Day02 俺と美少女たちと学校青春
「んぁ、よく寝たぁ。何かメイドさんを助けて俺の家に棲むとかいう夢をみた気が…」
寝ぼけていると勢いよく部屋のドアが開いた。
「おはようございます!ご主人様。朝食はすでに出来ております。」
夢では無かったようだ。俺の目の前にはメイド服に身を包む美少女メイドもとい笹原瑠南さんが立っていた。
俺は今日、正しくは昨晩から笹原さんとともに暮らすことになった。
おはようございます と挨拶をして寝間着姿のまま俺は食卓へと向かった。食卓には白いご飯、目玉焼きにお味噌汁と「ザ・朝食」と言ったものが並んでいた。
いただきます と一言言って朝食に手をつける。これがまたウマい。
「お、美味しい。流石ですね。」「ありがとうございます、ご主人様。」
素晴らしい笑顔でそう答える笹原さん。しかし違和感がある。ご飯を食べながらその事を口にした。
「その、ご主人様って止めてくれませんか?俺はそんなに偉くないですし、第一恥ずかしいですから…」
「それは難しいご相談ですね、ご主人様はご主人様ですから。」
笹原さんは難しい顔をしてそう言う。
「どうしても駄目ですか?俺のことはご主人様と呼ばないのは。」
「はい、駄目です。ご主人様。」横に首を振ってそう答える。
これ以上は展開がありそうにないなぁ と渋々諦めることにした。そうこうしている内に俺はご飯を食べ終えた。ごちそうさまでした そう言って歯磨きをして部屋に戻った。
数分後、学校の支度を整えてから玄関に向かう。そこで笹原さんに鍵を一つ渡した。
「これ、家の鍵です。元々合鍵持ってたので貸しますね。買い物とかに行く時の戸じまりはこれでお願いします。それから俺が学校行ってる間とか好きな事してて構いませんからね。あと俺今日バイトがあるので帰りが遅くなります。そういう日は伝えるので先にご飯食べてて下さい。」
「はい了解しました。それから鍵もありがとうございます。今から学校ですか?いってらっしゃいませ。ご主人様。」笑顔で手を振って送り出す笹原さんに手を振りかえして学校へと向かった。学校に着いて席につきながら はぁ とため息をついていると先に学校に来ていた哲が
「どうしたよ、元気ねーじゃん。まさか昨日の課題終わってねーのか?俺も終わってねーけどな!」
あはは といつものテンションで話しかけてくる。そう言えば課題あったな。昨日の一件ですっかり忘れてた。
ちげーよ、昨日メイドが… と言いかけてやっぱり止めた。冗談にとられて馬鹿にされるのが落ちだ。
おはよう、哲。実はそうなんだよなぁ と答えてその後はたわいもない会話をしていた。
少ししてからだろう。哲との話が終わって一人でいると 本城君、おはよう。 と声をかけられた。
不意の出来事だったから ほへ?と情けない声を出して声のした方を向いて後悔した。
そこには俺の憧れの人、徳永 優子 その人がいた。
「と、徳永さん。お、おはひょう。」バッと立ち上がって慌ててそう言ったら噛んだ。
「ふふ、おかしな人だね。本城君って」聖母の様な笑みでそういって通り過ぎてくと おはよー と言いながら友達のもとへ行ってしまった。非常に可愛い、じゃなくて何で大事な所で噛んだんだ、俺。
穴があったら入りたい。けどそれで笑ってくれたならいいか、結果オーライ。
徳永 優子。同じクラスで生徒問わず先生からも人気がある。成績優秀、品行方正でスタイル抜群でありクラス委員と非の打ち所が無い完璧美少女だ。さきに述べたように俺の憧れの人でもある。何だかんだで中学から同じである徳永さんにいつしか淡い恋心を抱いていた。気弱な俺が告白なんて当然出来るわけがない。
我ながら情けない。徳永さんをぼーっと見つめていると担任の川口先生がやってきて
んじゃ、挨拶よろ~ と言わんばかりに手をシッシと振る。この人ほんとテキトウだよな~と思いつつも促されて挨拶をした徳永さんに続いて おはよーございまーす と言う。その後は何事もなく授業が進んでいった。課題を忘れたことで哲と共に川口先生に怒られた事は黙っておこう。昼飯の時間になって哲の方をみやると他の友達とご飯を食べようとしていた。そこに邪魔するのは申し訳ので俺はいつもの場所へと赴いた。
前回に引き続き読んで下さりありがとうございます!今回から一話ごとの文字量を増やしてみました。
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