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イケメンに告白されたけど文化祭準備

 生徒会選挙で忘れていたけど文化祭がまもなくある。

 当然新生生徒会は文化祭運営にあたり様々な調整を行わなければならないのだが、これが中々決まらない。

 いや、大体はきまってるんですけどね。各部の出し物の部屋割りでもめるもめる。

 特に運動部は部室が校舎内に無いからもめる。てめえら文化的なこと普段してないんだから自重しろとは、思っていても言ってはいけない。

 生徒会長は公正公平に。一本筋を通しとかないと、破綻は後からやってくる。


「……では、サッカー部の焼き鳥屋には、白テントを貸し出します。三枝さん中庭付近で場所どこかあいてますか?」

「南校舎の渡り廊下横があいています」

「ではそこで。サッカー部も良いですね?」

「分かりました」


 運動部の展示場所も大体決まり、あとは野球部だけ……なのだが。


「野球部は……漫画喫茶?」

「おう。休憩室的なのは必要だろ?」

「3のBが紅茶屋。2のCがメイド喫茶。2のFが男女逆転喫茶。これ以上喫茶はいらないというか部屋が余ってないから大人しくタコ焼きでも焼いてろ☆」

「ひでぇ!?」


 笑顔で言い放ったら野球部部長が泣いた。キモい。


「横暴だ! 一部屋くらい何とかあけろよ!」

「あきません。仮にあくなら相部屋になっている、美術部と手芸部と工芸部を分けます」

「じゃあ二部屋あけろ!」

「無茶言うな」


 居るよねー無理だっつってんのに自分の主張だけ通そうとするやつ。

 大体何で野球部が漫画喫茶だよ。部費欲しいならサッカー部みたいに屋台やってよ頼むから。


「そうだ、生徒会長のクラスあけてくれよ」

「おまえは何を言っているんだ」


 思わず真顔でつっこんだ。

 うん、ウザイこいつ。自分の主張通すどころか、自分のために他人が譲るのが当たり前な下種だ。


「会長のクラスは何をするんですか?」

「私は二年C組ですから、先ほど言ったメイド喫茶ですよ」

『……』


 美術部長に聞かれて答えたら、会議室内の空気が止まった。

 ……何ぞ?


「……野球部は外で良いでしょ。メイド万歳」

「文化祭なんだから野球部は遠慮しろ。メイド万歳」

「タコでも焼いてろタコ。メイド万歳」

「酷い!?」


 そして各部の部長による謎のメイド万歳コール。

 ……何で女子部長まで乗ってるの? メイド見たいの?


「生徒会長はメイドやるんですか?」

「忙しいですから。短い時間になるとは思いますがやりますよ」

『よっしゃー!!』


 そして私がメイドをやると知るなりサムズアップする各部の部長(女子含む)。

 ……私のメイドが見たいのか? 女子が?


「古雅さん。女性の中にも女装子や男の娘萌えは居ます」

「え”、そうなの?」


 不気味に思っていたところに三枝さんから驚愕の真実が。

 てっきり女装子は男の、それもごく一部からしか支持がないのかと。今まで女子が引かないどころかノリノリだったのは、まさか女装子萌えだったからなのか?


「会長の人気の半分は女装子萌えに支えられています」

「何それ恐い」


 残りの半分は……聞かないでおこう。というか私を女だと思ってる生徒が何割いるのかが恐い。


「かく言う私も女装子萌えです」

「それを何故今言ったし」


 姉と違ってまともだと思ってたのに妹も変だった。

 腹心たる副会長が女装子萌え。忠誠的な意味では安心だけど、貞操的な意味では果てしなく不安になった。


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