第1章3節 新たなエリアに向かう
そして、未知の世界である、何故か今度はCゾーンに導かれるように向かう?否・・向かわざるを得ないレールがまるで敷かれているようだった。その辺は、ワカナから明確に今度はアカネに伝達があるようだ。敢えてワクイが自分の手の内を明かす訳が無いのだから。そんな事を実の娘にさえも、小出しの情報は与えても、目的を明かす訳は無いだろう。このような関係において、彼女にとっては、遺伝子の繋がりなんて言うのは、所詮そんな希薄な繋がりのものであろうから、そこで縛りを作り、血縁だと言う事を強弁し、血族であると語って欲しく無いのだった。まして繰り返すがワクイとの親子関係なんて、殆ど希薄なものでしか無かったからだ。しかし、子供達と別離させる・・この両親をばらばらにする何か隠された意図がワクイにある事は、彼女は理解している。きっとワクイによって何かの不都合があるのだろうし、シンと言う存在を、異常に警戒していたと言う事を持って、そこには間違いなく何かがあるのだろう。一方で、シンゾウがワカナに披露した事もない、恐らく隠れた能力を持つ事を警戒しているのだろうと思った。ワカナはシンゾウについては、全幅の信頼を置いていた。子供達もそう思っているだろうが、彼女はデマルク如きの相手に彼が屈服するとは微塵も思って居なかったのである。
そして、Cゾーンではいきなり強敵が次々と現れた。襲って来る相手は全て怪物達だ。ガラーククラス或いはそれ以上のB級上位の怪物が襲って来る。
「お兄い!もう切りが無いからさ。全部纏めて丸焼きにしちゃうから!」
アカネは、倒しても倒しても復活する怪物共に業を煮やし、言うと同時に巨大な炎を怪物共に浴びせる。




