表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について  作者: のびろう。
第6章 イケボ男子とお嬢様V?ドキドキ即興コラボ朗読劇!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/195

『王子様たちのイケボ朗読劇、開幕です♪』

「よぉし……音声チェック完了。BGMレベルOK、SEレイヤーも準備済みっと」


LinkLiveの配信スタジオ。そのブース内には、やや緊張した面持ちのコウと、相変わらず涼しげな笑みを浮かべる男がいた。


「さぁ、今日の主役、準備はいいかい? “レイ=アマギ”くん」


月詠ルイ――V歴3年、LinkLive所属の人気男性V。知的で端正な顔立ち、穏やかな低音ボイスが持ち味だが、今日はなぜか、やたらテンションが高い。


「そっちこそ……月詠さん、“イケボ王子”の名に恥じないパフォーマンスをお願いしますよ」


「おやおや、これは負けられないね」


画面の向こうでは、配信開始のカウントダウンが始まっていた。

5――4――3――


「みなさーん、こんばんはぁ! 本日の朗読劇配信、お待たせしましたっ」


\配信開始!/

\#月詠レイコラボ/

\うおおおイケボ祭り!/

\始まったあああああ!/


「今夜お届けするのは、執事とご主人様の“禁断の夜会”――」


「私たちが、“君だけの物語”を、声に乗せてお届けします」


\やばい/

\息が……/

\尊い……/

\しょっぱなから耳が溶けたァ/

\低音と高音の共演!神か!?/


画面の中央には、美麗な立ち絵――黒燕尾の執事風・レイと、貴族風白スーツのご主人様・ルイが映し出されていた。


『第一幕――月夜の館にて』


レイ(執事):「……お迎えにあがりました、ご主人様」


ルイ(ご主人様):「遅かったね、レイ。私はずっと待っていたよ」


レイ:「申し訳ございません。……お嬢様のご機嫌が麗しゅうございますよう」


\耳が幸せ/

\ねぇちょっと待ってほんとに息遣いエロい/

\これは……尊死案件です/

\誰か……救急車……/


コウは喉を軽く鳴らし、次の台詞へと移った。


「今夜は……冷えます。ですから、ご無礼を承知で……このブランケットを」


「ふふ……そういう気遣い、君らしいね。まったく、どうして君はいつもそんなに優しいのかな」


「それは……貴方の執事だからです。誰よりも、貴方の近くにいる者として」


\殺しにきてる/

\このコンビ、控えめに言って最高/

\BL界に殴り込んできたイケボ二刀流/


配信は、完全に“刺さって”いた。


(やべぇ……なんだこの反応率……)


内心で驚くコウ。実はこの朗読劇、数日前に急遽決まったコラボ企画である。

しかもテーマは「執事×ご主人様」という、どこか“BLテイスト”の濃いもの。


(俺、これで大学生男子だぞ……なにしてんだ……)


だが――画面に映る視聴者数は、すでに5000人を突破。

ルイの優雅なボイスと自分の低音が混ざり合うたび、コメントが炎上級のスピードで流れていく。


「レイ。君は、もし私が望めば……その手を取って、どこへでも連れていってくれるのかい?」


「はい。たとえ、千の夜を越えても」


\ああああああああ/

\地球が溶けるうううう/

\課金したい……この朗読に……!/

\イケボテロやめて/

\尊いの暴力/


(……やばい、俺まで乗ってきてる)


演技に集中しながらも、心のどこかでコウは笑いを堪えていた。

普段は配信に出るだけで緊張していた自分が、今や人気Vと“夢の朗読コラボ”。


そのとき――

画面外のモニターに映る裏配信管理画面に、突然ピコッと通知が走る。


《“ひよこまる”裏接続中……?》


(え……? ひより? なにして……)


神代カオルマネージャーの裏チャンネルからも、慌ただしい音声が聞こえてきた。


「やばい……ひよこまる、テンション高すぎる! えっ、乱入って、マジで!? まだ段取り――」


その瞬間、朗読劇のBGMが不自然に止まり、

次の瞬間、唐突に――可愛らしく、しかし全力の“第三の声”が割り込んできた。


『ちょっ、まって!? レーイーくーん!? 誰とそんなに仲良くしてるのー!?』


\!?!?!?/

\だれ!?/

\新キャラ!?/

\今の声、ひよこまる!?/

\どゆこと!?/


画面の空気が、ガラリと変わった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ