DETOX
●前作を踏襲しつつも、ロック色が更に戻ってきた印象が。
【収録曲】
1.NASTY
2.Dystopia
3.Tropical Therapy
4.Delusion:All
5.Party's Over
6.Puppets Can't Control You
7.Tiny Pieces
8.This Can't Be Us
9.+Matter
10.C.U.R.I.O.S.I.T.Y. feat. Paledusk and CHICO CARLITO
11.The Pilot </3
ここ最近のONE OK ROCKはポップな面を強調させている……そんなイメージがあったのですが、約2年半振りのアルバムとなる本作は、以前のような激しめの曲が結構目立つように思えました。『Delusion:All』は前奏の時点で分かりやすくひずんだギターサウンドを強調させていますし、『C.U.R.I.O.S.I.T.Y.』は攻撃的なミクスチャーナンバー。『The Pilot </3』は明確な「ロックバラード」といった感じでしょうか。
とはいえ、作風が完全に戻ったわけではなく、海外進出してからの彼ららしい要素も充分に感じ取れます。歌詞がほぼ英語なのはもちろんのこと、『NASTY』は激しさを見せつつもリズムは打ち込みですし、『+Matter』は軽快な雰囲気に仕上がっています。なので、今作を全体的に見ると、バリエーションの広かった前作『Luxury Disease』を踏襲しつつ、それをロック寄りにした……と捉えることもできます。
個人的には、近年の彼らのアルバムの中で一番の出来になっていると思いますが、やはり「まだまだこんなものじゃない」といった印象もあります。まあ、紆余曲折ありながらも様々な音楽性を身に付けたと思いますし、そろそろそういう点を活かしたインパクトの強い作品を聴きたいところなのですが。
評価:★★★★