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イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について  作者: のびろう。
第8章『音だけでメシテロ!?Vキッチン対決SHOW』

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『第1バトル:ひより VS 夜々!おだしとバターの音の戦い』

「それでは、第一バトル、スタートです!」


LinkLiveの公式ナレーションボイスが響いた瞬間、バーチャルキッチンのステージが照明に照らされる。中央には、目隠しをしたまま椅子に座る《レイ》――天城コウのアバター。そして、向かい合うようにして両側に立つのは、挑戦者《ひよこまる♪》と《ヨヨ》。


「さあ……音の戦場へようこそ♡」


「い、いきますっ! お兄、耳、ちゃんと開いててねっ!」


「それ審査員に言うセリフじゃないからな!?」


「この対決、早くも熱い」

「ひよこまる♪の“お兄”呼びが効く」

「ヨヨさんの“耳責め”スタンバイ完了」

「レイくん、逃げられないぞこれ」


まず動いたのは、ひよこまる♪。


「じゃあ、えっと……まずは、お出汁をとりますっ!」


キッチン台に木のお椀を置く音、そしてカツオ節のパックを開ける“しゃらっ”という音が、ASMRマイクを通じて美しく拾われる。


「お鍋にお水入れて……昆布いれて……火をつけまーす。じゅわ、ってなれーじゅわー!」


「音に命令するなよ……」


「しっ! 集中してるからっ」


じんわりと温まっていく鍋の音が、かすかに“こぽこぽ”と鳴る。さらに、包丁で野菜を切る音が“トントン”“トトトッ”と心地よく響きはじめた。


「うわ、これ……地味に腹減ってきた……」


「和食の音ってこんなに沁みるの?」

「これは生活密着系ASMR」

「目隠しのレイくんがガチで腹鳴りそう」

「音だけで白米いける」


一方、ヨヨのキッチンでは――


「ふふ、じゃあ……私は“音のフルコース”、始めますね♡」


“カラン……”と響く、ワイングラスのぶつかる音。そこから始まるのは、明らかに雰囲気からして違う“艶系ASMR”。


「まずは、バター……たっぷり入れましょう……じゅ、じゅわぁ……♡」


レイの耳元に、バターが熱された瞬間の“じゅわああ”という濃密な音が刺さる。


「ちょ、ちょっと待て。これは……なんだこの色気……!」


「ふふ、バターってエロいですよね。焼き色をまとっていく音……食材が、熱に蕩けていく音……」


「こ、これ審査員にセクハラ入ってない!?」


「レイくん、耳赤くなってない? 目隠しなのに可愛い♡」


キッチンの鍋では、クリームソースが“とろとろ”と煮詰まり、ナイフで柔らかく切る“しゅっ、くしゅっ”という音が滑らかに繋がっていく。


「最後に……ナイフでお肉を、優しくスライス……はい、耳でとろけてくださいね?」


「とろけるかぁあ!!」


「ヨヨさんやばい、耳がバターに溺れる」

「これは艶フェチASMR」

「レイくんの防御力ゼロ」

「ひよこまる♪の出汁が対照的すぎて草」


ひよこまる♪も負けじと応戦する。


「ええっと、じゃあ……揚げ物いっちゃいますっ!」


「揚げ物……まさか!?」


「そう、わたしの得意技! “おうちの唐揚げ”!!」


“ジュワッ!!!”という高音で勢いのある揚げ音が響き、視聴者からのコメントが爆発する。


「耳が腹を刺激してくる」

「唐揚げ、音だけで空腹確定」

「この対決、ガチすぎる……」

「ひよこまる♪、お前……本気だな」


「レイーっ! 聴いてっ、この音ーっ! ほら、ジュワジュワって!」


「叫ばれると判断しづらいんだが!!」


ヨヨも負けじと甘いささやきを放つ。


「レイくん……私の“クリームソース”と、“ワインの音”……どっちが美味しかった?」


「うっわ、選択肢がフェロモンだらけ……!」


「“味”じゃなくて“音”で選んでくださいね?」


「もはや音が味に聞こえるレベル……俺の耳が……耳がああああ……」


判定タイム


神代マネージャー「それでは審査員・レイくん、どちらの“耳ごはん”が勝っていたか、発表をお願いします」


レイ「ぐっ……マジでどっちも強すぎたけど……ひよりの“家庭音ASMR”は、腹にダイレクトヒットした……」


ひより「やったーーーっ!!」


レイ「ヨヨさんのは……耳が溶けた。もはや審査できる状態じゃなかった……」


ヨヨ「ふふっ、じゃあ、私の勝ち、ね?」


レイ「いや、違う意味で失格かもしれない……もはや飯テロじゃなくて恋テロ……!」


「ひよこまる♪勝利!ごはんは正義!」

「ヨヨさん耳責めで審査員崩壊w」

「#耳がとろけた」

「この審査、感情でしか語ってないw」


ひより「ふふん♪ やったね、お兄っ! 今夜は唐揚げ確定だねっ!」


レイ「耳で食った気になってるのに、腹は減ってるっていうこの矛盾……」


ヨヨ「じゃあ今度、本物、作ってあげましょうか? 音も……味も、全部、覚えてもらうの♡」


レイ「……もはや俺が一番の被害者な気がするんだが」


ナレーション「第1バトル、勝者は……《ひよこまる♪》!」


拍手と歓声、そして**“腹が減る音”と“溶ける声”**の余韻を残し、次のバトルへ――。

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