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黙示録第三章-二部─<パルス>ヨハネの聖杯
身体情報パス──クリア
──ピピッピピッ……照合します……
──メーデメーデ……生体情報合致しました……
──【ヨハネの聖杯】を閲覧します……
ザザ…ザザザ……
高く硬く地を割る。天を貫くその槍は巨大な彼らが奮うに相応しい。
天よりも高く、そして雄大。
力強く大地を割り、邪悪の悉くを葬りさった。
人の手には膨大で、巨大な彼らの手には些か小さかった。
影を待つ族と敵対し、光と闇、天使と悪魔のように悪しき間柄であった。
巨大な彼らは目覚めると更に巨大なものへと変化する。
真なる者へと移り変わっていくのだ。
所詮畜生では巨大な彼らの相手にすらならず。
また多少の力の誇示では巨大な彼らを前にすることすら烏滸がましい。
誇り高き一族。そして温和な彼らは滅多な事では怒ることはない。しかし、一度その目を怒らせると、場合によっては大陸が沈むまでその怒りは止まないだろう。
格納完了──しますか?