世間体や常識に縛られて少々疲れ気味のアナタへー「自分の人生もっと楽しんでいいんだよ。 背中を押せるようメッセージを込めて、最終章10章を公開
世間体や常識に縛られて、少々疲れ気味のアナタへー
「自分の人生もっと楽しんでいいんだよ」
「つまらない毎日の中でも、"自分だけのハッピー"を見つけられるよ」
そっと静かに背中を押せるようメッセージを込めて、
「カオル21歳~風と旅する頃~」最終章10章を公開いたします。
※物語は終わる、そして風に乗って旅は再び始まるー
世間体や常識に縛られて、少々疲れ気味のアナタへー
「自分の人生もっと楽しんでいいんだよ」
「つまらない毎日の中でも、"自分だけのハッピー"を見つけられるよ」
そっと静かに背中を押せるようメッセージを込めて、
「カオル21歳~風と旅する頃~」最終章10章を公開いたします。
※物語は終わる、そして風に乗って旅は再び始まるー
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<第10章>
~21歳、風が吹く頃~ 最終章
久しぶりに、横浜そごうの地下で食材を物色していた。
尚樹君と再会して、数時間を過ごして以来、すっかり腑ふ抜けになっていた。そんな時は、おいしいものを作って、たらふく食べるのが一番。
平日昼間でも、ここはいつも人だらけ。
その人混みの中で、ひときわ目立つ女性がいた。
金髪の長い髪、真っ白な肌、長い手足。金ラメのシャツに黒のミニスカート、そしてサングラス。誰もが振り向く。
見覚えがある。
「チエコ?」
「カオルじゃないの!何してるの?」
「食材買い込んでるの。チエコは?」
「横浜でポスターの撮影。モデル料が高くて嬉しくなっちゃって、早速買い物よ」
両手には、いくつものショッピングバッグ。
「リュウ君、元気?」
「今、ロンドンに行ってる」
「旅行?」
「それがさ、ロンドン・フィルのオーディション!」
「すごいじゃない!さすが養ってるだけあるわ」
「まぁね」
喫煙所で話は続いた。
「合格したら、あたしもロンドンに行く。モデルエージェントには話はつけてある。捨てられてもいいの」
チエコは本気でそう思っているようだった。
煙をふーっと吐き出す姿は、満ち足りていて— 菩薩ぼさつさまのように見えた。
「素敵よ。いつもより数百倍キレイ!」
チエコの手を握った。熱く、しっかりと。
「結果が分かったら、すぐ知らせてね。お祝いしよう!」
喫煙所で手を握り合って抱き合った。
チエコと別れ、駅へ向かった。
生きていると、楽しいことはたくさんある。
つまらないことも、つらいことも、寂しいこともある。
でも、同じくらい楽しいこともある。
宇宙は、バランスよくできている。
まだ21年しか生きていないけれど、あたしはハッピーに生きていると思う。
「シアワセ」― 心からそう思える瞬間を、絶対に見逃さない。
小さなシアワセも、目ざとく見つけるんだ。
石川町で電車を降りた。秋風が気持ちがいい。風に長い髪がなびいた。
カラダの内側から、天然水が溢れ出すような感覚がした。
ビタミンやカルシウム、鉄分、マグネシウムも勝手に放出されているような感じ。
垂れ流しはもったいない。おすそ分けは大切だ。
あたしは思う。遠い昔から命が命を繋いで、今の自分が存在している。「生かされている」ということ。
何か偉大なものに動かされている。
時代が変わっても、空間を越えても、切れることのない根元が流れている。
人との出会い、本や映画、食べ物、全ての出会い、どんなものでも、この宇宙の中で、巡り会うべくして巡り会っている。
そう思えると、不思議な気持ちになる。
宇宙の暗闇に、プカプカ自分が浮かんでいるような感じ。
それが、心地よかったりする。
そんな風に思う自分に気づき、いつの間にか、あたしは大人になったんだな、なんて思う。
元町商店街は、いつ歩いても気持ちがいい。
独特の匂いと雰囲気が、楽しい気分にしてくれる。
天気もいいし、秋の風も心地いい。
色々なことがいい感じ。
これからも、いいことが続くといい。
ウチキパンでバゲットを買うのを忘れた。
まぁいいか。そんな時もある。
目標の300万円まで、あと50万円。
21歳で250万円貯めたなんて、すごいと思う。
もう少しで、世界放浪の旅に出るんだ。
旅に出る前に、オサムに手紙を書こう。
「世界放浪の旅に出ます」そう挨拶しなくちゃ。
尚樹君が待っていてくれるといい。
待っていてほしいな。それが正直な気持ち。
ヒロシが遺産を使い果たして貧乏になったら、面倒をみてあげよう。
あたしみたいな人間に、何ができるかなんて分からない。
だけど、とりあえず、あたしはハッピー。
それをおすそ分けしたい。いつもそう思っている。
ハチャメチャかもしれないけど—、
ハッピーに生きられる自分が好き。
― 完 ―
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーおわりにー
ここまで読んでくださった方、
斜め読み、チラ見、一瞬でも立ち寄ってくださった方、
みなさんへ心より感謝申し上げます。
毎週土曜日の風にのせて、カオルの物語をお届けしてきました。
子供の頃からの書きたい衝動、自由に生きたい気持ち、ただそれだけで書き続けてきました。
静かに一人で書き続け、編集作業は終わりが見えず、心が折れそうになったこともありました。
それでもなんとかここまでたどり着けたのは、「書きたい衝動」「自由に生きたい気持ち」この2つの原動力が背中を押し続けてくれたからでした。
2つの小さな灯りが消えることはなく、折れそうになった心を温めてくれたのです。
最終章を載せることができた今、カオルが語ってくれた言葉の一つ一つが、私自身をいっぱいに満たしてくれています。
この物語が、ほんの少しでも、一瞬でも、誰かの心にそっと静かに吹き込む風になりますように。
あらためまして、ありがとうございました。
ーおわりにー
ここまで読んでくださった方、
斜め読み、チラ見、一瞬でも立ち寄ってくださった方、
みなさんへ心より感謝申し上げます。
毎週土曜日の風にのせて、カオルの物語をお届けしてきました。
子供の頃からの書きたい衝動、自由に生きたい気持ち、ただそれだけで書き続けてきました。
静かに一人で書き続け、編集作業は終わりが見えず、心が折れそうになったこともありました。
それでもなんとかここまでたどり着けたのは、「書きたい衝動」「自由に生きたい気持ち」この2つの原動力が背中を押し続けてくれたからでした。
2つの小さな灯りが消えることはなく、折れそうになった心を温めてくれたのです。
最終章を載せることができた今、カオルが語ってくれた言葉の一つ一つが、私自身をいっぱいに満たしてくれています。
この物語が、ほんの少しでも、一瞬でも、誰かの心にそっと静かに吹き込む風になりますように。
あらためまして、ありがとうございました。




