者々共出会え!海編
シンゾウが、したり・・と言う顔をしたが、
「いや、待ちたまえ。それは今君が思うほどの大きなデータでは無いのだよ。だから、結論を導き出すのは難しい」
「いえ、結論を求めては居ません。ですが、深海魚のワクイは研究では第一人者。そこから数々の特異な遺伝子を見つけ、過去深海クラゲや、様々な海洋生物を創出したと父、母からも聞いております。ならば、現在の状況はその延長上にあるのでは無いかなと」
「ふふ・・素晴らしい論理の組み立てだ。シンゾウ君も両親に負けず劣らずの研究者であるのだね。つまり、君は、どこからワクイの情報を入手出来るかと言う事を求めているのだね」
「はい・・」
ここで元帥は、自分の考えだが・・と、ワクイと自分自身のAIと言うか、そのもの自体の構成が恐らく違うのでは無いかなと言いながら、あるミッションを、シンゾウの判断でやって欲しいと言った。それは、命令では勿論無い。司令官はあくまでシンであるから、指揮権の二重構造はしないと言う、元帥の確固とした立場からだ。そこが全くワクイ型AIと違うとシンゾウも思っている。
一方ワクイが、この間にどうしていたかと言うと、やはり色々やっていたのだった。ワクイも鉱物原子の振動で発生する、音源、光源等を駆使し、例えば空から聞こえるように、伝達手段を用いたり、温度を感知するセンサー等は旧時代からあったので、海中にもシン達が稼働させているだろう、何かその正体を探しているものの、未だに正体が掴めていない模様だ。ワクイの知る時代より更に200年も前の潜水艦が発見出来ないと言う事は、それだけ特殊な開発機であったのだろうし、特に地上戦では無く、海中戦を目的に造られたものであるから、そんな部分においても、特殊素材と言うだけでは無く、ワクイが手中にしている飛機は、宇宙に向いていた当時の宇宙戦を目的にしているのだから、全く用途が違うのだ。ただ、飛機はとても優れているもので、陸海空はおろか宇宙まで行ける乗り物なのだ。その点で、耐久力もあると言えるし、旧型と言っても現存する地球ではこれ以上の乗り物は無いのである。ワクイがその飛機と共にあると言う事は確かだ。そして、一度ならず数度はシンによって捕捉されている。海中でもそれは例外では無く、補足されているものの、飛機がシン達に致命的な打撃を与える事が出来ないと同時に、シン達も同様だった。幾ら不死身、不老不死の体と言えども、深海に放り出されたら、その水圧により肉体は潰れる。再生しようとしても出来なくなるのだ。そして呼吸が出来なくなる=即ち死なないにしても仮死状態に陥るだろう。ワクイが海中戦を選択した事は、誠に利に適ったものなのだ。




