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迷宮レストラン  作者: 悠戯
いつか何処かの物語

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ss『アジフライ』

料理描写のリハビリがてら短めのお話を。

久々にただ食べるだけの回です。


 最初に感じるのは舌を火傷しそうな油の熱さ。

 まだ衣の表面がパチパチと爆ぜているのを、ふうふうと吹き冷ましながらガブリと齧る。

 ザクリという硬質な音と心地良い歯応え、そして衣の中に閉じ込められた魚の旨味。


 アジフライを食べる時は、お上品な作法など忘れて豪快に齧り付くべし。

 ちまちまとナイフとフォークで切り分けていたのでは、最上の味は楽しめません。


 合わせる相方パートナーはお好みで。

 こってりした酸味のタルタルソース。

 甘酸っぱくてしょっぱくて、色々な香辛料が溶け込んだトンカツソース。

 シンプルにレモンを絞って塩だけパラリと振るのも捨てがたい。



「……っぷはぁ!」



 そうしてフライを一口食べたなら、口内の余韻が消え去らぬうちにすかさず冷えた麦酒ビールを流し込む。爽やかな苦味と炭酸の刺激が油の重さを綺麗に拭い去れば、また新鮮な心地で二口目を楽しめます。



「うん、やっぱりここの料理はいつ食べてもいいね!」


「ん、おいしい」



 エルフの画家であるタイムの歓声にライムも静かに同意しました。

 最近は絵を描くために迷宮都市を離れていたタイムが久々に戻ってきて、たまたま魔王の店にいたライムと食卓を共にしているのです。


 ちなみにまだお子様のライムは、麦酒ビールではなく炭酸入りの果実水。



「……けぷっ」



 時折げっぷが出てしまうのはご愛嬌。

 炭酸とフライの相性は抜群で、つい二口三口と手が伸びてしまいます。

 最近はよく身体を動かしているせいかライムが食べる量もどんどん増え、小さい身体ながら二百歳以上年上の姉にも負けぬ勢いで料理を口に運んでいました。



「さあ、新しいのが揚がりましたよ」


「おっ、いいタイミングだね!」



 ちょうど前の皿が空になるタイミングで、アリスが追加で揚がったアジフライを運んできました。

 一度にまとめて出すと後に食べる分が冷めてしまうので、こうして少量ずつ追加で揚げて提供しているのです。



麦酒ビールのおかわりも頼むよ。ライムも飲み物のおかわり要るかい?」


「うん」



 飲み物のおかわりも忘れず頼んだら、すかさず次の皿へと取り掛かります。

 まだまだ腹具合は五分ごぶ足らず。

 エルフの姉妹は、先を争うかのように次なるフライに齧り付きました。


◆個人的にアジフライは鯵料理の中でも一番美味しいと思ってます。

◆もう何話かはこっちを連続で更新する予定です。

 ぼちぼち秋ですし、栗とかキノコもいいですね。牡蠣もそろそろですか。

◆シモンが大活躍だった『迷宮アカデミア』二章まで終わりました。

 三章は九月中に再開予定。秋の夜長のお供にでもどうぞ。

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