第1章2節 自分達と同族か?
アカネが笑う。リンドウが振り向いた。アカネが知らない間にリンドウの背後に居たからだ。その瞬間の移動も全く気付かなかったのであるが・・
「おい、何を笑ってんの?アカネっちは。それで、いつの間に俺の背後に?」
「何言ってんの、戦いの常識じゃん?だって、お兄いにリンドが吹き飛ばされたら、あたいがキャッチしてあげなきゃならないっしょ?」
「な・・何・・じゃあ、アカネはシンタに俺が敵わねえって事を予見していたっつうのかよ」
今度は、アカネに向かってリンドウの目がくるくると・・しかし、シンタはため息をつき、
「ふう・・止め、止め・・だ、リンドウ。白けちまったぜ。要するにあれだ。俺たち・・いやアカネは特にだ、つまり俺たちの倍以上吸収力があるっつうか、戦う相手の・・これは、自分が食う物に対し、好き、嫌いもあるけどさ。ガラークは美味かった。つまり、そう感じる食物・或いは対象を食する事によって、パワーアップ出来るようなんだ。リンドウ、確かに今のお前の一撃は、昨日までの俺なら間違いなくやられていたぞ、うん。だからお前も、自分のレベルアップがどの程度あるのか、それを証明したかったんじゃね?ガラークなんてもう敵じゃねえって事をお前も思っているから、まず、自分の力を試すのは俺だと思ったんだろ?な?このBゾーンにはもうこれ以上の強敵は居無さそうだからさあ」




