第1章2節 自分達と同族か?
「ふ・・それを君は私の言葉を殆ど無視し・・或いは、どうでも良い事と聞き流したんだろうね、私の言う事を殆ど理解しようとせずにここまで来たのだろう。そうだ、その時代には、人類は生殖する機能を失い、自己繁殖する事など出来なかったのだよ。その為、人工的なる繁殖しか残っていなかった。それには設備が必要だ。つまり、科学が無ければ、人類なんてとっくの昔・・600年前に完全に滅んでいたのだよ」
「だから、そっちじゃないの。その事は良いわ・・何度も聞いたから。でも、人型ってどう言う分類って事なのと言う疑問よ?」
「私の娘であるなら、その辺はもう理解も出来ている筈だがね、くくく・・そうだよ。もう人類の延命は、再生細胞による繁殖と言う日本独自の危機感から、進めて来た研究が残っていたのみだ。その自然繁殖では無い人とは、人型に大きくは分類されるだろう。それは私も例外ではない」
「じゃあ・・その時代から・・?でも、シンゾウはシン、アマンの両親から生まれたと聞いたわ」
「ああ、そうだよ。人類が残した奇跡と言えばそうだ。だが、シン君は脅威的に500歳まで生きたが、アマン女史の寿命は300歳までだと聞いている。寿命があるのだよ、その方法ではね。君はそして大きな認識不足もしている筈だ。では聞くが、シンゾウ君は何歳なのかね?それを君は把握しているのかね?そこについては、私も謎のままだがね」




