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イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について  作者: のびろう。
第11章 ドキ❤️ドキ❤️温泉慰安旅行!ポロリと恋と混浴と!?

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【一日目】『その温泉、混浴につき注意!?』

「えっ、えっ、なにこれ……えっ!? ほんとに旅館!? ホテルじゃなくて!? これって旅館名乗っていいの!?」


到着してすぐ、ひよりの絶叫が敷地中にこだました。


旅館《やまほたる亭》――

自然に囲まれた立地、木造三階建ての風情ある建物に、眼前には滝の音が聞こえる渓流。

門をくぐればすぐ、吹き抜けのロビーに和紙の照明と香のかすかな香り。


「……すごい。さすがカオルさんチョイス」


みなとが感心したように口元に手を当てる。

その背後で、メグは「ひゃああああ! ヤバいヤバいテンション上がってきた~っ!!」とスキップしていた。


「写真映え……すっごくよさそう。お兄ちゃん、スマホ貸して?」


ひよりがコウの袖を引っ張り、ぴたっとくっつく。

るるは「るる☆るん! ごほうび旅行、さいっこう〜っ♡」と早くも実況モード。


「ほら、みんな集合して~っ!」


その声に振り向けば、神代カオルマネージャーが浴衣姿で立っていた。

ひと足先に着替えを済ませたらしく、すでに“くつろぎモード”全開の表情だ。


「この旅館、今日から二泊三日まるごと貸し切りです♡ スタッフも専属でついてくれるので、他のお客さんはいません!」


「えっ、うそ……貸切って、そんなに予算かかるでしょ……」


夜々が思わず引きつった声を漏らす。


「社長がね? “ちょっと税金対策で”って。ま、そういうこと♡」


さらっと怖いことを言いつつ、カオルは旅館のパンフレットを全員に配る。


「じゃーん! これが、今回みんなが堪能する《施設案内》です!」


さっと開かれるパンフ。

そのページには、あまりにも豪華すぎる設備が並んでいた。


天然岩風呂(露天)


桜の湯・檜の湯(大浴場/日替わり)


ジャグジー&泡風呂(屋内)


水着エリア(男女共用・混浴)


サウナ・外気浴・炭酸泉完備


さらに――《貸切露天風呂・混浴可能》の記載。


「ま、まま、混浴……!?」


最初に食いついたのはやはりひよりだった。

「ま、ままま混浴って、書いてるけど!? わざと!? 絶対わざとだよねこれ!!」


「え、えっちじゃん……」


メグがぼそっと言ったその一言に、全員の脳内が一気に赤く染まった。


「やば……コウくんと混浴……? ていうか、みんなで……?」


夜々は口元に手を当てつつも、目の奥がギラリと光る。


「……冷静になれ。たぶん順番制とか、時間制とか……あるはずだし……たぶん」


みなとは顔を逸らしながらも、表情が明らかに赤い。


「わわっ……あのねあのね、るる、コウくんと混浴、したい……♡」


無邪気な言葉に一同が硬直した。


「る、るるぅ!? なに言って――!」


「え? ちがうの? 混浴って、仲良しといっしょに入るやつじゃないの?」


キョトンとした顔で首をかしげるるる。

けれどその声が妙に甘く響いたのは――気のせい、ではない。


「えーっとね、一応説明すると、この旅館の“混浴エリア”は、水着着用が必須です! それとは別に、“貸切露天”は申請すれば水着なしOKです!」


カオルが満面の笑みで爆弾を追加する。


「もちろん、時間管理と申請制だけど……誰と一緒に使うかは、自由♡」


「っっっっっっ!!!」


頭を抱えてうずくまるひより。

その隣で夜々が眼鏡を外し、「これは……大変な戦争になりそうね」とため息を漏らす。


「……ぜんぶ、誰より先に入るもん……」


るるがすでに作戦を立てている横で、メグは天を仰いでいた。


「うっわ……浴衣、絶対着崩れるやつじゃん……やっば……」


「あと、あの、今回の旅程には――楽しい“企画”もいろいろ入ってます! 詳細は、夕食の宴会場で発表するね♡」


「……それ、絶対なんかあるやつ……」


コウが呟いたその言葉に、全員が無言でうなずいた。


戦いの火蓋は、すでに静かに――落とされたのだった。

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