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第39話 傲慢のダンジョン

ジンはヒューイとドールでブルーノの街のダンジョンに潜ることにしたジンは王族派ではない貴族派の領地だと少し緊張しながらも宿でスキルの能力を上げる訓練をしながら翌朝を迎えた。


翌朝、ジンは購入した大剣『剛力』を持って、作業場で素振りを始めた。


1回、2回と始め重さ40キロの体験を軽くせず本来の重さのままで5000回すると、汗がほとばしり、洋服もビショビショになるほど汗が出る。


ヒューイが起きてきて、階下に二人で降りて朝食を食べる。


朝食も昨夜の夕食同様ボリューム満点でジンは活動しやすい様にそこそこにしたが、ヒューイは相変わらず動けなくなるほど食べていた。


「ヒューイ、お前それでダンジョンに潜って戦えるのか?」


「大丈夫よ、パパ、動き出せば直ぐに消化できてお昼前にはお腹が空くわ」とけろっとしている。


ジン達は厩舎から『フジ』を馬車に繋いで、ドールと3人でギルドに入った。


「すみません、”傲慢のダンジョン”に潜ります」とカードを見せて受付に告げ、ギルドを後にした。


街を出て6キロほど馬車で行ったところに、屋台や武道具屋、魔道具店が出店をだしていた。

入り口には兵士が4人いて、ジン達は馬車を指定の厩舎に止めてカードを提示して1階層に入っていく。


1階層はゴブリンが20匹、ドールが簡単に処理して耳だけ切り取り2階層に進む。


2階層、は草原でホーンラビト15匹がいるがここもドールだけで処理して回収、「ヒューイお腹を消化させるために今度はお前が動いたら?」


「うー、もう少し歩いてからじゃないとキレが出ない!」


「だから言っただろう?食いすぎだって!」とジン。


3階層オークと、ファングウルフが10匹ずついる。


ヒューイがオーク10頭を『神龍剣』の【エアカッター】を放って首を数秒で切り落として回収、ファングウルフはジンが体術で首を折って血も流さずころした。


「ヒューイ、剣を持ったなら切れよ、【エアカッター】なんか使わず」


「だって、まだ体が重いもの・・・」


4階層にいく手前で、前にいる冒険者達に追いついてしまった。


ジンは彼らの力量が直ぐに【察知】でき、魔力量20が二人30が二人35が一人で魔法師が35で後剣士がレベル50が二人シーフが一人、斥候がひとりと頭に浮かんだ。


やっと前の5人が4階層にいくが、3人の冒険者が疲れた顔をして5人の入った4階層から戻ってきた。

どうやら4階層でリタイアの連中だ。


しばらくして5人も疲れ切って戻ってきた。


4階層はそんなに難しいのか?


ジンの【魔力察知】にはたいして反応はないのだけど・・・。


ジン達が入っていくと、暗い洞窟でドールが【ライティング】で照らしながら進む。


スケルトンが30体出てくるがヒューイが全て一瞬で骨もろとも灰にした。


続いてミイラが15体向かってくるがこれもヒューイが燃やし尽くした。


「ええ?これで終わり?」とヒューイ。 前の2組は何していたんだろう?


5階層は平原にファングボア20匹がいる。


やっとヒューイが剣を持って首を切り落として25秒で全て殺した。


「パパ、ちゃんと消化して動いたわ!」


「遅ぇえよ!」とジンが叫ぶ。


更にファングウルフ30頭が襲ってくる。


ドールが10匹、ヒューイが10匹、ジンが13匹をそれぞれ首を切り落として止血後回収する。


宝箱もなく、ボス部屋でもなかった。


まぁ、こんな弱い連中はボス部屋にいないなと感じながら6階層に向かう。


6階層は密林で、サウンドラーが2匹とオーガが3体いる。


ドールとヒューイがサウンドラー2匹を倒す間に、オーガ3体をジンが『煌剣』を抜いて、1体を【エアカッター】、2体を抜き胴と袈裟懸けで舞う様に倒してストレージに回収した。


7階層はアウスビークが3匹、マンイーターが2体いる。


ドールがアウスビークを【アイスアロー】3連発で仕留め、ヒューイがマンイーターを力でねじ切り回収する。


8階層の平原にワイバーンが3匹いる。


ジンが【結界】で3体全部を囲い、一気に真空にして待つこと20分、血も流さず綺麗な本体のまま屍を回収した。


ヒューイが不満をいうがスルーして9階層に向かう。


火山ステージでキマイラが火を吐き3匹いる。


ヒューイが『神龍剣』で硬い首の部分を綺麗に切り落として3匹を3秒で殺した。


更に奥に珍しく黄龍がいる。


金色に見えるがよく見ると黄色の鱗だ。


「ヒューイの親戚かと思ったけど、金龍みたいに見えた」と軽口を叩くジン。

ジンが『煌剣』を袈裟懸けにジャンプして切った。

斜めに首がスパッと切られて、何もできずに黄龍の首が転げ落ちる。


「パパ、相手に何もさせないのはかわいそうよ!せめて一撃ぐらい受けてあげてからやったら?」


「お前なぁ、黄龍の攻撃が凄まじかったらどうする?」


「またまた、パパは知ってるくせによくいうわ」とヒューイが笑う。


そう、黄龍は炎の咆哮と尾の攻撃ぐらいで大して強くはない。

あくまでもこの連中にとってだが・・・。


通常ではAクラス5人が1日かけて倒せるかどうかの魔物なのだが。


10階層はボス部屋の様だ。


ドールが扉を開けると大蜘蛛が10匹、真ん中にその4倍程の馬鹿でかい大蜘蛛のボスがいる。


ボスの目だけが赤く光って口から粘液性の糸だけでなくブリザードで相手を氷漬けにするようだ。


ドールとヒューイが糸が邪魔なので10匹の大蜘蛛を【エアカッター】で全て切り倒して、ボスの大大蜘蛛に同様の【エアカッター】を放つがブリザードではじき返してきた。


ドールに向かって粘液性の糸を吐きかけ攻めるがドールは『雷剣』で切りそれを防ぐ。


ドールが『雷剣』を上段に構えて、ボス蜘蛛の頭に雷を落とす。


ズドーンと凄い音と共に緑の液体がほとばしって頭がぐちゃぐちゃにとび散ってしまった。


ジンが緑の体液を【クリーン】魔法で処理して10匹の蜘蛛と共に【次元ストレージ】に回収した。


そばに宝箱があり開けて見ると『シールドの指輪』、身につけている人にシールドで全ての攻撃から身を守る、と出ていた。


これはイリーナに渡して【複製】をイリアにあげれば魔女3人はシールドを使える様になると、ストレージに回収する。


11階層は海のステージで、巨大魚シールワームが50匹泳いでいる。


更に300メートル先にはケートスが1匹いる。


ジンは【アトラクト】で砂浜にシールワームを引き寄せて『幻影』で全てトドメをさして、回収した。


ドールが海に潜って300メートル先のケートスに【アイスアロー】を放ち殺して陸地まで持ってきて回収した。


12階層には野原にトロール2体とミノタウロス1体がどちらも剣を構えて待ち構えていた。


ジンが3体の両足を【アイスロック】で足止めして、ドールが【エアカッター】を放ったが剣で防がれてしまい『雷剣』で裏を取り後ろから首を切り落としてトロール2体を殺した。


ミノタウロスはヒューイが頭を掴んで4回転ほどさせて切るというより捻りもぎ取ってしまった。


13階層はゴロゴロした岩場にヒュドラが1体いる。


ヒューイが『神龍剣』で順番に首を切っては剣から【ファイアスプラッシュ】を放ち再生を断ち切りながら、他の首の攻撃をも躱しつつ、9本の首を全て切り落として、回収した。


14階層は廃屋にレイスが1体、デーモンが1体いる。


「ここは俺に任せろ」とジンが言って、廃屋全部を【絶対零度】魔法をかけて、霧状のレイスやデーモンを氷漬けにして、破壊して一瞬で2体を殺してしまった。


15階層はボス部屋かラスボスの部屋かわからないが瞬間的にジンはラスボスではないと察知して、「ドール、単なるボス部屋だからゆっくり扉を開けてくれ」と伝えた。


ドールが開けると、スケルトンキングが王冠を被り剣と盾を持って座っていた。


「ドール、ヒューイ再生が早いが魔石2個の部分は左右の胸、それと心臓に剣を通せば殺せるぞ」と瞬時にジンは察知できた。


ドールが魔石2個を『雷剣』で狙い撃ちして破壊し、ヒューイが正拳で骨を砕いて心臓を握り潰した。


二人の動きがあまりにも早く、スケルトンキングが剣を振り上げた時には魔石2個が砕かれ、盾を構えて防ぐ間もなくヒューイの正拳が胸の骨を砕いて心臓を握り潰していた。


あまりにも二人の本気モードにさしものスケルトンキングはなすすべもなく敗れ去った。


そばの宝箱には『遠距離通話器』がまた入っていた。  いくつあっても便利なので回収する。


16階層は火山ステージに赤龍が1匹40メートルの巨大な姿で火炎咆哮を吐いて威嚇してくる。


ヒューイが龍の姿になって口から火炎咆哮を吐くと、赤龍の頭が溶けて頭蓋骨だけになってしまった。


数秒後にドシンとものすごい地響きと共に赤龍の巨体が倒れた。


ヒューイの姿も既に40メートル近くに成長していた。


やはり赤龍や黒龍と違って銀色の神龍は神々しさが断然違う!


元に戻ったヒューイが「下品な龍は私許さないわ」と何故か怒っていた。


「ヒューイ何か龍語で言われたのか?」とジン。


「何も!ただ目つきがやらしい奴だったのよ」


「お前の様な綺麗な龍を見たことが無いから一目惚れだろう?」とジン。


なんとなく噛み合ってない会話を終えて17階層に向かう。


砂漠ステージで歩きにくい為、ジンは<タブレット>の【錬金術】をポチって砂をジン達が通る部分だけ数百メートル固めて見る。


”【錬金術】レベルが100に上がりました”と声が響いた。


歩いて行くと行く手に砂でできたゴーレムが居て、再生が一瞬で、剣が通じないと察知された。


ここは再びジンがゴーレムに【絶対零度】を放ち氷のゴーレムにした後、【次元ストレージ】から『剛力』を出して一気に氷のゴーレムを砕いた。 魔石も粉々になり、再生もできずに砕け散った。


あとは3匹のサンドワームが襲って来るがドールが剣で細切れにして殺して【次元ストレージ】に回収した。


18階層の平原にファングボアのボスが1頭、大きさが半端じゃなく10メートルある。更に、バジリスクが2体もいる。


「ドール、ヒューイ、バジリスクとは目を合わせるな、ファングボアはドールに任せる」


ジンは一瞬でバジリスクの後ろを取り、すぐに『煌剣』で首を2匹同時に切り落とした。


ファングボアのボスはドールの剣ではきれないが、体に雷を1発落として気絶させ、ヒューイの『神龍剣』で首を切り落とした。


19階層は黒龍が岩場から強烈な火炎咆哮を吐いている。


通常の人間ではあっという間に溶かされて骨も残らないだろう。


ジンが『煌剣』を一閃すると脆くも首がズレていき地面に落ちた。

あまりにもあっけない。 それほどジンの斬撃が神業になっているのを本人だけが分かって居ない様だ。


20階層、ついにラスボスの部屋だとジンは直感で悟った。


下に続く階段がやたら長く、3人は飛び降りてゆっくり落ちて行く。


50メートル降りたところに鳳凰が居た。


周りの温度は数千度近いだろうか、人語を喋ってくる。


「よくぞここまで辿り着いたのう、人間よ。しかし、ここがお主の死に場所と思え」


「いやいや、せっかくここまで来たのだから貴方を刈り取って持って帰るよ」


ジンは『煌剣』を構えて姿勢を低く馬庭念流壱の太刀の構えから刀を一閃した。


鳳凰が纏っているシールドがバキバキといって砕け散るのが分かった。


すぐさまジンは鞘に刀を納め再び低く構えて今度は横一閃に薙いだ。


鳳凰の首が切り落とされ、何やら喋りながら倒れ、周りの温度も平常に戻った。


普通であればこの場にいるだけで溶けてしまう温度だったが3人は普通ではない。


宝箱も熱に強いミスリル製の豪華な箱だ。


蓋を開けると中から『地獄耳の拡声器』と出ていて、頭に思った相手の声がどんなに離れていても聞こえるイヤホンの様である。


ジンが両耳にそれを入れて頭に念じた人の声を聞いてみた。


ジンは顔が赤くなってしばらくしてイヤホンを外した。


「パパ、聞こえた?誰の声が聞こえたの?何て言っていたの?」


「いや、聞こえたが何気ない会話だった!」ととぼけるジン。


「あっ、分かった、イザベラちゃんの声を聞いたのでしょ?全く・・・」


「違うよ、侯爵様だよ」と嘘を言ってしまったジン。


とりあえず、【次元ストレージ】に入れて、1階に転移盤で戻った。


『フジ』を馬車に繋ぎ、ギルドに向かって走り出した。


途中お昼になったので、『フジ』にファングボアの照り焼きをブロックで出してあげ、ヒューイと馬車の中でピザの大判を2枚出して、ジンジャエールを飲んだ。


ギルドに2時ごろに帰って、裏の作業場に鳳凰の死骸だけストレージに残して、全て納品し、ギルドの食堂で再び二人で野菜サンドを食べて待っていると40分ほどで納品書が出来上がり、受付に持って行く。


「すみません”傲慢のダンジョン”を踏破したので地図とダンジョンコア、それと納品書です」とカードと一緒にだした。


「ええ?あのダンジョン制覇って、最下層迄踏破したのですか?」


「そうだよ、ダンジョンコアがあるからわかるだろ?20階層だったぞ」


「ちょっとお待ちください、今ギルドマスターをお呼びしますから」


数分して30代の銀縁の眼鏡を掛けた男性が降りて来て、「貴方が”傲慢のダンジョン”を制覇して少年かな?」


「そうだが?」


「途中何組か戻って来たのがAクラスの連中だけど・・・」


「ああ、あの連中が戻った後に俺たちは入ってたいして、強い魔物はいなかったがあの連中は数が多いのでやられたのだろ?スケルトンが30体ほど襲って来たからな」


「君は大丈夫だったのかね?」


「ぜんぜん、俺のカードを確認しなよ」とジンは頭にきてプラチナカードを出した。


「うううっ!君はあの伝説のジン青年?ハリス侯爵に数秒で勝った?」


「失礼した、それではダンジョンコアと地図は確かに受け取りました。清算金は受付のジョアンナからもらってください」


ジョアンナという女性が「ジン様、清算金が白金95枚、金貨80枚、銀貨98枚銅貨95枚になります、カードにお入れしますか?」


「ああ、そうしてくれ」とそっけなくジンが言ってカードに入金してもらう。


「ヒューイ、今から帰れば夕方までには下宿先に着くな、帰ろうや!」と言ってギルドを後にした。


その姿を認めたギルドマスターは慌てて領主のリーマン伯爵のもとに早馬で向かった。


ジン達は来た道を『フジ』が馬車を引っ張り少し早めに走らせて王都ダルゼに向かっていた。


後ろから何やら騎士団らしき集団が20人ほど追いかけてくる。


「パパ後ろから追いかけてくるの、ここの領主の兵隊さんたちでしょ?どうする?」


「鬱陶しいから、俺に任せろ。ドール少し『フジ』に飛ばしてスピードをあげてくれ」そういうと、騎士達との間が瞬く間に広がった。


ジンは【幻覚魔法】で2メートルほどの掘りに水を入れて、川のように見せて、ジン達の馬車をこれ以上追いかけられないようにして、馬車をダルゼに向かわせた。


騎士達は目の前にいきなり川ができてそれ以上進むことができず舌打ちして引き返すと、今まであった川が元の平原に戻っていた。


「パパ、幻覚を見せて川が有ると思わせたのね?私は切り倒して皆殺しでもよかったのに」


「いやいや、世話になっている国の兵隊さんを皆殺しはよくないでしょ」と言いながら、夕方には”魔女の道楽”に戻って来た。



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