第1章3節 新たなエリアに向かう
「お兄い、ママリンがあたいにこれから必要な事は色々伝えてくれると言ってるよ」
「そうか、お前の能力が俺を飛び越えちまった事は、何となくわかるが、どんなに遠くに俺達が行っていても、ママリンは絶対に見つけ出してくれたもんな、今までそうだったからさ」
「うん、現在ママリンはある者によって、身動きできない空間に閉じ込められているそうだけどさ、きっと脱出する方法を見つけて、あたい達に合流するって言ってる」
ワカナは、ワクイの事をアカネには言わなかった。シンゾウもそんな話をシンタ、アカネには言わなかったのだろうが、もうこの時点でシンタもアカネもリンドウとの出会いによって情報を得てしまっていたのだ。ただ、詳細を知る事は無い。ワカナでさえもワクイの実態を知り得る事は不可だからだ。
「そうか、何となく俺達はここまでやって来たが、リンドウは頼りになりそうだし、感車に乗る限り、今の所は大丈夫そうだ」
「ねえ・・パパッチは?」
末っ娘のアカネは、パパッチが大好きであった。それに、シンゾウはアカネをとても可愛がっていたから、身を案じていた。不死身と聞いてはいるシンゾウだが、シンタとアカネは2人だけになってしまった。いや、今は3人になっているものの、何も分からぬ現状に不安を常に抱いている。これは、絶対に相手にしてはいけないんだと言うデマルクに、あっさり飲み込まれてしまった父が、どうしても頼りなく思えてしまうシンタだった。そのデマルクがどんな怪物であるかも知らぬ彼らではあるが・・




