とんでもなく進化した世界では・・
「お前達は・・何時の間に・・」
デマルガーは流暢な日本語で、驚いた顔をした。
「お前らが、俺達に牙を向ける以上、俺達も反撃もするさ。それに、舐めるなよ、俺達も進化をしているのさ。お前達が特級怪物達と戦い、スキルを上げていると同様にな」
「この世界に君臨するのは、真に強い者だけだ」
「ふむ、やはり決裂だな、俺達もこの地上に住む。それには、戦いしか選択肢も既に無いからな」
シンゾウは、こんなやりとりで戦いが終結するとは微塵も思っていない。だが、自分達の力を見せつける事は、このSKI軍に向かうのは容易では無いと示し続けなければならないものだった。デマルガーの弱点も知る必要もあるのだから。この時点でもかなりのデータは集まっている。そこは、科学機器等は皆無なデマルガーだ。その未来に科学力を持つのかも知れないが、自分達は圧倒的な身体能力があれば、それで十分この大地で君臨出来ると思っているである。敢えて海を今制御する必要は無いと思っているし、海に特化して進化を続けるバルーとは、不利である事も認識しているようだ。故にまずは陸上を御する事だと言う自分と同等、或いは上位の怪物達と戦い、スキルを上げているのだ。それは、SKI軍にもあてはまるのだが、いかに・・
この戦いに勝利はやはり無かった。シンゾウはダメージを負うが、同じくデマルガーも負う。そして超回復力、再生力は決着等付く筈も無かった。双方は互いにスキルアップをしている事を確認すると、この戦いは複数の争いにはならず、終了した。それは、ケンゾウ、リンドウの戦いでも同じであった。
だが、ここでアカネに対したデマルガーは、圧倒的に彼女にやられてしまったのである。
「ぎゃあああっつ!」
デマルガーは、高温の炎に焼かれて、悶えていた。流石に熱には耐えられなかったようだ。再生するよりも早く、第2段、3段のアカネの攻撃があった。アカネは承知していたのだ。こいつは、再生力も半端では無い。しかし、熱の耐性は無い事を。ただし、これでデマルガーが滅する訳では無い。必ず、今後は熱の耐性を持って個体が現れるだろう事を。




