第83話 異界の魔物の檻ダンジョン−2
5階層のボス、ディプロラドンを倒してそこで昼食休憩をとったジン達は英気を養って再び5階層から6階層に向かった。
6階層はパラサウロスという魔物が10匹いる。
体長はおよそ10メートル。
顔立ちはサウンドラーに似ているが口からものすごい強酸の液を吐き出し、強固なシールドさえも一瞬で溶かしてしまう。
ここは後ろに控えていたイリーナが『滅亡の弓』に魔力を流し5本をパラサウロスのこめかみ目掛けて放ち殺した。
残りの5匹はフェリシアが【ファイアランス】で2匹を、イリアが【アースアロー】で胴体に2本ずつ撃ち放って、全て殺した。
床がドロドロに溶けている。
7階層に向かう。
急勾配の下りの階段を降りてやっと坑道の床に着いた。 そこには巨体のアパトザウルスが2体いる。
黒龍の2倍はあるかと思われるほどの巨体だ!
剣で切るにしても内臓迄届くにはかなりの力がいる感じだ。
ジンが【イレージング】を2匹に向かって放った。
体が分解され一気に消えて行く。
あの巨体2匹が2秒もかからず消え去ってしまった。
イリーナが「ジンのその魔法は相変わらずエゲツない魔法ね!有無を言わさずあっという間に消えてしまうのよね」
「魔法に上品も下品もないでしょう?エゲツないってこれが魔法です」とジンがむくれてイリーナに抗議する。
「魔法でエゲツない魔法とは大変な褒め言葉なのよ、対抗する方法もなくリフレクションさえも消して行く魔法ですもの」とイリーナ。
むくれたジンがそれを聞いて、直ぐにご機嫌な顔に戻る。
”あらあら、単純な私の旦那様、可愛いわ!”と心の中で呟くイリーナだった。
8階層に向かった。
普通のダンジョンだと色々階層によって特徴が有りある意味で飽きが来ないが、どこの階層もミスリル製の坑道に床が有るだけだ。
8階層にはディノニクスザウルスが3体居る。
ドールがレーザービームを放ち、【縮地】で一瞬にして首を切り落とした。
しかし切り落とした首から再び頭が出てきてドールを襲う。
直ぐに間合いを取って心臓が有る部分を切り裂くと今度は倒れて完全に死んだようだ。
アリシアもドールに習い心臓の部分を上段から斬り下し討ち取った。
イリアが心臓の部分に【ファイアランス】を2発打ち込み倒した。
9階層にはユタラプトンが2匹いる。
オレリアが【エアカッター】を放ったが簡単に躱されてしまった。物凄く動きが速い!
アリシアさえもやっと追える速さだ!
ヒューイが『神龍剣』でユタラプトンよりも速い動きで首を斬り落とし殺した。
イリーナがもう一匹の足に【アイスロック】を掛けてイザベラが【エアカッター】で首を斬り落とし葬った。
「さすがイリーナ親娘、抜群のコンビネーションだね!」とジンが感心した。
「動きが速い魔物でも、その速い足を止めてしまえば後は普通の魔物だわ」とイザベラ。
10階層はボス部屋で扉をドールが開けると、ティロザウルス竜が1匹いる。
口から高速の火を吐いてくる。 しかも、全く魔法が効かない。
イリーナは『滅亡の弓』で頭と胴体に2発の矢を射る。
弾き返されると思ったが2発とも突き刺さった!
「イザベラ、『魔法の槍』を撃って!」とイリーナが叫ぶ。
イザベラが『魔法の槍』を放った!
矢が刺さった直ぐそばに槍が突き刺さり、再びイザベラの手元に戻り、更に再びイザベラが投げると又も同じ所に突き刺さり、絶命した。
「お母さん、魔法は効かないのじゃ無かった?」
「馬鹿ね!私達のは『マジックアイテム』で魔法じゃ無いでしょ?【ファイアアロー】なら跳ね返されるけど『マジックアイテム』は効くわよ!」
「それで真っ先にお母さんが『滅亡の弓』で撃ったのね?」感心したようにイザベラが言った。
「やはりまだまだね、我が娘は!ジンにふさわしいのは矢張り私かな?(笑)」
「お母様!それとこれとは関係ないわよ!」とイザベラがイリーナに食って掛かった。
「あら、ジンにふさわしい奥さんにならりたいならもっと魔法の使い方を研究なさい」とイリーナ。
11階層に行く。
11階層にはパキケトゥスが2体いる。
オレリアとイザベラが【ファイアランス】を放ったが手前でシールドの様な物に弾かれてしまう。
「また、魔法が効かない魔物みたいよ」とイザベラが叫ぶ!
ジンが前に出て『剛力』を横一閃にないだ。
ガシンと音がして2匹のパキケトゥスが切られると云うより、ヒシャゲ潰されて内臓を出して死んだ。
12階層、13階層と何とか進んで25階層迄こぎ着けた。
皆の疲労もピークに達して来たのを感じたジンは25階層のボス部屋をクリアしたら此処で夜を過ごし、後の5階層はヒューイと自分が倒そうと思っていた。
ジンはここで初めて『魔拳銃』を取り出し、ボス部屋にいるアンキロサウルスに50BMG弾を撃ち放った!
凄い銃声と共に飛んで行く弾丸は硬いアンキロサウルスの外皮を容易に撃ち抜き貫通してボス部屋の壁にめり込んだ。
見た目には呆気なかったが、魔法や剣では30分以上掛かる相手だった。
ジンは此処に『空飛ぶ車』を出して夕食休憩にした。
「みんなお疲れさん、流石に25階層辺りからは魔法も中級威力でないと倒せない魔物ばかり出てきて、今日はここで1泊してあと5階層は明日朝ごはんを食べて英気を養い改めて頑張ろう!」
「そうねぇ〜、魔法組ももう一度あと26、27、28階層まではジンに迷惑をかけずに『マジックアイテム』と魔法で倒し切りましょ!」とイリーナが魔法師の奥方達に話した。
イザベラ、イリア、オレリア、フェリシアが頷き、マナバイソンのステーキを食べながらイリーナを筆頭に作戦を練っている。
ジンとアリシア、ヒューイとドールは29階層にいるであろう、トリケラトプスと最上階の30階層に君臨するヘルティラノドラゴンを倒す算段を4人でやはり食べながらジンを中心に話し合っていた。
イリーナ達は26階層から28階層の魔物達が幸い、かなり強力な力と牙を持っているが、幸い魔法が聞かない魔物ではないことでイリーナの【アイスロック】の二重掛けで動きを止め、イザベラとオレリアの【エアカッター】とイリア、フェリシアの【ファイアランス】で打ち倒す作戦で行く。
一方ジン達は29階層のトリケラトプスに対しては、強力な硬い角の攻撃を躱し隙を突いてヒューイが『神龍剣』で首を落とす、その補助役としてアリシアがトリケラトプスに対して『魔剣ジンの剣』で炎を放ちながら【縮地】で動きを牽制することにした。
最強のヘルティラノドラゴンに対してはドールがドラゴンの火炎咆哮に耐え得るので牽制しながら、ジンが『魔拳銃』に〝レールガン〟を詰めて放つまでの時間稼ぎをすることで一致した。
レールガンであれば、ヘルティラノドラゴンの黒い霧状のシールドを突き抜けて硬度の高いヘルティラノドラゴンの体さえも、突き抜いて殺すことができる、と踏んだ。
また、魔法師たち魔女の奥様達にアリシアとドールも牽制として補助することにした。
ステーキを食べ体力も戻って、皆でケーキとコーヒータイムだ。
かなり疲れている体には甘いケーキがとてもいつにも増して美味しく感じるジンファミリーだった。
それぞれお風呂に順番に入り、明日のために全員早めに寝ることにした。




