「ねずみ」の「まきもの」(その五)
忍者大将は「おしろ」にもどった。
どうやら、この「おしろ」の「おそうじ」は、もうすぐ終わりそうだ。
忍者大将は筆と墨汁で、白い「かけじく」に書く。「おそうじ、終わりましたでござる」。
よし、かっこいい字が書けた。
その「かけじく」を、「おしろ」の中にかざろうとしていると、
「あやしいやつでござるー!」
忍者たちが外でさわいでいる。
「いのししが出たでござるー!」
忍者大将は「おしろ」の外へ走る。
いのししを見つけた。かなり大きい。
「ここはまかせろ!」
忍者大将は、いろいろな「おだんご」を持っている。
その一つが、いのしし用の「おだんご」だ。この「おだんご」は、いのししの「好きなもの」でできている。
それを、いのししの近くになげた。
すぐに、いのししが食べ始める。
二つめの「おだんご」は、すこし遠くになげた。
いのししは「おだんご」の方へ走っていく。
忍者大将は「おだんご」をどんどん遠くになげる。
いのししは去っていった。
そのあとすぐに、この「おしろ」の「おそうじ」がすべて終わった。




