第1章2節 自分達と同族か?
やっと、今何かが見えて来る気がした。ワクイはその言葉に対しては、無言であった。意図を持ち、ワクイがシンゾウの動向を常に探りながら、彼も不老不死だと言った。だから、必ずデマルクから復活すると信じているのだ。ワカナとは別系統、子供達と自分はその別系統同士の又違う遺伝子、或いはDNAを持とうとも、彼の復活によって、子供達をこの危機から救う道が開かれるかも知れないと思うのだった。このワクイはとても手強い、今の自分は子供達に手助け出来ないのであった。悔しいが・・
どくん・・そこからは、鼓動が聞こえる気がした。やっとこのデマルクと言う怪物の一端を紹介する事になるが、シンタがこんな相手にシンゾウがやられてしまった事に対して、頼りにならない父だと落胆したのも事実である。だが、違う。デマルクと言うワカナも知る怪物は、相当やっかいな相手なのだった。シンゾウはこの怪物を良く知っており、遭遇したくない相手だと言っていた。この現地球には、得体の知れない怪物が無数に居る。ワカナと違い、無食でも生きていける者とは違い、シンゾウは食する。子供達もそうである。しかし、無数に存在する食の対象となる怪物、植物はそれこそ無限に近い位存在するものの、食しても良いもの、悪いもの、そして戦うべきもの、忌避するもの。それは、シンゾウが無数の相手と出会い、学んで来た事だ。このデマルクは、その中でも最も忌避すべき存在なのであった。




