第二部 突如新世界が広がる
「ダナン・・詳しく聞きたいので、また時間をくれよ」
「ふ・・リンゼ、良いとも。全く君の考えとずれている訳じゃないんだ。俺も君の理論とかなり共通する部分があるからな」
そこでやっとSKIが、
「ふふふ・・もう次代はトップ5に世代交代する時期に来ているのかも知れないな。いや、トップ5が劣っていると言う事では決してない。君達は今の理論を恐らく理解した筈だから・・ね?」
少しSKIは優達に話を振ると、優が、
「はい・・そこまで至るとは驚きです。と、なると、SKI・・本日の意義は正にそこにあると言う事ですね。それに、彼ら二人を研究室に加えると言う事でもありましょうから」
この場合の研究室とは他の研究室・部門とは違う。つまり、トップ頭脳の中に加入すると言う意味である。二人は驚いたように顔を見合わせた。
「そうだ。そして、この場で君達二人が特別研究室入りを報告すると共に、本日の主題を今から伝えよう。楽にして聞いてくれたまえ」
「はい・・」
重要な所謂学術会議的なものでもあるようなので、一同の顔は緊張感に支配されていた。この二人の学識を披露する目的を先にして、やはり飛び抜けた存在であると言う事も紹介せねばならない。特別研究室とは、雲の上の存在なのである。そこの演出は、流石に企業家でもあった沢木 純氏のやり方であろう。
だが、その言葉と裏腹に、SKIから述べられる事は平和で過ごして来たこの300年間の出来事を驚愕させるものだった。
つまり雑談などでは無いものであった。大型スクリーンに、奇妙な生物が映し出された。
「え!何、この生物は・・また新手の怪物が出現したんですかっ!」




