「ねずみ」の「まきもの」(その三)
忍者たちはそれぞれ、「まきもの」をひらいた。
このあとに何をするのか、確認する。
「にん!」「にん!」「にん!」「にん!」「にん!」「にん!」
ここから先は、ばらばらに「おそうじ」をする。
忍者たちは「おしろ」のあちこちに走っていった。
へやの「おそうじ」をする忍者は、おもちゃの「こま」を、たくさん取り出す。
これから『おそうじ忍法』を使うのだ。
一つ一つの「こま」を回転させる。
そうやって、おもちゃの「こま」で、強い風をつくり出した。この風で、ゴミを集めるのだ。
これは、忍法『たーつーまーきー』。
忍法を使ったあとは、かっこいいと思うポーズをする。
忍者の「おそうじ」は、きれいにするだけではダメなのだ。
かっこよく、きれいにする。これが大事。だって、忍者だから。
一方、「おしろ」の壁は、他の忍者が「おそうじ」している。
こっちも『おそうじ忍法』だ。
忍法『壁歩き』。壁を自由に歩くことができる。
そうやって、壁を移動しながら、「おそうじ」するのだ。
その近くにいる忍者は、ちがう『おそうじ忍法』を使う。
忍法『屋根がわら、ふみふみ』。
屋根がわらの上を、忍者がシュタタタタタと走っていく。
この忍法は、足の裏の感じ方や、屋根がわらの音によって、屋根がわらが割れていないかどうかを、しらべることができる。
割れているものを見つけたら、新しいものに取りかえるのだ。
「この忍法『屋根がわら、ふみふみ』は、とても危険なので、マネしてはダメでござる」




