「さる」の「まきもの」(その一)
赤い村の忍者たちは、「おしろ」につくと、
「壁の『おそうじ』で、勝負するでござる!」
黒い村の忍者たちに言う。
どうやら、「おしろ」の近くにかくれていて、「おそうじ」するのを見ていたらしい。
「いいでござる」
勝負することが、あっさり決まった。
「勝つのは、黒い村でござる」
「いいや、赤い村でござる」
それぞれ代表を三人えらんで、一人ずつ対決することになった。
どちらが早く、「おしろ」の壁を、きれいにするのか。
ただし、けがをしたら、負けになる。いそぎすぎて、けがをしてはいけない。
黒い村の忍者たちは、黒い「こいのぼり」をふって、仲間を応援する。
「かっこよく、きれいにするでござるー!」
赤い村の忍者たちは、赤い「こいのぼり」をふって、仲間を応援する。
「かっこよく、きれいにするでござるー!」
まずは、一人めの対決だ。
どちらも、「おしろ」の八かいの窓から、外に出る。
そこで「スポンジ」を持った。
「よーいどん、でござる!」
忍者が縄を使って、「おしろ」を下へとおりていく。「おしろ」の壁を、「スポンジ」でこすりながらだ。これは早い。
そして、どうじに、じめんについた。そこで、かっこいいと思うポーズをしている。どちらも、けがはしていない。
引き分けだ。
次は、二人めの対決だ。
こんども、どうじに、じめんについた。そこで、かっこいいと思うポーズをしている。どちらも、けがはしていない。
引き分けだ。




