表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について  作者: のびろう。
第11章 ドキ❤️ドキ❤️温泉慰安旅行!ポロリと恋と混浴と!?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/195

『乱れる浴衣と、秘めた想いと、白熱のラブゲーム』①

しばらくの間、館内には微かな湯の音と鳥のさえずりだけが響いていた。

朝のイベントラッシュを終えた参加者たちは、思い思いの時間を過ごしていた。

誰もが浴衣姿で、部屋でまどろむ者、ロビーでアイスをつまむ者、縁側でぼんやり外を眺める者。

その静けさを破ったのは、旅館に設置された館内放送の、軽やかなチャイムだった。


「えー、おくつろぎ中の皆さま、失礼いたします〜」


マネージャー・神代カオルの、やけにテンションの高い声が響く。


「このあと14時より! 大広間にて――

 『スペシャルデート券争奪・大卓球大会』を開催しま〜す!」


「えっ!? 卓球大会!?」

「……なにそれ、聞いてない!」


部屋中に、どよめきと歓声が同時に湧き起こる。


「優勝賞品はなんと……!

 『深夜の混浴(水着なしエリア)』+『星空散歩』+『朝まで添い寝』――

 の、ぜんぶ盛り! スペシャル・デート券!!」


「ななななな、なにそれ……!?」

「えっ、待って、混浴!? 星空!? 添い寝!? ……フルコース!?!?」


館内放送を聴きながら、ヒロインたちの頬が一気に赤くなり、背筋がピンッと伸びる。

お風呂あがりのぼんやりした空気が、一気に戦闘モードへと切り替わった。


「なお、参加条件は浴衣着用のみ!」

「ラケットは貸し出しあり、帯が解けた場合の対処は……各自、責任を持ってください♡」


「うわぁあああっ……カオルさん絶対わざとでしょこれっっっ!!!」


部屋の隅から叫び声が上がる。


「……勝つしかない」


ぼそりと呟いたのは、夜々だった。

瞳に宿るのは、普段のクールさではなく、燃えるような情熱と色気。


「これはもう……恋の、戦争よ」


* * *


「いよいよ! 第一試合、開始です!」


大広間に設置された即席の卓球台のまわりには、すでに全員集合していた。

みな浴衣姿――だが、立ち居振る舞いのどこかに、戦う女たちの決意がにじみ出ている。


「第一試合、夜々さん vs ひよりちゃん!」


「よろしくお願いしますね、ひよりちゃん?」


「……こ、こちらこそっ!」


夜々は、髪を艶やかに下ろし、浴衣の襟をゆるりと広げ、帯もどこか危うく緩めた“色気特化モード”。

一方のひよりは、真剣そのものの眼差し。

彼女だけは、賞品の中身を“本気”で欲している顔だった。


打ち合い開始!


――カンッ! カンッ!


「それっ」


「はっ……! 負けないっ!」


夜々のスナップの効いた返球が、絶妙なコースを突く。

だが、ひよりの身体能力がすべてを拾う。


「……やるじゃない」


「ふふっ、夜々さんも……でも、私、負けられないから!」


最後は高速スマッシュ。

夜々、悔しそうに浴衣の袖をくわえながら敗北。


「くっ……やっぱり運動部は伊達じゃないわね……」


「ありがとうございました!」


* * *


次の対戦は、みなと vs メグ!


みなとはゆるふわ浴衣にふわふわの髪飾り、完全に“癒し系”を演出。

だがその雰囲気とは裏腹に、プレイスタイルは超正確な返球。


「へへっ、みなとちゃん、いい勝負しようね〜!」


メグは――まさかの“下着なし”スタイル。

スパッと羽織っただけの浴衣が動くたびにひらりひらりと乱れ、ラリー中も視線の置き場に困るレベル。


「ひゃっ!? こ、これ、やばっ、ま、前見ないで〜!!」


自分で招いた悲劇に、自滅気味にラリーが乱れる。


「えっ!? えっ!? これってもしかして見えて――きゃあああああっ!!!」


「ストップー! メグ選手、動揺による自滅で敗退ー!」


顔を真っ赤にして体育座りするメグの横で、みなとはうすく笑った。


「……この大会、運だけじゃ勝てないかもね」


* * *


そんな中――着々と勝ち上がっていくひよりと、華麗なステップと回転サーブで勝利を重ねるるる。

試合のたびに、浴衣の裾は乱れ、袖が外れ、帯がふわりと揺れて、

主人公・コウはというと……


(……ど、どこを見れば……!? 視線、定まんないっ!!)


全方位から飛び出す、ラッキースケベの猛攻。

心のHPが削られていくばかりだった。


「お、お兄ちゃん、応援してくれるなら、ちゃんと見ててよねっ!」


(いや、見てるけど!見てるけど!見ちゃいけないものも見えてるんだけど!!)


こうして、大卓球大会の“乱戦”は、さらに熱を帯びていくのだった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ