第1章2節 自分達と同族か?
その巨体のパワーを維持する為に、その辺の岩石、植物、動物も全て飲み込みながら、数か月その場所に留まると、その地は殆ど平坦となり砂漠化しているような有様だった。しかし、デマルクはその反面恩恵があるらしい。その後には無数の植物の種が落ち、様々なあでやかな色をした花畑になるのだ。その排せつ物がそこを肥沃な土地に変えているようだ。それは、間違いなくワクイが創造した再生工場型怪物であろう。だから、デマルクがワカナを襲い、シンゾウが助けに入るシチュエーションを演出する。ワクイの意図がそこに無ければシンゾウがデマルクに飲み込まれる等は、あり得ない事になるのである。見境なくその動く範囲の物をその体内に収めるが、ここで言う。シンゾウ程の能力の男がだ・・彼もある種の能力を持っている。あっさり披露するが、とても素早く動ける者なのだ。それだけでは勿論無いが、復活すると子供達も明言している。ワカナもそうだ。彼らは、不死身だと言うここでの系統の違う人類型生体だと言う事だ。そのデマルクの中心部で、その時何かが光ったのだった。ワカナの言葉に反応したと見るのが、恐らく正解なのだろう。恐らくワクイがシンゾウをこのデマルクに食わせ、その彼のデータを分析するためで無いかと思われる。ワクイは、自分の研究目的の為なら手段等は選ばないし、全く感情移入する事も無い人物だと言う事は、前作シンカラスの時代で証明もされている。




