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者々共出会え!  作者: 白木克之
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第1章 俺達って何者?

 アカネは、天真爛漫そうに笑うのだった。その時には祖父シンは、もうかなり体も動かなくなっていて、シンゾウとワカナが、自分達と同様にかいがいしく世話をしていた事も思い出す。まだまだアカネは、人間的精神年齢で言うと、小学校低学年のようだ。またシンタも小学生の高学年位の体もそうだが、精神年齢もその程度のようだ。だから、子供達を危ない地上に出さないで育てていた事と、駆け落ち同然でワクイから逃げ回っていた事にも整合性もあるのだろう。


「でもさあ・・じいちゃんが言っていた、極悪非道冷血のワクイってさ。ママリンの父親・・つまりあたい達のじいちゃんになるんだけどさ、どんな顔をしているんだろう。パパッチがやられたデマルクって、すげえ凶悪な顔をしているってお兄いは言っていたけど、そんな耳まで口が裂けているようなすげえ悪党顔の奴なのかなあ・・」

「パパリンが言うには、姿は変幻自在に変える事が出来るようだしな。俺達と余り変わらない顔だけど、全く表情を変えないって言う事は聞いたけどさ」

「そうなん?でもさあ・・何でまたこんな化け物達を解き放ったんだろう・・もしかしたら、ママリンを攫ったのがワクイじいちゃん?なんだよってパパッチも言っているけど、一体どこに居るんだろうね」

「さあな・・でもさ、それが分かる位ならこうやって探し回りゃしねえって。もっともっと俺は遊んでいたかったんだよ、あの穴の中でさあ。穴はずっと深くて、暗いけどまだまだ続いていたよな」

「うん、それはあたいも、まだまだ遊んでいたかったけどさあ・・」


 2人がまだまだ成長期、遊んでいる年頃だと言う事もここで分かった。だが、その穴の中は、何も無い世界のようだ。アンバランスな原始社会にも一見思えるが、このような『*感車かんしゃ』に乗る彼等・・どうやら感謝しろよって言う意味ではなく、自分達の感覚でそれに反応し自動飛行する乗り物のようだ。だから『感車』、それに、ソードやサーベルと言った武器を持っているのも不思議なものだ。こっちは、シンじいちゃん時代に発明家であるケンシンと言う者が作ったんだよって言っていたし、三機の空を自由に飛び回れる乗り物もあったそうだが、250年前に壊れてしまったようだ。それ以来穴の中の生活をしているのだとは聞いていた。何故なら、そこが一番安全だからと言う訳だ。それはもう地上に出て十分に分かった二人だった。

 また、ワクイが何でも生み出せる天才科学者らしい?と言う事は聞いたけど、彼等にはその科学者って何なん?の疑問しか無い。それも当然なのだ、そんな時代でも無いし、世界感が全く違うのだから。とにかく兄妹でたくましく今は生きているようだと言う事だけはこのように分かった。

 二人の話はまだ続く。


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