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第28話 異世界魔物対応の武器

ジンは国立図書館の地下道を調査する仕事を受けて、王都に古代人が古に封印した異界の魔物たちが蠢く巨大なダンジョンが存在することを知り、魔法が効かない魔物たちの対抗策として、レンブラント王国内の古代人遺跡やダンジョンを調べて見た。


その結果、魔法が効かない魔物には『魔拳銃』のジャイロバレット弾さえも効かない事がわかった。


遺跡で得た色々な資料、書物を精査して、最下層にいると言われている異界の最強の魔物”ヘルティラノドラゴン”を倒す武器を作ろうと考えていた。


古代人が作った人工の魔物、トリケラドラゴン辺りではジャイロバレット弾で貫通できたがその上のクラスでは弾き返されてしまった。


『魔拳銃』の性能を上げるには対物狙撃銃アンチ・マテリアル・ライフルの様な銃でなければ硬い魔物の体を貫通できない。


アンチ・マテリアル・ライフルであれば硬いコンクリートも撃ち抜いて貫通させる力が有るが『魔拳銃』の様にバレル(銃身)が短い物でそこまでの威力が出せるだろうか?


ジンは『魔拳銃』の試し撃ちの為、冒険者ギルドの訓練場で技術試験をやることにした。


訓練場を1時間ほど借り切って、色々な弾丸を試してみる。


ジンは『魔拳銃』とは元々『アーティファクト』のマジックアイテムなので、狙撃銃の口径で有名な50BMGクラスのを考えて念じれば、口径が違っても想いのままの弾が撃てるのでは?っと、試しに念じてみた。


【次元ストレージ】から”ルーバレー”のダンジョンの最下層にいた人工魔物、テラノサウルスに似た魔物の断片の金属を出して50メートル離れたところから試し打ちしてみた。


すごい衝撃音と共に放たれた50BMG口径の弾丸は見事に金属を撃ち抜いた。


試しにジャイロバレット弾も同様に試し打ちしたら前日同様にはじかれてしまった。


次に『煌剣』で小さくした金属を【イレージング】と消滅魔法を掛けて消えるか試してみると消えた。


亜空間魔法サブスペースマジック】と唱えると金属片は【亜空間】に吸い込まれて消えた。


【ブラックホール】魔法も同様に消し去る事ができた。


もっとも、動いている状態と部品が外れてしまって動かない状態では耐魔法特性も変わるので一概に成功と喜べないが・・・。


冒険者ギルドの訓練場を後にして、”魔女の道楽”の下宿先に戻って来たジンは、遺跡で見つけた『アーティファクト』の数々を順番に調べ始めた。


説明がある物から見ていく。


指輪だが、『リフレクションの指輪』と説明が有り、全ての魔法を跳ね返し相手にそのまま返す指輪と出た。それが3個。


次に紫水晶の様な石が有り『紡ぐ石 』と書かれて、思った物と全く同じ物を具現化する、魔法も引き継ぐと出た。


試しに『魔拳銃』と呟くと紫水晶の石は『魔拳銃』と全く同じ物になり、試しに花火を窓から外の空に向かって放った!


"たまや〜"と叫ぶ事はしなかったジン。  空に綺麗な花火が打ち上がった。


元に戻して紫水晶石を【次元ストレージ】に入れた。


次に出てきたのは、『魔導砲』と説明書に書かれている。


思いの魔法を放つ事ができると説明書きにあった。


ジンは『空飛ぶ車』に装着してワイバーンなどに出会った時に使えると思い【次元ストレージ】に入れた。


後は『魔石製造機』が2台、『ポーション』類が3本、『ミスリル製の剣』が3本、『遠距離通話器』2セット『魔法師の杖』と出て、魔力量を2倍に上げる杖が3本。


『魔力増幅器』腕輪型と据え置き固定型それぞれ2セットずつがある。


【鑑定】してみると魔力が3倍に跳ね上がる。


それでも、古代人達は誰一人として魔力量1000を超えられなかった。


そのため、異界の魔物を倒す『魔拳銃』を使いこなす事ができないで魔界の魔物に破れた。


『魔拳銃』を発動させるには最低でも魔力2000が必要なのだ。


古代人も今のこの世界の人類は魔力100を超えるものが数人で平均値は60くらいだ。


結局、この世ではジンとヒューイしか使えないが、最初から使えたジンはその事柄に気が付いていなかった。


一応全部使えるのを確認しつつ、後で店に出せるやつは渡そうとジンは思っていた。


『空飛ぶ車』に『魔道砲』を取付けようと、階下に降りて裏に回り、『空飛ぶ車』を出し、フロント部分に『魔道砲』を取付け、運転席から魔法を発動出来る様にした。


また、<タブレット>と同期させて、運転や『魔道砲』の発動も<タブレット>上で操作が可能になった。


『空飛ぶ車』の後部に【亜空間領域】を作り、厩舎を丸々作り、『フジ』を連れて乗り込める様に更に改良した。


ジンは【次元ストレージ】に『空飛ぶ車』を入れて、『ポーション』と『魔法の杖』をイリーナに渡して店頭に置くのか検討して貰う事にした。


昼になったので、ドールが店番に代わって、イリーナとイリアがキッチンの方に来た。


きょうはイザベラが野菜サンドとオーク照り焼きサンドを作り、野菜スープとで食べた。


『ポーション』はイリーナが鑑定すると全て魔力回復用のポーションなので、店で扱っても問題無いという事で、1本だけジンがコピー用に持ち、後は銀貨60枚で売りに出すことにした。


『魔法倍増の杖』は魔法師にはとても貴重品なので矢張り1本をジンがコピー用に持ち、後は金貨5枚で店頭に出す事になった!


「ジン君、大変申し訳ないけど『マジックテント』20張りと、『魔物避け薬 』30本を作ってくれない?」とイリーナが済まなさそうにジンに頼んだ。


「はい、良いですよ。昼休憩終わったら、作業場で直ぐに作ります」


ジンは食後にデザートとして、ティラミスとショートケーキ、サバランを出してアメリカンコーヒーでのんびりしていた。


「ねえ、お母さん、魔道具店の隣に小さな喫茶店を開いて、ジンの出してくれるケーキというお菓子とお茶を出したら凄い人気が出ると思うわ」


「駄目よ!私も最初は半分冗談で同じ事を言ったけど、余りの人気でジン君はそれに専念しなくてはなら無くなるわ。それに、今でもかなり売り上げが上がり儲かっているから、これ以上お金を稼ぐ必要も無いじゃない!だからジン君はやはり冒険者が一番だわ」


「そうね、今迄の事を考えると、信じられない程お店も繁盛してきたし、全部ジンのお陰ね」


「いやぁ!俺は下宿人の務めを果たしているだけだぞ」


ジンは取り敢えず頼まれた『マジックテント』20張りを【複製】を発動して4回繰り返し、20張りの『マジックテント』を、同様に6回【複製】を発動させて『魔物避け薬』を30本作り、イリーナに渡した。


ジンは『アーティファクト』の整理が出来たので、今度は遺跡で回収した資料を整理し始めた。


古代人の膝に置かれていたメモを再び読んでみる。


ヘルティラノドラゴンとはそれ程強い魔物なのだろうか?


メモを膝に置いていた古代人の後ろにあった本を読んで行った。

本というより彼ら古代人の生活の記録のようだ。


高い文明に支えられ豊かな生活を謳歌していた古代人が空間に歪みが生じるという天変地異によって平和で豊かな自然生活があっという間に強力な異界の魔物達によって破壊されていく様が克明に印されていた。


彼らにもう少し魔力が有れば、『魔拳銃』や『魔道砲』を発明したのに、それ等を発動させる魔力が彼らには無かった!


魔力増幅器を作っても足りない。


魔物を解析して理論的に倒せる武器を完成させたのに彼らにはそれを動かすだけの魔力が無かったばっかりに、幼い子供達もミイラとなって死に絶えてしまった。


ジンは読み終えて涙が止まらなかった。


壁に持たれて幼い子供を庇う様に抱き、死んで行った年長の子供達。


彼らの無念を思いジンは声を出して泣いた!

"俺が必ず仇を取ってやる!必ず君達の無念を晴らしてやる!必ずだ、待っていてくれ"彼は一人誓うのだった。


ジンは夕食の前にイリーナに資料に書かれていた事や、古代人のミイラ30体以上をギルドに渡した事を話した。


イリーナもジンの話を聞きながら途中から涙が溢れ顔を濡らしている。


「ジン君、今の話を一応、ハリス侯爵様に話した方が良いわ!ミイラの処理もギルマスが雑には扱わないと思うけど、きちんと葬ってあげないと・・・」


「明日、午前中に行って来るよ、その時侯爵様に『遠距離通話器』を1セット俺との連絡用に渡そうと思うけど、どうですか?」


「そうね、王様にもすぐ伝わるから侯爵様が良いわね!一人で大丈夫?」


「ドールは置いて、ヒューイと二人で行って来ます」


「話が終わったら、家に戻って来て、結果を伝えて」


「はい、真っ直ぐ帰って来ます」





*******



翌日、ジンとヒューイは貴族街に行き、侯爵邸の門番に冒険者カードを出して侯爵様との面会を求めた。


暫くして、侍従長が現れ侯爵様の執務室迄案内してくれた。


「おおジン君、良く来てくれた。その後も元気そうで何よりだ。して、儂に話とは?」


ジンは古代人関係の遺跡やダンジョンを踏破して分かった話を語り出した。


子供達が庇いあったままミイラとなっていた辺りの話を聞くと流石の侯爵様も目を赤く腫らしていた。


「ジン君、それで異界の魔物のヘルティラノドラゴンを倒せる武器は完成したのか?」


「はい、一応同等な人工の魔物を仕留めたので大丈夫かと、但し古代人が使えなかった様に今の世界で使える者は私とヒューイぐらいかと思います。何せ魔力が最低でも2000近く無いと作動しません」


「なんと、そこまでの魔道具か?」


「逆にそこまでの相手なんです。ギルドに保管されている同等の人工魔物を侯爵の所に持ってきて剣が通じるか試して見る価値はありますよ」


「そうだな、どれ程の硬さなのか、王様辺りにも知って貰うためにうちにひきあげてくるか!」


「それとお願いが有るのですが、古代人のミイラをきちんと葬ってあげて貰えないでしょうか?」


「勿論だ、ギルドマスターは儂も信頼してるやつだから王都の古代大ダンジョンの件を伝えて置いた方が良いな」


「ジン君、今から一緒に行こう」


ジン達は騎士団長と数名の騎士を連れ冒険者ギルドに向かった。


ギルドではSランクのハリス侯爵様と騎士団長が来たと言って、大騒ぎになったが、ギルドマスターのフェイトが降りてきて侯爵様に挨拶し、素材置き場に一緒に向かった。


素材置き場には解体出来ない2体の人工魔物がまだ置かれたままだった。


ハリス侯爵が愛用の剣を抜いて9階層の魔物に切り掛るが弾かれた。


10階層の魔物はやる迄も無い。


騎士団長や騎士達も全く歯がたたなかっ


ジンが『煌剣』を抜いて9階層の人工魔物の足を馬庭念流兜割りで綺麗に切り落とすと流石に皆が驚きの声をあげる。


続いて10階層の人工魔物の足も同様に切り落とした。


「流石だ!ジン君、これは一応王様に見せておいた方が良いな!フェイト君、魔物を暫く借りて行く。後で宮廷から魔法師が次元収納を持って来るので頼むな」


「それと、フェイト君に重要な話が有る、2階で騎士団長とジン君を入れた4人だけで話をしたい」


「分かりました」


侯爵とジン、騎士団長が2階のギルドマスター室に行き、騎士達は食堂で待つ事になった。


「フェイト君、実はな先日の国立図書館の地下の調査をジン君にやって貰い12人の冒険者の遺体を回収したのは覚えているか?」


「勿論です、王都の高ランクの冒険者が12人も一気にやられ、ギルドとしても大損害でしたから!」


「実はあの古代人が作ったゴーレムが12人を殺めたのだが、ゴーレムはもうひとつの地下に有るダンジョンの入口をまもっている守護神だったのだ。その地下のダンジョンには異界の魔物がひしめいていて、魔法も効かず、剣でも先程見た様に全く歯が立たない魔物達だ!」


「そそ、そんな魔物が出てきたら国が滅びますよ!」


「そうだ!だから古代人が滅び、最後に逃げた人達がジン君が持ってきたミイラ達だ」


「彼らは貴重な情報を我らに託した。なので彼等を丁重に葬って欲しい」


「分かりました、侯爵様に相談しようと思っていたので丁度良かったです。それでその入口は今どうなって居るのですか?」


「破壊された入口はジン君が古代人の使った同じ材質で塞ぎ、強固なシールドを掛けて隠蔽をしたので、暫くは大丈夫だ」


「しかし万が一、壊れて魔物が出てくると、一番弱い魔物でもドラゴンより遥かに強い。先程の硬さの皮膚を持ち魔法も効かない相手を倒せるのはここに居るジン君とヒューイさんだけだから、王都の地下調査とか掘り起こしは絶対に禁止だ!」


「そのことをギルド内でも徹底してくれ」


「分かりました」


「侯爵様、俺との連絡用に『遠距離通話器』を渡しておきます。何かあっても直ぐに連絡がつくようにしますので御安心下さい」


「おお、済まないな!」


「それでは私はこれで・・・」とジンはギルドを後にした。


ジンとヒューイは"魔女の道楽"に帰ってくる。


「ジン君どうだった?」


「一応経過を話して一緒にギルドに行き、ギルドマスターにも地下ダンジョンの話をして、人工魔物の体を侯爵に剣で切って貰おうとしたが全く歯が立たなかったな!」


「ミイラも丁寧に埋葬してくれるそうです」


「それは良かったわ、疲れたでしょ、ヒューイちゃんもお風呂入ってゆっくりして。夕食用意するから」


ジン達は夕食をして少し早目にジンとヒューイは寝る事にした。



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