激しさを増す戦闘
「勿論だよ、シンゾウ司令官に兵士の命を預けている役目を背負わせているのと同時に、俺達も軍団の命を預かっている身、寸刻も油断はしていないつもりさ」
「有難う御座います。では、そのクローンを誰が率いて行くか検討します」
「あ・・それは一番シンゾウ司令官が適任だと思うけどね。それに、君しか出来ないと俺は思う」
「は、はいっつ!」
シンゾウは最敬礼をするのであった。
こうして、ジャーク星人そっくりのクローン数体が、シンゾウと共に一瞬で現地に立っていた。
「ふふ・・見分けがつくように、緑じゃなくメタリックの肌だが、余り一緒に居たくは無い姿だな・・こんな事を言えば不謹慎かも知れないけどさ」
しかし、彼らはジャーク星人に全く怪しまれなかったのである。
「うん?色の区別が出来ないのか・・だから、こんな色違いのクローンを」
雄太の細かい観察力と、ここまで把握している上での派遣とあって、シンゾウは益々尊敬の念を高めるのであった。
「凄いよ、俺が指示するまでも無く、プログラムが仕組まれているのか、まっすぐにジャーク星人に近づいた。彼らは全く警戒心を持っていない」
シンゾウはやはり司令官だった。ここで、遠くに居る一体のジャーク星人にレーザー銃が効くのかどうかを試していた。レーザー光は約3キロ先にあるその標的に正確に当たった。シンゾウがそこまで可視出来ると言う事だ。
ドタン・・ジャーク星人は自分の体に何が起きたのか分からず、倒れたのであった。
「有効のようだな、良し良し・・」




