第1章 俺達って何者?
「アマンばあばも、そう言う遺書を書いていたわね・・ワクイ・・こいつは最強の危険生物だって・・ただ、ばあばが生きている間には、ワクイは地球には戻っていなかったそうだけどさ、シンじいちゃんが亡くなる数年前に戻って来たようだよ、パパッチが言うには」
「ああ、そうらしいな、もうシンじいちゃんも、かなり頭の方がぼけてて、言語も明瞭じゃなかったからなあ、一番ワクイを知る本人達が、もうそれだったから、もう分かるのはパパッチしか居ないんだよ、あ・・ママリンは娘だと言うから、やっぱりこっち情報の方が一番だろうけどさあ・・俺もさっきアカネが言ったように、ちらっと聞いた話だから、あんまり分からないんだよな。実際どんな顔しているんだろうとは、それは思っているさ、アカネと同様にな」
「分からない事だらけなんだよね、うん、それは頷ける。でも、なんだか、このソードもサーベルも、おもちゃよってパパリンがくれたけど、その時代のものらしいよね」
「そうだよなあ・・だって、パパッチ方のシンじいちゃんの時代にあったような物は、殆ど現在では無いんだからな、それも500年も前の話だし、あってもそんな物が使える筈も無い。ただし、俺達が今手にしているこのおもちゃは、その時代のもので、やっぱり危ない生き物と一緒で、壊れても再生出来るものらしいや。今の所壊れる事も無かったけどさ。穴もお前はそのサーベルで掘りまくっていたからなあ、本来そう言う目的かなって思うわな・・」
「えへへ・・何かさ・・穴を掘ってると、きらきらした物が一杯出て来るんだ。お兄いは興味ないって言っているけど、ほら、あたいの胸にぶらさげている物もそうだよ」
そう言ってアカネは何かの結晶なのだろう。5センチもある大きな赤くて透明で球状だが、一杯多面がつるつるのきらきらした物をぶら下げていた。シンタは、全くれには興味を示さなかったが、その穴からはたくさんそれが出て来たようだ。
「このおもちゃは、なかなか便利だよな、丈夫で長持ちするし、これも不老不死ってやつ?再生するようだしな。だから壊れない」
「でもさあ・・それって、もしかしたら、あたい達の体にも言えてんの?でもさあ・・もう痛い眼をするのやだよ、くすん」
アカネは少し涙ぐんだ。




