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イケメンに告白されたけど再び会議

 さて、藤絵さんという強敵は現れたものの、生徒会長に立候補したのは彼女だけで、会長選は俺と彼女の一騎討ちらしい。

 銀髪女装子VS金髪縦ロールお嬢。

 ……どんだけ濃い一騎討ちだよ!? 今ここにモブが立候補してきたら、間違いなくそいつに票入れるわ!?


「これは難しい勝負になってきたね」


 放課後の教室。何故か定例化しつつある選挙対策会議。

 相変わらず参加者は委員長を筆頭とした女子ばかりである。しかし俺は完全に仲間(女子)扱いなのでまったく嬉しくない。


「まさか藤ピーが出てくるとは」

「あの人有名なのか? というか藤ピー!?」


 あだ名!? あだ名なのかそれは!? 意外に親しまれてるのあの人!?


「むしろ古雅くん何であんな目立つ人知らないの?」

「まあ古雅くん人の名前と顔覚えないし」

「そんなことは……ない……よ?」


 断言できなかった。実際知らなかったわけだし。


「じゃあ私の名前分かるのかなー?」


 委員長が笑顔で聞いてくる。

 笑顔だけどあれは笑ってない。間違いなく威嚇してる。

 名前覚えてなかったのをまだ根に持ってたのか。


「んー、藤絵さんか。僕の元取り巻きの一人だね」

「こんにちは綾月先輩。というかどっからわいた?」


 いつの間にか輪の中に入って会話に参加している綾月先輩。

 アオイ先輩といい、この人たちは気配を消せるのか。……ガチ武闘派なアオイ先輩ならできそうだ。


「元ということは古雅さんの件で素直にひいたんですか?」

「そうだけど、個人のことだから詳しくは話せないなあ。……リョウちゃんに女装して上目遣いで『お願いマサト先輩(ハート』って言われたらうっかり話しちゃうかもしれないけど」

「古雅くーん。構え」

「なんの!?」


 というか委員長の行動早!? 人の鞄から勝手にウィッグと化粧品取り出して準備万端だよ!?


「そこまでして何故にあのドリルの話を聞かねばならん!?」

「敵を知り云々! 情報は命!」


 正論だけど信用できない。この女、口実があれば即座に俺を女装させやがる。


「何なら着替えさせてあげようか? やれ皆の衆!」

「イエス、マム!」

「離せ!? あんたらに恥じらいは無いのか!?」

「私たちに女の矜持を捨てさせたのは誰だ!?」

「君だろう!?」


 何このノリ。というか恐いよこの人たち!?


「さあ、私たちの微妙メイクで女装させられるか、自分で女装するか選びなさい」


 女装しないという選択肢が無い件。

 おのれ。しかし俺とて普段は男の子(男の娘にあらず)。そう簡単に屈すると思うなよ!



「……お願いマサト先輩(ハート」


 屈しました。そしてやるからには全力を出してしまう女装子の悲しいサガ。

 上目遣いに若干涙目が加わったけど、威力は上がっているので問題ない(ヤケ)。


「……」


 そして直撃を受けた綾月先輩撃沈。背を向けると前屈みになってプルプル震えだした。

 ……キモいから教室から蹴りだしていいかな?


「はいはい、蹴りだすのは話を聞いてからにしてね古雅さん。それで綾月先輩、藤絵さんなんですけど」

「……ふぅ。ああ……藤絵さんだっけ?」


 綾月先輩賢者モード。どうやってフルチャージ状態のリビドーを発散したのかは聞いてはいけない。というか聞きたくない。


「眉目秀麗、頭脳明晰、清廉潔白。絵に描いたような優秀なお嬢様だね。憧れてる女子は多いみたいだし、男子の間でも人気は高いよ。アオイが卒業したら、間違いなく女子の最大派閥と男子ファンを持つことになるだろうね」

「よし、解散」

「古雅さん諦め早!?」


 いや、だって勝ち目無いし。

 というかどこまで完璧(という名のネタ)なの藤絵さん。むしろ私も友達になりたいわ。


「うーん、良い戦いになると思うよ? 現時点で最大派閥のアオイたちの支持があるわけだし。僕の取り巻きでも頭の柔らかい子はリョウちゃん支持に回ってるから」

「となると、男子の支持をどう得るかですね」

「女装しかあるまい」

「またアンタか」


 以前と同じような話題になり、同じようなポーズで言い放つ眼鏡女子。


「さすがに無理じゃない? 同じくらいの美人なら、女装男子じゃなくて本物の女子を選ぶでしょ?」

「あの藤絵さん相手に互角と自負する古雅さんパない」

「でも藤絵さんも負け認めてたしね。お世辞もあるんだろうけど」


 お世辞というよりあれは皮肉だと思う。さりげなく変態呼ばわりしてたし。


「まあ勝ちたいのも分かるけど、選挙には奇をてらわず真面目に取り組んでくれないかな。……藤絵さんもそれを望んでるだろうからね」

「はい?」


 急に真面目な顔つきになって言う綾月先輩に、知れず抜けた声が漏れた。


「一度二人きりで話してみるといいよ。多分リョウちゃんなら、あの子のことをよく理解できるはずだから」


 そんな意味深な事を言うと、綾月先輩は去っていった。

「どうしてこうなった」が入らなかった!?

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