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イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について  作者: のびろう。
第8章『音だけでメシテロ!?Vキッチン対決SHOW』

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『審査員、壊れる!?リベンジマッチとドタバタ混戦!』

「審査員・レイくんの耳、現在ダメージ90%。あと1発で沈みます」


神代マネージャーの軽妙な実況と共に、レイのアバターが画面の片隅でぐるぐる目になって座り込んでいた。


「……なあ、ちょっと休憩させてくれないか……? 耳が、耳がまだルイさんの“ぶおおおん”から回復してないんだが……」


「だ〜めです♪」と返したのは、リベンジ参戦を宣言した《ヨヨ》。


「まだ本気出してないですから、わたし」


「もう十分出してましたよ!? バターとワインとささやき攻撃で俺の脳が溶けたんですけど!?」


「ふふっ、でも次はもっと“スイート”にいきます。耳がとろけて……とろけて……とけきっちゃうくらいに」


「ダメだ、ホラーに聞こえる!!」


ヨヨの調理テーマは《チョコフォンデュ》。

鍋の中にチョコを割り入れ、温め、フルーツをくぐらせる――という耳フェチ狙い撃ちの戦法である。


「それでは、リベンジ戦――開始!」


「ではまず、チョコを割っていきますね……ぱきっ、ぱきっ……いい音」


“カリカリ”と響く割りチョコの音。そこに続く“ポトッ”という鍋に落ちる音、そして“トロォ……”とした湯煎のとろける音。


「うっ……こ、これは……」


「どうですか? レイくん、さっきの戦いで疲れた耳、溶かして差し上げます……♡」


「溶かされちゃいけないんだよ、審査員は!!」


さらにヨヨは、ピックでフルーツを刺す“ぷすっ”という音や、くぐらせた後の“ぽたっ”というチョコの落下音まで演出。


「この音、どう表現すれば……ああ、まるで恋の予感みたいに……とろけていく……」


「自分で言って恥ずかしくならないの!?」


そこへ、乱入者がいた。


「俺も再挑戦させてくれ!」


月詠ルイ、再び参戦。今度のテーマは《トースト》。

いや、それだけのはずだった。


「じゃあ、食パンをセット。カチッ」


“カシャン!”というトースターのセット音。


「これで焼き色が出るまで……ボンッ!」


「おい!? 今“ボンッ”って言ったよな!?」


「誤作動だ。ヒートエフェクトを強化しすぎた……想定外だ」


「トースターが爆発するASMRって聞いたことないわ!!」


「大丈夫、もう一枚ある。今度は焦がさず、じっくり焼くから」


「もう信用できないんだけど!?」


ひよこまる♪もマイク越しに声を上げる。


「わたしも、もう一回やりたい! 今度はちゃんとしたスイーツ作る!」


「え? お前も!? なに、これ混戦スタイル?」


「しゅわしゅわ蒸しケーキっ! ちゃんと泡立てるところからやるもん!」


「癒し系来た……! 今の俺にはそれが必要だ……!」


ひよりの調理が始まる。


“とんとん”と卵を割る音、“しゃかしゃかしゃかっ”と泡立て器を回す音。

そして“ぽたぽた……”と型に流し込まれる優しい音。


「ん〜、ふわふわになりますように……蒸し器、セットっ」


“ふう〜っ……”という蒸気音が立ち込め、静かな“しゅわしゅわ……”が響く。


「……ああ……これだよ……この音だよ……」


「お兄、癒されてる? わたしの“しゅわしゅわ”効いてる?」


「効いてる……効きすぎて、逆に涙出そう」


その横で、ヨヨは再び耳責めを続行。


「レイくん、チョコ、さらに溶けてきましたよ……とろとろ、ぐつぐつ……くちゅっ」


「ちょっとまって、語尾の“くちゅっ”いらない! 想像する音じゃない!!」


ルイはというと、トーストの焦げた音を取り戻そうと“サクッ”という完璧な切り込み音を響かせる。


「どうだレイ。サクサク……というこの音、耳に沁みるだろう?」


「一瞬美味しそうだったけど、トラウマの“ボンッ”が蘇るんだよ! あれで鼓膜死んだからな!」


スタジオ内は大混乱。

視聴者コメントもヒートアップしていた。


「耳が多忙すぎて混乱してきた」

「チョコVSトーストVS蒸しケーキってなに?」

「これが三つ巴の音バトル……」

「レイくん、生きて」


神代マネージャー「さて……混戦すぎて判定不能となってきたので、ここで一旦区切ります」


レイ「た、助かった……。これ、全部連続でやるもんじゃない……」


ヨヨ「ふふ……でもまた今度、続きを……ね?」


ルイ「次は“音だけで伝えるカレー”に挑戦してみようか」


ひより「わたしは……今度こそ、お兄が泣いちゃうくらい、やさしい音作るねっ!」


レイ「もうやめて、俺の耳ライフはゼロよ……!」



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