新勢力図
優が待ちきれないように促すと、
難解な数字の羅列がまず映った。そして、そこから注釈がついて行く。プレゼンテーションをやっていると思えば、そんな感じだ。
トップ11はどの者も優劣の付け難い大天才達であるが、その中でもトップ3は優、雄太、サネアツで群を抜いていた。SKIが常に傍におくように、人物的にも温厚で思慮深い学者然とした者だった。ケンシンがその遺伝子を持つ者であった事も証明されている。つまり、オールマイティ―な優れた者なのだ。
「このように、この細胞片が、感車に繋がる事がようやく証明出来た次第だ。我々・・と言ってもその時代のケンシンでは、全てに資材も不足している中で、何故この乗り物がある種の光を浴びる事によって、変幻自在なのは元々単細胞なのだからアメーバ状になるものの、そこに乗せた機材をも透過してしまう現象が不明だったんだよ」
「それが、この捉えた不可思議な生命体と言う事かい?サネアツ」
優が非常に興味を示していた。雄太は腕組みをしてううむと唸っているし、麗華も、美恵子も黙ったままだった。
「光こそは、ゼニゴケが発する蛍光なんだよ。それにより透過現象が起きる。考えて見ると、我々自体にある細胞の中に、それを受容する抗体と言うのか遺伝子の方が正解か・・それがあるんだよね」
「それで、シン、シンゾウ、シンタ・・一族は難なく使えたし、つまり同化現象起きたと理解すれば?」
「まさに、正解な答えじゃないのかな、うん、同化なんだよ、これは」
「じゃあ、元帥もそうだった。それは、SKIもそうだと言う事だよね?」
雄太が聞くと、
「ああ・・それには、今言った証明が必要になる。そもそも金属的遺伝子って言うのは地球生命体は少なくても捕食する限り、鉱物は必須成分なんだよ、元素と言っても良い。だろう?亜鉛、銅、鉄分など・・体に摂り入れている・ビタミンとか、タンパク質だって、つまり大きな意味で成分、エネルギー源なんだからね」
「ああ・・それが、『龍の巣』に凝縮されてあったと」




