これって・・どう言う展開なの?
「と、言う事はだ・・感車を共鳴し、その素材を最も生かせたものは何だと思う?そのままの鉱物組成の体であっても、君達も感車も透過光であり、無色にはならないんだよ。何かが必要だった」
「もしかして・・ゼニゴケとか・・『龍の巣』にしか存在しませんし、闇の中で青白く光りますからね」
「正解だ・・優君。これぞ、奇跡の組み合わせ。組成迎合マッチングだ。ケンシン君は、『龍の巣』であったればこそ、感車を作り得たのだ」
「偶然と片づけてよろしいのでしょうか・・そこは」
サネアツがSKに聞くと、
「いや、だからこそ君達が語っていたじゃないか、大いなる意志があるのだと思うのだよ。いや、これは説明も不可能で証明も出来ない事だ。しかし、我々が今生かされていると言う現実と、透明人間を連想してしまうだろう?質量をゼロにしてしまう物質等、誰が発見し、証明もして見せただろうか。それこそ、幽霊、霊魂だと言っていた正体なんじゃないのかね?これは今元帥脳が語っている。うふふ」
「いやあ・・説得力がありますよね、そこまで行ってしまえば、この生体こそは、地球が独自に誕生させた第二の生命元素体・・つまり新々デマルゴンに繋がるばかりか、或いはゼニゴケの光を照射して見ようと思ったりします」
「ふ・・やりたまえ。フリーだ。それなりのものを君は何かを感じたんだろう?だから、誰もが君に対して待ったをかける事が無く、確かに相当の部分で頷ける所もあったからね」
「はい・・では、早速・・」
サネアツは、恐らくケンシン脳が今何かを閃いたものなんだろう。
こうする中でも、戦いが中断している事は勿論無かった。そして、何度かSK軍はSI軍の攻撃を受けてやられていると言う事も、知らねばならない。SI脳はとても優秀だ。基がSKIである以上。いかに分化しているとは言え、しばしばSKの戦略を覆し、それを見破っていた。やはり戦具・物量が圧倒的に違うのである。これは如何ともし難い。M兵団も、工作班、兵士斑と分かれ活動をしているし、このコウタの整形軍隊はとても優秀であった。物事の理解も早いし、既に数人は、ララ別働隊、スマ別動隊に加わる程の能力を秘めていた。彼らも不老不死とは言わないものの、恐らく寿命にして1000年は生きるだろうと言われている。*シンカラス時代に、猿人から誕生した新猿人の子孫達がこのMゾーンに居たのである。それをSKIの分割脳=孔明脳と名義上名付けられていただけであり、実際はそう言う事だったのだ。だが、孔明と言う軍師の血脈が、確かにケンシンにあった事の証明もされていた。麗華がアマン脳を呼び出し、そこは解明している。そして、メバチックアミー軍団も誕生した。これは突発性遺伝子が作用した・・つまり突然変異体である。より人間的な考えを持ち、よくスマの司令化に入っているが、メバチック群を抑止し、睨みを利かせている事で、こちらもケンゾウ率いるカイン軍と共に、SK軍の一員となっている。彼らは、ワクイ型派生怪物達をも自分達と共に歩むのならば、無益に殺生もしないし、この地球上で共生しようと呼びかけているのだ。邪肉強食の世界とはその目的を異にする。ワクイ型地球再生とは違うと言う事を何度も言って来た事だ。そこに揺らぎは無かった。




