴気をまとった竜が、彗星のごとく空高くから先頭を襲ったのだ。
にんじん:「ーー!!」
アンバー:「っ。あとちょっとのところで!」
アリア:「何々!? 凄い、じゃなかった! アレ何!? 怖い!」
GM:魔物知識判定は省略するけど、にんじんはわかる。あれは15レベル級のレッサードラゴンだ。
ゴン:撤退ー!
アンバー:か て な い。
アリア:わあいむりぽ。
GM:バト「させるかあ!」 バトエルデンが迎撃に向かう。
にんじん:「ということは、後ろは……!」
ゴン:「僕たちが、守る!」
アリア:「バトエルデン様ー!」 一応心配して声をかけつつ、見送るしか出来ないから歯がゆそうな感じ。
GM:ふっふっふっ、そんな余裕はないよ。今度は後方からも竜が現れる。明らかに敵対的で君たちに接敵する!
アンバー:「次から次へとっ」
にんじん:「ぼ、冒険者たちよ、オイラを守れー! オイラも支援をするから!!」
アリア:「大丈夫だよ うさちゃん、あたしが護ってあげるから!」
天より降りた二匹の魔竜。
いずれも六眼四翼。異形の姿。
それは死よりも異質な終わりの化身。
ラクシアに終わりを齎す禍がルーフェリアの地に現れたのだ。
立ち向かうは、かつて神をも滅ぼした湖の大司教。
そして、若き四人の冒険者。
今、湖の都の命運が彼らに託された。