共調路線への定義とは
「分かりました・・それでは、美恵子博士、その区分で構いませんが、何故デマルガーがアミー軍団と手を結んだかの意味を検証したんですよね?共通項があるからですよね?」
「おっと・・シンゾウ君も、とんでもないものを持っているようだね。学者的思考かい?それは」
雄太が言うと、首を振るシンゾウだった。
「実践論です。少なくても俺は、デマルクの体内での情報を持つ唯一の者だからでしょう。そう感じたと言う感覚でものを言っております」
「では、その感じたものを言ってくれよ。それに、本日の会議はまだ本題に入っていないからね」
「え・・」
シンゾウとシンタは、眼をぱちくりとさせたのだった。とんでもない話を今聞いたばかりなのに、本題に入っていないとは・・
「本当にいつもそうですが、どんな会話になって行くのか想像も尽きませんが、デマルクの体内は、まるで大きな工場のようで、幾つもの消化器官と体に吸い込んだ数々の鉱物、ミネラルなどの栄養分をまた幾つもの器官にため込み、体内で合成を行います。そもそも人間の体内においても、血流によって様々な有用ミネラルが取り込まれるのと変わりは無いのですが、金や銀などの鉱物は普通の塩酸では溶けません。しかし、デマルクは王水を体内で生成する事によって、それを溶かします」
「金・・銀・・旧時代には有用な元素鉱物であったが、デマルクが摂り入れ生成したのかい?」
「はい、デマルクの体の構成鉱物であると思います。デマルガーも当然そうなります」
「体の一部にそれは使われていると言う事か・・」
「あの・・何か?金他の鉱物種は、50種以上あると思いますが」
「そうだね、かく言う我々もそうなんだけどね。つまり、その金と言うものは、体に吸収されないので、体内から排出されると思うんだよね。機械類には確かに金箔等は使用されていたが、現在においては生産が無い以上、その用途は無い。デマルクが生成し、どう自分の体内で使用していたのかが、今聞いた話で気になったものでね」
「ならば、体内の被膜だと思いますよ」




