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地球調査員

作者: はやまなつお



異星人の宇宙船が地球に接近した。


「1年ぶりの地球だ。青い宝石のような美しい星だが。

住んでいる人間はD級判定の邪悪な生き物。テストの結果はどうかな?」


迷彩バリヤ機能を発動。

地球の原始的なレーダーの目をごまかして地表へ。


待っていたA隊員を重力光線で船内に回収。

A隊員は地球人に化けて1年間の潜入調査任務を行っていた。


B隊員

「1年間の調査ご苦労様。どうだった?」


A隊員

「そうだねえ。一言では言えない。365日のデータを見てくれたまえ」


他に20名を回収。


隊員Bは高速再生で情報を閲覧。

重要でない部分はスキップしてチェックしていく。

5時間ほどかけて見終わる。


B「いい人間も悪い人間もごちゃまぜか。なぜ悪いのを削除しないんだ?」


A「上の立場の連中が悪いかららしい」


B「このデータを送信して惑星管理委員会の決定待ちか。でもまあ」


A「予想通りの結果が来ると思うけどね」



1時間後。


B「結果が来た。やはり。第一次テスト。悪人削除での調査待ち。」


宇宙船の下部が開いてモスキートに似た極小ロボットの群体が散布される。

オーラ識別装置を備えていて悪人だけを刺して猛毒で殺す。


地球の悪人、70億人のうちの1割、凶悪な悪人7億人ほどが2週間で殺害された。




そして10年後。


A隊員とB隊員の船が再び地球へ。今回は宇宙艦隊、戦闘ロボット隊も。


まずは宇宙船が調査ロボット群体を散布。


B「これで気がついて自分たちで悪人削除を行うなら良し、しないなら」


A「しないだろうね。権力、財力を守るために悪の戦力を使ってるんだから」


B「これだけの美しい星の保全をしないとは知的生命体失格。

 銀河連盟には迎えられない。」


A「調査ロボット群体から結果が来た。やはり。悪人削除していない。

 悪人の割合も復活。第一次テスト不合格。第二次テスト開始」


 バリヤ迷彩を解いて宇宙艦隊は各地の首都上空へ。


 戦闘ロボット隊が急襲して占領。


抵抗するものは殲滅された。圧倒的な技術の差があった。

地球人は制限の多い4級銀河奴隷(知能の低い単純労働生物)扱いになった。




さらに10年後。


A「まともな人間、連盟に迎えられる人格者もいる。

 全滅命令が来る前に悪人削除の制限を厳しくしよう」


人類の半数が削除された。

これで軽・重犯罪者はすべて現時点では消え去った。


B「しかし定期的に削除が必要だな、腐った作物は捨てなくては。

 地球人は自己制御できないようだ。銀河市民にはなれない。

 我々は引き続き管理する」


A「教育しだいで変化する生き物だ。育てるのは面白い。

 監視付きではあるが、ごく少数は銀河1級市民になっているし。」


B「我々「育てる者」としては良い商品を出荷している、という所か」


メタリックボディの生体ロボットの二人は満足そうに地球を眺めた。


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