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第42話 ジンのランクアップと火薬騒動

王様暗殺を未然に防ぎ、裏ギルドを壊滅させたジンはその功績で冒険者のランクがSSクラスになり、報奨金白金5枚を授かった。


「ジン、一人で裏ギルドなんかを相手にして余り私達に心配掛けないでくれる?」とイザベラが褒めるどころか怒られてしまった!


「いや、俺ひとりじゃないぞ、ヒューイとドールと3人だから、楽勝だったけど・・・」


「まぁ、ジン君トリオに掛かれば国のひとつや、ふたつは消せるけど可愛い息子が少しでも怪我しないかと心配は心配だからね」とイリーナの豊満なバストに顔を押し付けられたジンだった。


カードの書き換えがあるのでギルドに来るように言われているジンはヒューイとドール、それにイザベラを伴ってギルドにやって来た。


ヒューイとイザベラでクエストを見ている間、ジンはギルドマスターのフェイトからこの国、いや、この世界の最高ランクの冒険者になった証のSSクラスのカードを手渡されていた。


「ジン君この度は本当にありがとう、君が果たした役割は君が思っている以上にこの世の中の助けになったのだよ。裏ギルドは幾ら潰そうとギルドが躍起になっても出来なかった積年の課題をこうも簡単に壊滅してくれて私としては感謝しきれない、本当にありがとう」


「フェイトさん、やめてくれ!照れるよ、金の為に罪もない人を平気で殺す連中を許せなかったから潰しただけで、そんな大層なことしてないよ」


ジンは改めて今後も頑張りますと言って新しいSSクラスのカードを受け取って階下に降りた。


「イザベラ、何か面白いクエストあった?」


掲示板をヒューイと眺めて居るイザベラに降りて来たジンが聞いた。


「ジン、王都ではないのだけどキースのギルドからの特別依頼があるの、内容がキースの街のプロレジア帝国寄りの小さな村で夜になると山の峰辺りに赤く黄色の輝く光が出ると、村人が一人、二人と居なくなる現象がここ数日続いてギルドがBランクのパーティーを夜に山の峰に向かったが帰って来ないのでその光の調査依頼が各ギルドに出してるようよ」


「依頼金額は?」


「金貨5枚で出て居るわ」


「王都だけじゃなくレンブラント王国のギルド全部に出して居るなら他のギルドから何組かは高ランクのギルドパーティーが既に行って居ると思うわ」


「僕らが出なくても、高ランクの冒険者が全国から行くなら、もっと近場のクエストを僕らはこなそうよ」とジンが言った。


「それなら、王都近郊の森のサウンドラー2匹の討伐か、ソルジャーアントの巣の壊滅依頼はどう?」とイザベラ。


「それにしよう、近くだから両方の依頼を受けようよ」とジンがその二つの依頼票を剥がしてリリアンのところに持って行く。


「ジン君、サウンドラーの方は金貨10枚、ソルジャーアントは金貨5枚です。サウンドラーは王都の東5キロの森、ソルジャーアントは王都を出た3キロ南に行った平原で、火の魔法の使える魔法師1名と兵士3名が巣穴から2キロ離れて警戒に当たって居るわ」


「わかりました、”ジンと5人の魔女達”がこのふたつのクエストを受けます」と言って、イザベラのカードとジンのカードを出して、依頼を打ち込んだ後、カードを受け取りギルドを出た。


ジン、イザベラ、ヒューイとドールは5キロ東の森に【身体強化】をかけて数分で到着し、イザベラが【MAPing】と【サーチ】でサウンドラー2匹の位置を割り出し、目の前まで4人は近づいた。


サウンドラーは例の低周波音の鳴き声を響かせながら近くを動き回って居た。


イザベラが手前のサウンドラーの頭めがけて【ファイアアロー】を放ち、もう1匹のサウンドラーはドールが『雷剣』で首を切りに行く。


イザベラは森の木々が邪魔で【エアカッター】を打たずに【ファイアアロー】にしたのだが見事、顳顬を射抜いて倒した。


一方のサウンドラーはドールが一瞬で首を切り落として刈り取った。


イザベラの【次元ストレージ】の腕輪に2匹とも血止めして、回収した。


その場所から今度はジンが【転移】でイザベラ以下3人を一瞬でソルジャーアントの警戒に当たって居た魔法師と衛兵の側に現れて、依頼票を見せて巣に近づいて行った。


巣穴から数百のソルジャーアントが出て活動して居るがジンが<タブレット>でその位置をあぶり出し、巣穴から出て居るソルジャーアントを全て【イレージング】で消し去った。


次に巣穴の目の前までいき、ヒューイが【ファイアスプラッシュ】を巣穴に向かって放ち、巣穴の内の温度を数千度にまで高めて殆どのソルジャーアントを灰にしたにした。


ジンが【サーチ】をかけると巣穴の奥の入り組んだ所にまだ数百匹の生き残りアントが居るので、巣穴に水を浸して全てのソルジャーアントを外に追い出してから【結界】で囲い、【重力グラビティー】で押しつぶして証拠となる屍を【次元ストレージ】に収めた。


魔法師と衛兵を巣穴まで呼んで1匹たりとも残って居ないのを確認してもらい、巣穴を【土魔法】でジンが掘りおこして、全て埋め戻した。


一応兵士のサインを貰ってジン達はギルドに戻り素材置き場にサウンドラー2匹と、ソルジャーアント数百匹の死骸を見せて、納品書を貰った。


受付にカードと納品書を出し、リリアンから清算金金貨15枚を受け取り、”魔女の道楽”に帰って来た。


もうすぐお昼なので、ジンが『美食の皿』から青椒肉絲チンジャオロースーと餃子と『魔法の鍋』でスープを作り、ご飯を用意して食卓にならべた。


お店からイリーナとイリアが戻り、ドールが代わりに店番をする。


イリーナやイザベラにとってはチンジャオロースーはまたまた初めての食べ物で、3人の女性陣は美味しい美味しいとご飯のお代わりまでして、食べてくれた。


「イリーナさん、きょうイザベラが最初に目をつけたキース近くの帝国と国境を接して居る山で数日夜になると赤い光がひかり、村人が一人、二人と行方不明になって居る調査依頼が全ギルドに出て居たのですが山による赤く光るってどんなことが考えられますか?」


「その話は、さっき店に来た冒険者も話して居たわ、何でもBクラスの冒険者のパーティーが調査に出かけて戻らないとか?」


「夜に山裾が光るのは、静電気の発光が普通は考えられるのだけど、それと村人が居なくなる因果関係がある訳ないし・・・、人の手によってそれほどの光を発光させるには規模が大きすぎるし?」とジン。


「全国のギルドに依頼して居るからAランクの連中がそのうち解決するんじゃない?」とイリーナが話をして、その件はそれで終わった。


ジン達は2日ほどクエストを受けず、それぞれイザベラやイリーナに魔法の発動速度を早める練習を街の近場でやっていたら、店番をして居るドールから念話が来た。


[ジン様、ギルドから緊急依頼が来て、とりあえず至急ギルドに来てくれとの連絡です]


[わかった、今から直ぐに店に戻って、ギルドに向かうよ]


ジンはヒューイ、イザベラ、イリア、イリーナと【転移】で店に戻り、ジンとヒューイとイリーナがギルドに向かった。


「ジン君、ギルドマスターが2階に居りますので行ってください」とリリアンが声をかけてくれた。


ノックしてギルドマスター室のドアを開けた。


「すまん、ジン君。ああ、イリーナ様もご一緒ですか。ちょうどよかった、実はハリス侯爵からの緊急依頼でキースより帝国側の国境にあるトキロという村におこった奇怪な事件の解明にジン君に指名依頼が来たんだ」


「例の山が赤く光ると人が居なくなるという事件ね?」とイリーナ。


「そうなんです、実はBクラスのパーティーが居なくなり全国のギルドにキースから依頼を出して金額も金貨20枚と調査にしては高額の依頼を出してAクラスのパーティー2組が同時に向かったのですが、いずれも戻らなくなり慌ててギルドが領主のハリス侯爵に相談した次第なのです」


「ということは、侯爵からの指名依頼ということですね?」とジン。


「そうなんだ、3パーティーの戻らない冒険者達と村人達の確認と光る現象の調査で白金1枚で”ジンと5人の魔女達”に指名依頼がきた」


「わかりました、人選を考えて今日中に向かいます。一度キースの冒険者ギルドに寄った方がいいですね?」


「そうだね、向こうに着いたらキースの冒険者ギルドに寄って正式な指名依頼の書類を貰ってくれ」


「了解です、それじゃ直ぐに行動に移ります」と言って、ジンとイリーナ、ヒューイは家に戻った。


「イリーナさん、メンバーをどうしようか?お店は誰に任せる?」


「今回は何となく裏に何かありそうだから、私とイザベラも行くわ、イリアに店を任せて今から『空飛ぶ車』で向かいましょう!」と言った。


ジン達はヒューイ、ドール、イリーナ、イザベラの5名が『空飛ぶ車』に乗り込み、キースに向かって急遽飛び立った。


上空8000メートルを時速970キロで飛び、昼前にキースの城門前に降下して街に入った。


ギルドに入ると受付のキャシーが直ぐにジン達を見つけ、ギルドマスター室に案内してくれた。


「ギルマス、ジン君達が来ました」とノックするキャシー。

中から、ギルドマスターのギルバートの声が聞こえ、「入って貰って!」と返事が聞こえた。


「お久しぶりです、ギルバートさん、あれっ、侯爵様もこちらにいらっしゃって居たのですか?」


「おお、ジン君元気そうで何より。今日はイリーナ殿も同伴でこころ強い!」


「ジン君、これが指名依頼の内容だ、だいたいの話はわかって居ると思うがすでにBランクのパーティー5名、Aランクのパーティー3名ともう人組5名の計13名の高ランクの冒険者が戻らず、トキロの村人はこれまで10人ほど行方不明のままだ、光の原因究明とできたら行方不明者達の安否の確認と連れて帰ることを依頼する」


「実はジン君、今回は娘のフェリシアが回復魔法師としてどうしても参加すると言って聞かないので一緒に行くことにした。もちろん依頼金は必要ない」と侯爵。 


「彼女もそれなりに場数は踏んで居るので、決して迷惑はかけない」とギルバートが言い加えた。


「わかりました、我々は”とまり木”に部屋を抑えて、とりあえずは午後一番で現場を見に行き、夜に光の原因等を調査して見ます」


「フェリシアさんはどちらに」とイザベラ。


「娘は今こちらに向かって来て居る、もう直ぐギルドにつくと思うが・・・」


「それじゃ、ジン君は宿をフェリシアさんの部屋も入れてツイン2部屋、シングル1部屋抑えて来て、3日程有ればいいかな?」とイリーナが指示してくれた。


「それじゃ、ギルバートさん、侯爵様、私は宿に行って来ます」とジン。


「おお、ジン君頼むな」と侯爵。


ジンは久しぶりに”とまり木”に入り、ローリーに挨拶してツイン2部屋とシングル1部屋を3日分予約した。


ギルドに戻ると、食堂にフェリシアも居り、イザベラと会談しているところだった。


侯爵と騎士団が帰って行き、ギルドの緊張感も何となく解放された雰囲気で、ジンは皆に昼前に問題の山に行って周りを見て来たいので『空飛ぶ車』に乗ってくれと頼んだ。


フェリシアはジンの車に初めて乗るので興奮してイザベラに色々話して居るが全てスルーして、ドールがハンドルを握り、数分で山の近くに降り立った。


「イリーナさん、何か違和感を感じますか?」とジン。


「いいえ、今の所これっと言って違和感は感じないわ!」


「そうですね、魔力も流れて居ないし、外見上は問題ないようですね」


ジンは<タブレト>を立ち上げ【サーチ】をかけてみる。


特に魔物や敵は周囲には居ないようだが何となくジンは普通の景色に違和感を覚えた。


「パパ、この山肌、火薬の匂いがするよ」とヒューイが言って来た。


「ドール、一番強く臭う所をちょっと見て来てくれ」と指示する。


[ご主人様、火薬で爆破して穴をあけて又埋め戻した形跡が有りますね、近くに血痕も残って居ます]と念話して来た。


その場所に皆で行って見ると、確かに爆破して何かを掘って埋め戻した形跡が見られ、側に人か魔物の血痕が石にこびりついていた。


血痕を【鑑定】をジンがして見ると、人間ではなくフォレストウルフの血痕とわかった。


「ジン君、この辺りで人が作業してフォレストウルフが来たのを殺した血痕のようだね。火薬って、硝石と硫黄で作られるものでしょ?貴族達しか持っていないと思うわ?」


「この世界ではわかりませんが、火薬はすごい武器になるのです。今まで火薬を使った武器を見たことないけど、イリーナさん火薬を使って山に穴を掘るってこの世界ではやっているのですか?」


「聞いたことがないわ、ドワーフ辺りではそういう技術も有るのかもしれないけど、火薬ってそんな力も有るの?」


「ええ、配合を考えて作ると強力な爆発を起こせるんです。でも硝石は雨が降ると溶け込んでしまうので私が生まれた国では他の国から仕入れて居ました」


ジンは何かを感じたのか山肌を見つめて<タブレット>の【GOD】に”現在地の近くの硝石の存在場所は?”enterキーをポチった。


すると、目の前の山が全て硝石の岩肌になっていた。


「イリーナさん、何となくおぼろげながら見えて来ました。とりあえず一旦宿に戻りましょう」と言って『空飛ぶ車』に乗り込み宿の”とまり木”に戻り、遅めの昼食を皆で食べながら話を進めることにした。



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