第1章 俺達って何者?
ワクイと言う者が、何故か自分達の母親であるママリンを探していて、ようやく見つけた時には、パパッチはデマルクに食われていたそうだ。でも、シンタとアカネは、その時に二人でどこかの穴の中に居て、かくれんぼをしていたのだった。穴は広く、どこまでも続いていたので、二人が遊ぶのに退屈をしない程だった。ワクイの姿は勿論知らない。そして、その情報すら殆ど両親からは与えられては居なかったから、何も分からない状態なのだった。今、この二人はママリンを探す旅に出ているのだ。
何でも、ワクイはママリンの父親らしくて、その自分の娘と駆け落ちをする位だから、少しは期待されていた?と思われていたのかも知れないけど、シンゾウはどうやら駆け落ち同然でママリンと一緒になったらしくて、その相手が彼ワクイによっては、いわくつきのようだと言う事だ。またヘタレだった事にワクイは相当失望したらしいのだが、それなら逃げ回っていたとしても、二人の動向はずっと監視されていたに他ならない事になるだろう。ただ、現状況的に何も知らされずに、そんな事まで全く分からずに、かくれんぼをしている位だから、二人がまだ幼いと言う事は何となく分かって来た。
まあ、いきさつなんて、聞いた所でまだ理解出来る年齢では無いようだし、恐らく年齢等も不老不死と言う位なのだから、関係も無いのだろう。だって、300歳まで生きたシンじいちゃんの子、130歳まで生きたアマンばあちゃんの年齢を考えると、少なくても30歳までにシンゾウは生まれていた事になるし、そのシンゾウの年って、470歳位になってしまう。だから、シンゾウとはママリン=名前はワカナと言うらしいのだが、何歳でこの二人を生んだのかと言う大きな疑問も残ってしまうから、どうやらそんな時間軸と言うのは、大きくどこかで変化しているのだろう。要するに精神年齢的な部分から見る方が案外正しいのかも知れない。そんな推理を働かせて分析をしている意味も無用な世界だと言う事だ。