第1章2節 自分達と同族か?
「まあ・・そうなるわな、でも、今も移動出来ているじゃん。それに貯蔵庫ってお前達が決めている場所もあるじゃんか、今後とても便利だぞ?いちいち食料を求めて怪物を倒す必要もねえしな、コモリゴンはまだ4体分以上は残っているだろ?それに果実も、とても美味しいしなあ」
「は・・お前はまず食い気なんだな・・でも、言っている事は分かるさ。今の所はA地区とB地区の移動は可能になった。だが、他の地区がどうなのかは全く分からねえだろ?闘うと言うよりも、探索だ。俺は、少なくてもその仕組みってやつを知りたいんだよ、だって、この環境を創ったのが、ワクイなら、俺達が実験動物に成り下がってしまっているなんて、腹が立たねえか?お前もさ」
「あたいはめっちゃくちゃ、腹が立って来たあ・・」
アカネは、ここで感情を爆発させようとした。瞬間に周囲の空気が振動するような気配に満ちた。シンタが慌てて、
「おい・・こらアカネ。お前は冷静になれ・・何か、お前本気モードで怒ると、俺は制御仕切れなくなるような気がするからよ」
「アカネっち・・俺も何かちょびっとビビったぜ。シンタが言うお前の中に、とんでも無い気配が眠っている気がする」
リンドウも何かは分からないが、アカネの底に眠るとんでも無いものを感じたようだが、その怒りについては、同感だった。アカネは一瞬で怒りを収めたので、もうけろっとしていて、
「あ・・御免。お兄いも知ってるけど、あたいはヒステリーってやつ?瞬間的に、かあっとなる事があるのよね」
「まあ・・良いよ、そこは。で?リンドウ闘るのか?どうするんだ?もう見えて来たぜ。恐らくお前の頭の中に会った記憶を『感車』が感知したようだ。怪物の名前も『ガラーク』これは・・B級の最上位のやつみたいだぞ。お前はいきなりそんな怪物と遭遇したんだよ」
「え・・そうだったのか・・」
リンドウの顔色も変わった。
「ああ・・そう言うこった。でも、とにかくだ、俺達にはこの場に居ても何も進展しない気がする。だから、俺は進む。何も分からないままここに居たってしょうがねえからよ」
「分かった・・俺も、もう一人じゃ無いんだもんな、じゃあ、ここを征服って言い方はおかしいが、A地区には一緒に行ってくれよ。一人じゃ行かねえ」
「きゃは・・でも、良いよ、リンド。あたいも付き合うよ」
アカネは、リンドウの言葉に、何か共感を持ったようだ。




