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ヴァナルガンド  作者: 東条のカレーライス
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1-2

振り向くと凛とした上品な顔立ちをしている小人の少女が其処に居た。乙女色の着流し、紅梅色の帯締め、藍鉄色の股袴、青藍と薄花色の袖がない羽織を身に纏っている。髪を二つに分け、それぞれを大きな二つの輪にして後頭部で一つに纏め上げて根元を細幅の白い絹でしっかりと結わえ、そして頬に垂れる髪を桃の絹で装飾している。切り揃えられた前髪から時折見える眉毛が美しい。


「……違う」


「……煩い



「主人。


弩弓を


矢は必需品だ。幾らあっても足りない。

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