プロローグ?
始めまして。
赤倉石人と申します。
この作品は私の処女作であり大変見苦しいものと思いますので、ご批判・アドバイスじゃんじゃんお願いします。
また携帯からの投稿、不定期更新になりますのでご了承おねがいします。
※プロローグを追加しました
主人公とは何なのだろう?
考えるまでもない。
物語の主要人物にして、物語で欠かすことのできない人物、それが主人公だ。
少しならまだしも、始まりから終りまで出てこない人物を、主人公と呼べはしない。
じゃあ自分は?
その問いに対して、違うと即答できるのは、脇役としての悲しい性だろうか。
とりあえず、始めまして。
私の名前は、田中太郎。
ただのしがない脇役にして、この物語の語り部でございます。
えっ、誰に話しかけているかって?
ほら、あなたですよ、あ・な・た、ハート。
ごめんなさい。自分でやってて、正直死にたくなりました。
「おーい、そろそろいいかのう、篠崎純也。」
「うるさい黙れ、僕は現実逃避に忙しいんだ。」
前に立つ爺がうるさいです。人が現実逃避にいそしんでる時に話しかけないで貰いたい。
えっ、名のった名前が呼ばれた名前と違うって。
初対面の人には偽名を名のる、それがマナーです。次のテストに出るから覚えときなさい。
「いい加減、現実に戻ってきて欲しいんじゃが。」
「目の前で手を振るな、鬱陶しい。」
しかし、まことに残念ながら爺が言っている事は正しい。
いい加減、あの喋り方も辛くなってきたことだしね、キラッ。
…………
あー、ゴホンッ。別に自分の痛さに悶えてたわけじゃないからね。
とりあえず話を変える事にして。
僕、篠崎純也が、何故あそこまで現実逃避にいそしんでいたか、話は少し前に遡る。
とまあ、そんなに都合良く回想編に突入するほど、現実は甘くなかった、まる。
しょうがないから、自分で現状を説明しましょう。
中流家庭の、ごく平凡的な男子中学生の部屋。
机やテレビといった、当たり障りのない物が置かれた部屋には、なんかやたらと偉そうな爺と、それに対面するようにいる犬が存在していた。
もう一度言おう。
偉そうな爺と、犬がいた。
さらにもう一度。
犬がいた。
「そうなんだよ、犬なんだよ。なんで僕が犬になってんだよ!」
「いや、散々わしをキ○ガイあつかいしたんじゃ。当然の報いじゃろう。」
「当然の報いじゃ、じゃねー。いきなり人の部屋に入ってきて神を名のる人間がいたら、とりあえず警察を呼ぼうとするのは当然だろ。」
そう、目の前の爺はゲームをやっていた僕の前にいきなり現れ、神を名のりだしたのだ。
しかも、そのせいか知らないけどゲームはフリーズしてしまい、僕の五時間に及ぶ努力がすべてパーになった。
それにブチギレて、散々キ○ガイ扱いし、警察を呼ぼうとしたら犬にされてしまったのだ。
と、そこで僕は気づく。
あれっ? 犬になってるのに、普通に日本語しゃべってないか、僕。
うわ、やべー。さすが僕クオリティー。
犬になっても日本語喋れるとか、もうテレビに引っ張りだこだね。テレビ出演料やらなんやらで僕の人生、いや犬生うはうはだね。
「何故か勘違いしているようで悪いんじゃが、お主が喋れるのは、わしがそうなるようにしているからじゃぞ。あと、お主、冷静になってるように見せかけて、実は冷静じゃないじゃろ。」
ななな、なんだってー。
僕が喋れるのは、僕クオリティーじゃなくて、爺クオリティーのせいだと。
それなら、この爺が喋れないようにすれば、僕は話すことができないのか。
終わった、僕の将来設計が。
ならばせめて犬らしく文句を言ってやる。
「ウー、ワンワン。」
さすがだね、僕。
今のはもう、どこに出しても可笑しくないくらい犬らしい吠え声だった。これでもう、犬としての一生を歩めるね。
「って歩んでどうする!」
「お主、犬みたいに吠えたり一人漫才したり、一体何がしたいんじゃ。」
うん、自分でもよくわからないよ。
「で、話しを戻すとして、現実問題いきなり神を名のる人物が出たら、キ○ガイ扱いするのは当然だと思うんだけど。」
「いや、現在進行形で1000万人近くの人間が信じているんじゃが。」
ブフッ。
「いや、信じすぎだろ。どうなってんだよ世界の人々。なに、疑おうとかそういう心は存在しないの!」
「逆に信じない人間がいたことに、わしは驚いているんじゃが。」
いや、そういわれても。いきなり、後光を差すやたらと偉そうで長い白髭をした、白いローブ着て木の杖を持った爺が何もない空間から現れて、自分を神と名乗っても誰も信じないだろ。
……あれ、この爺、神じゃね。
うん、冷静に考えるとすごい神っぽい。
「申し訳ありませんでしたー。」
そりゃあもう、全力で土下座を開始する。
「フォッフォッフォ、わかればいいんじゃよ、わかれば。」
「いやあ、本当に申し訳ありません。まさか、貴方のような方を変態糞髭キ○ガイ爺呼ばわりするなんて。」
「ってお主、わしのことをそう思ってたのか。」
「いやあ、そんな、変態糞髭てゆうか髭長すぎてキモイんだよ頭大丈夫かキ○ガイ爺、なんておもってませんよ。」
ゲームをフリーズさせられて、犬にされた恨みもあってか思わず口にでる本音。
そんな僕の本音に、神はピキッ、と青筋を立てていらっしゃる。
やばい。どうやら言い過ぎてしまったらしい。これ以上変なのにされたくない。
「いやあ、冗談ですよ、冗談。イッツアメリカンジョーク、みたいな。」
「いや、何も言わんでも大丈夫じゃよ。お主がわしの事をどう思っているかよーくわかった。」
「えーと、できればその杖を下ろしてほしいなー。」
「駄目じゃ☆ 蛙になれ。」
僕の悲痛な訴えも虚しく、振り下ろされる杖。
ボフンッ。
そんな音ともに煙に包まれながら、僕は思う。
カルシウム取れよ、キチガイ爺。
あっ、伏せるの忘れた。
書く事が思い付かないort