第1章3節 新たなエリアに向かう
「この怪物達だけど、共通事項が一つある。それは、どの個体も尾がある。その尾の付け根を切れば再生しないって言うのよ」
「そうか・・リンドウ、お前、その戦っている奴の尾の付け根を切れ!お前の長刀なら効果的じゃないかな」
「分かったあ!」
ズドン、シュバッ!
リンドウが素早く2頭の怪物の尾を切ると、周囲に集まっていた怪物達がさっと距離を開けた。
「お・・初めてこいつらは、俺達を警戒したのか?」
シンタは、にやりとする。弱点が・・あるんだ。こいつらは無限増殖をしても不老不死なんかじゃ無かったんだなと知ったのである。
「よおおし!それなら、まだ逃げないでいる怪物共の尾を片っ端から切ってやる。アカネ!お前もバーナー火力攻撃で丸焦げにしなくても、もう俺達は満腹だ。お前の力はもう必要無いから感車の中で寝てろや」
「何、それっ!」
アカネの眼が点になる。二人で十分だと言うのか?この数を相手に・・
「良いから、良いから」
シンタは、もうリンドウと初めて敗走する怪物達を追いかけて行った。しかし、アカネは感車に乗る前に一頭を丸焦げにし、まだ食い足らないのか、ぺろりと食ってしまったのだった。




