表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/101

第46話 新たな弾丸の検証

王都の地下に広がる古代人のダンジョンに異界の強力な魔物が封印されていることを貴族派のアーネスト公爵に知られてしまうが、ジンの働きで公爵の記憶を消し去る事に成功して、貴族派の公爵の策略を防ぐ事ができた。


この事件をきっかけに王様とハリス侯爵はイリーナに国の一大事の際に動く特別チームを編成することを依頼した。


イリーナは王様に自分の娘、イザベラが4属性の魔法を使いこなし、『マジックアイテム』を使用すれば5属性を駆使できることを伝え、今後は王族派を問わず、国の一大事には自分だけではなく、イザベラを中心に魔法師たちはまとめ上げたいと伝えた。


魔法師チームはイザベラ、イリーナ、イリア、フェリシア、エリザベート侯爵夫人、王家筆頭魔法師、第一、第二魔法師。


騎士団チームはハリス侯爵、パブロ侯爵騎士団長、王家騎士団長ギルモア騎士団長、筆頭公爵騎士団長ジルモ騎士団長。


イリーナが夕食を食べながら、イザベラ、イリアに王様から言われた国を揺るがす大事件などに対応する特別メンバーの編成で考えている人選を伝えるとイザベラから「肝心のジンとヒューイちゃんにドールちゃんがいないじゃない」とクレームが出た。


「当然言われると思ったわ、ジン君は勿論私の頭にも侯爵様の頭にもメンバーとして入っているわ。でもね、ジン君を前に敢えて言うけどジン君は『迷い人』よ。この国に随分と尽くしてくれているけど、この国の人ではないわ、ジン君が進んで私たちに協力してくれることを願っても、強制的にこの組織に入れて活動を縛るべきではないわ」


「それにしたって、ジンが居ない特別チームだと言われても、私の居ない”魔女の道楽”のお店と一緒だわ!」


ジンは吹き出してしまった!


「イザベラ、心配しなくてもいいよ、俺は別にチームに名が入って居なくても魔法師団、騎士団に協力するのは間違い無いからね」


「俺だけでなく勿論ヒューイもドールもこの俺たちが住むこの地に何か起ころ時は率先して動くつもりだよ」


「そうなの?本当に?私たちを見捨てて逃げたりしない?」


「何で俺が逃げるんだよ!俺たち3人は無敵だぜ」


イザベラはジンのその言葉を聞いてやっと安心したようだ。


イリーナがイザベラを連れ立って侯爵邸で具体的な組織作りの話をしてくると出かけて行った日、ジンは古代人の資料から、また一つ異界の魔物を討ち亡ぼす強力な武器の資料を見つけた。


ジンのいた前世の地球でも開発されつつある武器だがこの世界では遥か昔の古代人がすでに作ろうとしていた事に驚きを禁じ得ないジン、夢中になって読むが理論が難しく完全には理解できなかった。


<タブレット>の力を借りようと【GOD】をクリックして『レールガンとレーザー砲とは?』と打ち込みenterキーをポチった。


昔ジンが前世で読んだ電磁砲の理論と同じで、2本の電極のレール上に金属弾を乗せ、大電流を流す事によって電磁波で金属弾を極超高速で弾丸を打ち出す。どんなに素早く動く標的、硬い標的も撃ち抜くレールガン。


またレーザー砲はジンが既に撃ち放っているレーザービームより高出力のレーザー衝撃波を生み出す装置だと解説を見て理解するジン。


ジンはレールガンの最大の問題点である大電流を流す高電力を魔石を介し強烈な電磁波を作り出せないか考えた。


この前『魔拳銃』を使って対物狙撃銃の弾丸50BMGを飛ばせたので、強力な電磁波を『魔拳銃』の中で作り出せないか考えた。


ギルドに行って、訓練場を借りて古代人が作った最強の魔物の金属片を50メートル先において後ろをシールドで保護して競技場の壁を壊さないようにしてから『超高速レールガン』と念じながら『魔拳銃』を放った。


ぐわぁ〜んといつも聞こえる弾丸ではない音がして放たれた金属弾は最高強度の魔物ヘルティラノドラゴン同等の強さの合金を簡単に撃ち抜いてジンの張った強力なシールドに物凄い衝撃音をあげて激突して止まった。


同様に『魔拳銃』や『魔道砲』でレーザー衝撃波を打てるか実験してみる。レールガン同様強烈なレーザー衝撃波を生み出し、ヘルティラノドラゴンと同等の硬さの合金を打ち砕いてしまった。


これで色々な選択肢が出来て対応できるとジンはやっと確信を持てた。


ギルドから戻って、再び自分の部屋に篭って資料を読んで1日が終わった。


翌日ジンとヒューイとドールは先日来訓練して居た色々なスキルと新たな『魔拳銃』と『空飛ぶ車』に取り付けた『魔動砲』の検証のために以前<タブレット>で示された順番の最後の国プロレジア帝国の何処かのダンジョンかクエストを受けようと『空飛ぶ車』に乗り込んでハリス侯爵領トキロに向かった。


空路で行くのであっという間に1時間半ほどでトキロに降り、トキロで出入国手続きをしてプロレジア帝国グラーサと云う街に入った。


グラーサは国境の街でそれなりに賑やかだが、規模も小さく冒険者ギルドに行くとたいしたクエストもなく、少し南下してギルドが少し大きめの街を目指して1時間ほど車を走らせた。


<タブレット>でプロレジア帝国内ダンジョンを検索してみると5箇所有り、これから向かう街デンブレッテンと云う街に1箇所ある。


1時間半街道を走り、デンブレッテンの門の衛兵にプラチナカードを見せると驚いていたが、何事もなく入れて、ギルドに向かった。


ギルドに入るとグラーサとはだいぶ雰囲気が違い、かなりの冒険者がいてクエストに群がっていた。


ジンは直接受付嬢のところに向かい冒険者カードを見せてこのギルド管轄のダンジョンの名前と場所を聞き、そこに潜る旨伝えた。


場所はデンブレッテンの門を出て東2キロ行った山裾の岩穴が入り口で、”岩宿のダンジョン”と言われているようだ。


入り口に兵士がおり、屋台も出ているのですぐ分かるそうだ。


早速ジン達3人は向かった。

”岩宿のダンジョン”って何だかジンが知っている日本の群馬県だったか?同じ名前の遺跡が有ったと思い出していた。


入り口はすぐわかり、兵士にカードを見せて中に入って行く。


1階層はおきまりのゴブリンがメイスを持って向かってくる。

ドールが一人で15匹の首を刈り取って、耳だけを削ぎ取り回収し、死体はダンジョンの肥やしにする。


2階層はオークの群れで30頭ほどいるので、3人で手分けしてジンも短剣の『幻影』を抜いて投げ放って10頭の首を切り落とし、3人でちょうど30頭を葬った。


3階層にはファングボアが5頭、物凄い勢いで3人に突進してくる。

ドールが1頭、ヒューイが2頭、ジンが2頭瞬殺した。


4階層で死臭の漂う洞窟のステージにでた。

ミイラとスケルトンが物凄い数いる。全部で80体ずつ、160体ほどいるだろうか。


ヒューイが【ファイアボム】で少し魔力を多めに放つと全て骨までも焼きとかして灰にした。


しかし、4階層の最深部にレイスキングがいた。


幻惑のスキルで周りを業火の燃え盛る場所に見せているのだが3人とも幻惑には惑わされない。


ドールが剣を抜いて雷を落とすがレイスには効かない。

黒い霧状に霧散して、また集まり戻って元の姿になっていた。


ジンが【聖魔法】で浄化すると辺りが金色に光「ぎゃーぁ」と悲鳴を上げながら霧散して消えて行った。


5階層は平原ステージでワイバーンが2匹いる。

ここでジンは初めて先日来考えていた『魔拳銃』での新たな弾丸、レールガンの試し打ちをすることにした。


距離200メートルほど離れているがジンは『魔拳銃』に強力な大電流で磁気波を起こし極超音速の弾丸が解き放たれると2匹を貫いて遥か彼方まで飛んで消えて行く弾丸。


頭を同時に貫通されたワイバーンは何が起こったのかも分からず、死んでいった。


宝箱が有り、罠がないか慎重に開けると、ミスリル製の鎧と盾があり、キースのデロスのおっさんにあげようと、回収した。


6階層は森林ステージでサウンドラーが1匹、フォレストウルフの群れが25匹いるのが【サーチ】にかかっていた。


3人ともサウンドラーの”下聴下音”現象(低周波による音で幻覚幻聴に陥る)には耐性があるので全く問題ない。


ジンが『煌剣』を横一閃するとサウンドラーの首が次第にずれて地面に落ちた。すぐに切り口を焼いて血止めをする。


ウルフの方はドールの『雷剣』とヒューイの『神龍剣』が猛威を振るってあっという間に25匹のしかばねが横たわっていた。


7階層は岩竜が岩を吐き飛ばして威嚇している。


ここもジンが先日『魔拳銃』で作ってみたレーザー砲の弾を撃って威力を検証してみる事にした。


『魔拳銃』を硬い甲羅に狙いを定めてレーザー砲を唱えて放ってみる。


距離にして30メートルほど先にいた岩竜の甲羅の半分近くが吹っ飛び、内臓もえぐり飛ばして即死状態で死んだ。

少々威力が凄く、後処理が大変だが、威力の検証は十分できた。


8階層は海のステージで、3人は【飛翔】魔法で3メートル海面から浮いて先に検知したケートス1匹とバハムート(海龍)1匹をジンが再び『魔拳銃』からレールガンの弾丸を放ち、2匹を即死させて、回収した。


「パパ、『魔拳銃』はやりすぎだよ!少しはドールと私に剣で殺す事もさせて」


「ああ、もう十分検証はできたので、あとは二人に全部任せた」と頭を掻きながらジンが謝った。


9階層は火山のステージで、硫黄の匂いが充満し、亜硫酸ガスが立ち込めている死の世界に、『魔眼』のメデューサがいた。


ドールがメデューサの目を狙って、レーザービームで両眼を焼き切って、『魔眼』を無効にして、ヒューイが『神龍剣』で首を切り落としたのちに頭蓋骨から打ち砕いて、蛇の髪の毛も殺した。


10階層はラスボスの部屋で大きな鉄の扉がしまっているが、ドールがゆっくり開けると黒龍が数千度の火炎咆哮を放ってきた。


ドールがそれを物ともせず、『雷剣』で首を切りに行くがわずかに浅く鱗が2、3枚傷ついただけだ。


「ヒューイ、あと1回だけ『レールガン』を撃たしてくれよ」


「しょうがないなぁ!黒龍にも通じると思うよ」


「これに通じなければ、異界の魔物などには程遠いからな」と言いながら『魔拳銃』にレールガンと念じて撃ち放つと黒龍の硬い鱗を簡単に貫通して弾丸は突き抜け、向こう側の岩も砕いて数キロ先の小高い岩山を砕いた。


当然黒龍は即死状態で目の前に横たわって、側の宝箱がポツンと置かれていた。


「パパ、やっぱりやりすぎだよ。もう十分だよ検証は!」


「うん、この世界の魔物には全く問題ないことはわかった」


ドールが宝箱を開けると、『100年の長寿薬』と書かれたポーションが入っていた。

飲むと、寿命が100年伸びるという奇跡のポーションだ。


『エリクサー』と組み合わせると死なないでずっと生きてしまう、これはあまりにも問題なので内密にして【次元ストレージ】にしまった。


ダンジョンコアも手に入れて、最下層に有った転移盤に乗り3人は入り口に戻って来た。


ギルドの素材置き場に討ち取った魔物の山を納品して、ギルドの食堂で少し遅めの昼食を取りながら納品書の出来上がりを待っていると、この国では顔をあまり知られていないジンとヒューイに絡んでくる冒険者がいた。


「坊主、その姉ちゃんを少し貸してくれや」


「ものじゃないんだ、酒臭い息を掛けないで消えてくれ」とジンが素っ気なくいい、ヒューイが息を男に吹いて15メートルほど吹っ飛ばした。


男はギルドの中というのも忘れて剣を抜いてツッカ掛かって来るが、ギルド職員が慌てて止めに入るも、聞かず剣をジンに向けて斬りかかるが、片手でその剣を受け止めて、ぽきっと折って、当て身を食らわした。


「まだ、俺達は食事中だから、コイツを外に放り出してくれ」とギルド職員に言って再び食べ始めるジン。


流石に周りの冒険者はジンの強さに一言も発せられないでいるが、外に出された酔った冒険者は仲間を3人連れて再びギルドの食堂に入って来た。


「貴様か、俺の舎弟を可愛がってくれたのは?」


「いや、俺じゃないぞ。俺は可愛がったりせずに吹っ飛ばしただけだからな!」とジンが言うと「うるさい、つべこべ言わず死にやがれ」と剣を抜いて襲いかかって来るが、ジンが掌底破を放ち、腹から背中にかけて風穴を開けた。勿論内臓が飛び散って即死だ!


「職員さん、正当防衛で殺したけど、ここ片付けてよ!」とジンが言うが他の二人が同時に切り掛かって来るのをドールが頭にレーザービームを放ちこれも即死させてしまった。


流石に食堂内が騒ぎになって、ギルドマスターが降りて来て何やら職員に聞いて、とりあえずジン達3人はギルドマスターの部屋に連れて行かれた。


「何か申し開きは有るかね?君たちを殺人で検挙するが?」


「ちょっと待てよ?何で剣で切り掛かって来た奴らを防いでしかも食事の邪魔をするなと忠告をしたにもかかわらず切り掛かって来た人間が死んでもしょうがないだろう?」


「悪いが問答無用だ」


「そうか、ヒューイこんな国のギルドは話にならん。帰るぞ!」


「待て!拘束する」


「できるのか?俺を?」

ジンはギルマスの力量を既に【察知】でわかっていた。

スキルで【拘束力】が有るが、ジンには効かない。焦るギルマスに「余りふざけた真似をするとこのギルドを消すぞ」と脅かすジン。


「ダンジョンの魔物は納品したので清算金はちゃんと貰うぞ、ただしお前にはダンジョンコアも地図も渡さん!」


階下に降りて行き食堂で3分ほど待って納品書ができたのでカードと納品書を受付嬢に渡すと、ギルドマスターに何か言っていた男が受付嬢から納品書をとって、「この清算金は払えない」と抜かして来た。


「理由は?」


「君が殺人を犯したから」


「状況を見ていただろう?」


「・・・」


「理不尽なギルドだな、この国は。マア、死体を元に戻してやるからそれから話をしようや」と言ってジンは死体が置かれた安置所に行き、3人に【エクストラハイヒール】を掛けて生き返らせると、男達は震えて泣いて謝った。


「おい、お前らギルド職員の前で自分たちが悪かったと言ってこいとジンは3人を先程のギルド職員の前に連れて行った。


ギルド職員はブルブル震えて青くなり床に崩れ落ち、何も言えない。


「おい、これで文句はないだろう?殺していないのに未だバカを言うならお前が今死ぬか?」とジンは珍しく興奮して怒った!


ギルマスも降りて来るなり「あなた方は何者だ?」と叫ぶがヒューイが3人を見てどの程度の力量か分からず、勝手に殺人犯にするような馬鹿ギルマスに名乗る程でもないわ」とうそぶいて、納品書を改めて受付嬢にわたし、カードと清算金白金20枚と金貨60枚銀貨35枚銅貨20枚を受け取り、

「この事はギルド統括に伝えておくからな、お前にはダンジョンコアは渡さんぞ」と出て行った。


騒然としたギルド内でギルマスが受付の女性に何やら聞いていて青くなり自分に状況を伝えたギルド職員を平手で殴り「お前は首だ!俺のキャリアに泥を塗って・・・」と2階に上がって行った。


ギルド受付嬢は騒ぐ冒険者に「彼らはこの世界のトップの冒険者でランクSSクラスのレンブラント王国の冒険者です。何でも死んだ人間を生き返らせる神に近い存在と聞いてます。ですから当方のギルドマスターの対応が非常にまずかったのでこのような状態になった事お詫びいたします」と周りの冒険者に話した。


ジン達は腹が立って仕方なかったが、この帝国自体が全部そうではないだろうと帝都ローズタウンに【転移】で城門前に現れ、冒険者カードを見せて入った。








*********************


『レールガン』も『レーザー砲』も共に弾ガンを意味する言葉ではないのですが『魔拳銃』から打ち出すということを強調するためにあえて普通のバレット弾などと区別する意味で『レールガン』の弾『レーザー砲』の弾を放つと書きました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ